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三歩先を見つめ、二歩先を語り、一歩先を照らす

桶庄では社長や部長を含む管理職を
リーダーと呼びます。
リーダーは英語でleaderと綴ります。
(reader=読書家じゃないですよ。leaderです)
leadとはリードする、導くという意味ですから
リーダーは導く人という意味になります。
誰かをリードするには、
進むべき方角や目的地が必要です。
「何のためにこれをするのか?」つまり、
目的をミッションといいます。
一方で「今は違うけれど、将来はこうありたい」
という将来像や理想の姿をビジョンといいます。
残念ながらどちらも目に見えません。

一般にミッションは抽象的なため、
目に見える具体的な目標の陰に隠れがちです。
ビジョンはまだ現実に存在しない
(正確にはリーダーの頭の中には存在している)
ものですから、
取り出して指し示すことができません。
これらをメンバーと共有して導いていくことが、
リーダーの仕事です。
価格と機能(=事実)の
話しかできない営業マンは、
良いお客様には恵まれないでしょう。
同様に、人事が給与と休みと福利厚生(=事実)
の話しかしない会社には、
まともな人は入ってこないでしょう。
社長やリーダーが今月の売上や業績(=事実)に
しか関心がない会社には、
夢も希望もないでしょう。

もちろん事実も大切です。
しかし、
それ以上に語らねばならぬことがあります。
朝礼時にベーシックと仕事の教科書の
まとめ(価値観)をリーダーが語ることには
意味があります。
チームミーティングの冒頭で、
全員でミッション・ビジョンを
読み上げることにも意味があります。

皆さんのチームでは
「数字は数字、理念は理念」と両者が
分断されていませんか?
もしみんなでミッション・ビジョンを
読み上げてもしっくり来なければ、
全員で価値観について
語り合ういいタイミングです。
眼の前の単なる作業を志事に変えていくには、
その先にある世界を頭の中に描くことです。

全員が冷めた目で現実しか見ていない会社と、
全員が目的を共有して理想に燃えている会社では、
たどり着く未来やその結果として
得られるものなどに大きな差が
あることは明白です。
正しいプロセスは正しい結果を生みます。
逆もまた然り。
経営にたまたまや偶然はありません。

「経営とは三歩先を見つめ、二歩先を語り、
一歩先を照らすもの」
冒頭は藤沢武夫氏の言葉です。
本田宗一郎氏の右腕として経営の根幹を担い、
町工場だった本田を世界のホンダへ
育てあげた方です。
この一言にリーダーシップの本質が
語られていると思いますが、
皆さんいかがでしょうか。

今週も当たり前のことに感謝しながら、
末広がりの明るい未来を見据えて、
2度とない「いま・ここ・わたし」を
大切に生きましょう。
この1週間の先に、
あなたはどんな未来を見据えていますか?