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朝見た空の景色

グレーが掛った空に太陽が出て

その太陽のすぐ下に鯨のような船のような雲が浮かんでいたの。



写真に残したいって一瞬よぎったけど

一歩も動けなかった。

この目に焼きつけていたかった

かなりのじかん見ていたけど

形は変わらずずっと鯨のような船をわたしにみせてくれていた。





この鯨のような船に、わたしは乗っていたことがある。


この光景をかぁちゃんに話したら笑われたけど


わたしは本当にこの鯨のような船で旅をしてたんだ。





ぼーっと見つめていたら泣けてきた。

かえりたい、そう思った。







毎朝、冗談ではなくわたしは窓を開けて空を見て

今日も地球でニンゲンだということを確認する。




あの鯨のような船を見せてくれた今朝に感謝した



涙を流しながら気づいたら手を合わせて祈ってた





わたしのなかにある

鯨のような船の旅を記憶していたことは


今日も地球でニンゲンだったわたしに希望をくれた





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