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[事業者向け]新型コロナ関連施策@沖縄(4/30 15時 時点)


1.誰向けに書くか?→施策活用に関し足踏み中(動けていない)の方

 自社や沖縄県よろず支援拠点で日々相談対応を続ける中、新型コロナウイルスの影響を受けている事業者の方々から、
「公的な施策を報道等で耳目にするが、何を活用すればよいかわからない」
という声を多く聞きました。

 素早く情報を仕入れて、判断し、行動することは、生き残るためにとても重要なことで、既に資金繰りや休業対応、更には先を見据えた対応にと様々奔走されている方が多くいらっしゃいます。一方で、足踏みをされている方も多くいらっしゃることも相談対応を通じて感じています。

 経営者は孤独とよく言われますが、相談できず焦るばかりで時間だけが過ぎてしまっている...という方々に向けて、

①まずは情報源に触れていただくこと
②何から手を付けていけばよいか優先順位をつける参考になること

を目的に、新型コロナウイルス関連緊急施策について情報提供します。

2.おもな施策内容

(1)全体感を把握する!→経済産業省(新型コロナウイルス感染症関連)

■経済産業省
 ・経済産業省の支援策(新型コロナウイルス感染症関連)
 ・施策パンフレット

 新型コロナウイルスの影響を受けて昨年比で売上減などの影響があった事業者向けに、
・融資、給付金、休業対応の助成金
・雇用調整助成金
・納税や年金保険料、公共料金の支払猶予
 などの情報が掲載されています。

 関連施策パンフレットが充実しています。雇用調整助成金などの他省庁施策や、中小企業セーフティーネット資金などの県施策の情報も含まれていて「支援策のことを網羅的に知りたければまずはこれ」という位置づけです。

パンフレットの見方>
 当記事作成時点で60ページを超える資料となっており、目次をすっ飛ばしてめくっていくと確実に迷子になります。まずは「目次」を見てから、関係しそうな項目・ページにジャンプして→また目次に戻って...という見方ができれば迷子にならずに済むかなと思います。

(2)資金繰り関係は3つ!【新コロ対応融資2種 + 持続化給付金】←4/27NEW

■融資
 ①新型コロナウイルス感染症特別貸付(沖縄振興開発金融公庫)
 ②セーフティーネット資金(沖縄県信用保証協会・県内金融機関)
■給付金
 ③持続化給付金(経済産業省)←【4/27更新!】
■上記以外も網羅した「資金繰り関連施策一覧」はこちら

■融資について
 まずは融資。低利借り入れによって早急に資金繰りを改善したい場合、上記①、②いずれかの借入の申し込みが可能です。国からの予算措置により、通常の枠とは別枠での融資となるため、融資が下りないかもという心配は脇に置いてまずは、各融資相談先へ相談なさってください。

■融資相談先
 ①沖縄振興開発金融公庫への相談
 ア)本店・支店
  (店頭で資料配布→電話対応となる場合有)
   ★訪問前に注意事項を沖縄公庫トップページにてご覧ください。
 
 イ)地区ごとの商工会議所・商工会
  (融資に関する相談、書類受付)
   ★相談が殺到し、事前予約制に移行しています。
    各商工会議所商工会ホームページをご覧ください。

 ※融資申込は、沖縄公庫への郵送による提出も受け付けています。
 ※休日の電話相談対応を続けている機関もあります。
    情報が随時更新されますので、各機関のホームページをご覧ください。

 ②県保証協会・各金融機関への相談
  県保証協会・各金融機関ホームページに対応窓口の掲載あり。
 詳細は各機関のホームページをご覧ください。
  ※休日も電話相談対応を続けています。
  ・沖縄県信用保証協会
  ・沖縄銀行
  ・沖縄海邦銀行
  ・コザ信用金庫
  ・琉球銀行    (金融機関は五十音順)
  
■沖縄公庫とセーフティネット資金どちらが良いか?
 超私見ですが...
 ・既に民間金融機関とのお取引がある場合はセーフティーネット資金
 ・沖縄公庫と取引があるor初借入は、新型コロナウイルス感染症特別貸付
  が、取引先登録を省くことができる 等の理由により、スムーズである
  可能性が高いです。
 ・ただし、金利や据置期間、利子補給制度などに違いがあります。

比較ポイントは以下です。
 ①新型コロナウイルス感染症特別貸付(沖縄公庫)
  ・融資期間(運転15年)や据置期間(最長5年)が
   セーフティーネット資金に比べ長い。
   政府による利子補給制度(実質金利ゼロ)も予定。
 ②セーフティーネット資金
  >保証料を県が負担。


■持続化給付金【4/27月曜 詳細追加】

 現金給付の事業者(法人・個人)版です。

経済産業省【持続化給付金のページ】
持続化給付金速報パンフレット
持続化給付金申請要領(中小法人当事業者向け・速報版)
持続化給付金申請要領(個人事業者等向け・速報版)

<概要>
 2020年のいずれかひと月の売上が前年同月比で半額以下となる事業者は、持続化給付金の給付対象となります。給付額は法人200万円、個人事業者100万円。ただし、昨年1年間の売上からの減少分が上限となります。

■売上減少分の計算方法
【前年の総売上(事業収入)ー(前年同月比▲50%月の売上×12ヶ月)】

<申請について>
 令和2年度補正予算成立の翌日に「持続化給付金ホームページ」が開設され、申請受付が開始されます。申請受付の方法は、法人・個人別々に申請要領が発表されています。
 【申請要領(速報版)法人等向け】【申請要領(速報版個人等向け)】 

<申請手順>
 申請イメージは下記のとおりですが、必ず申請要領を読みながら必要資料を準備ください。

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■わかりにくいという方向けに...
 ①経済産業省の動画解説
 ②Q&A集

■資金繰り策、他にもあったような...?という方
 あります!経済産業省の「資金繰り支援内容一覧」をご覧ください。
沖縄の場合は日本政策金融公庫を沖縄振興開発金融公庫と読み替えてください。

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(3)雇用調整助成金(新型コロナウイルス特例措置)←4/27NEW

■厚生労働省
 ・雇用調整助成金(新型コロナウイルス特例措置)

 雇用調整助成金は平時からある制度ですが、今般の新型コロナウイルス感染症の影響から、特例が創設されました。

■本特例の概要
・新型コロナウイルス感染症の影響により事業縮小を余儀なくされ、従業員
 の休業を余儀なくされた事業者へ、休業手当の一部を助成する。
・対象となる休業期間:2020年4月1日〜6月30日
・対象労働者:雇用保険被保険者でない労働者の休業も対象となる。
       【注意】雇用保険適用事業主である必要があります!

■助成率の拡充が発表されました【4/27更新!】
 詳細は5月上旬に発表ということですが、助成率の拡充について先行発表されています。ただし、対象労働者1日1人あたり8,330円の上限はそのままですのでご注意ください。

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■申請手続について
雇用調整助成金ガイドブック(簡易版)を御覧ください。
 初稿で掲載のなかった記載例も掲載されました。
 ★全体感を把握するには、ガイドブック(簡易版)7ページ
  「受給の手続きの流れ」を御覧ください。
 ★推奨する流れは、
  ①制度の申請対象となるかどうか(生産指標要件)の確認
  ②労使協定の締結
  ③休業実施/計画届作成
  ④計画届の提出
  ⑤支給申請(その後労働局の審査→支給決定)
  です。
 ★随時情報更新がなされる可能性があります。こちらをご確認ください。  

(4)その他補助金

ものづくり・商業・サービス補助金
②持続化補助金【商工会議所地域】【商工会地域
IT導入補助金

それぞれに、補助率や補助上限額が引き上げられています。
いずれも「補助金」ですので、申請をして採択(選ばれる)必要があります。ここでは概要を転載しますので、詳しくは上記リンク先から詳細を確認ください。

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以上、経済産業省支援策パンフレットより転載
(注)最新の情報は元リンクより取得ください。

(5)沖縄県ホームページ

■沖縄県庁
  ・経済的影響に対する沖縄県の緊急支援策について
  ・各部局における公開情報(リンク先ページの下方にあり)

<経済的影響に対する沖縄県の緊急支援策について>
■緊急支援金(飲食業向け)
 4/30に、飲食業向けの緊急支援金(10万円)の申請受付が始まりました。

■休業要請等を受けた業種向け:感染症拡大防止協力金
■小売業等向け(要請対象外):感染症防止対策支援金
→いずれも予算成立待ち。概要は下記記事のとおりです。

https://note.com/thesei/n/ne76103881537


<各部局における公開情報>
 沖縄県庁からの新型コロナウイルス関連情報(事業者関連)に関しては、各部局からの公開情報にておおよそ網羅されているように思います。
 このページの上半分は玉城知事からのコメント、下半分が各部局からの情報が掲載されています。
 一見、見にくいように思えますが、大きなスペースを作らずにリンク先が部局ごとに羅列されているため、必要な情報を一箇所から取れるという意味では良いのかなとも思います。

(6)その他(「Yanoo!くらし」のページ)

  ・Yahoo!くらしのページ

 個人向けの緊急小口資金貸付や個人向け現金給付などの情報がわかりやすくまとまっていますのでご参考まで。

3.おわりに 

 現状を踏まえるとまず優先すべきは、資金繰りと休業対応が重要です。
 そして、長期的に見ると「その後」のための仕込みが何より重要であると感じています。

 当面の波は、上記の施策でしのぎながら、次に向けた仕込みにできる限り早く移り、新たな時代を迎える準備に入りましょう!

【更新履歴】
2020.4.20 18時 パンフレットの更新を反映(持続化補助金、IT導入補助金)
2020.4.22 12時 パンフレットの更新を反映(IT導入補助金)

【免責事項】
本記事及びマガジンに掲載された内容によって生じた損害等の一切の責任を負いかねます。 
 


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