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綺譚 フェアリーと共に、サイバースペースの闇を射貫く男

精霊たちの活動の場は、魔法が飛び交うようなファンタジックな世界とは限らない。
現代のテクノロジーとも親和性が高いようだ。

フェアリーと会話ができるという人物がいる。
その人物によれば、フェアリーはサイバースペースを縦横無尽に行き来しているのだという。

40代にさしかかろうとしている男性である。
身長は青年男性の平均よりも高く、どちらかといえば頑健な部類。
まるでフェアリーという言葉とは無縁に思える風貌である。

だが、彼は小さい頃から、フェアリーと仲良くしてきたのだと打ち明ける。
当然、今の今まで、そんなことをおおっぴらに語ることはなかったようだ。
少年期に「周りの大人や子どもはそういう存在は見えない」という事実を知り、頭がおかしいと言われるのが嫌になって黙っていたのだという。

この男性はたびたび、この「羽根を奇麗に羽ばたかせた小人」が、自分に語りかけるのを自覚していた。

睡眠から醒めるとき。
静かに過ごしているとき。
このような感情の揺れ動きが少ないときに、フェアリーはふと近寄ってきて、何かを耳打ちしてくれるというのだ。

そんなフェアリーとなじみ深い彼は、コンピュータソフトウエアの技術者という職業を選んでいる。
彼の仕事は技術者の中でも特殊な部類で、コンピュータの監査技術が専門である。

コンピュータの監査技術とは、企業や官庁で使われているコンピュータのデータ、あるいはソフトウエアの挙動を調べ上げて、コンピュータを不正に使って利益を得ていないか、あるいは特定の者に害を与えようとしていないかを調べるものだ。

「フェアリーに指導されながら、やってるんですよ」
と彼は笑う。

どういうことか。

AI(人工知能)が各所で使われる時代になり、コンピュータに一種の万能性を見いだす人も多いかもしれない。

しかし実態としては、コンピュータはその和訳である「計算機」以上のものではない。
コンピュータの原則は、「ガーベージイン・ガーベージアウト(ガラクタを入れれば、ガラクタが出る)」。
つまりは、入力するデータによって、出力の中身はいかようにも変わる。
人間の意図によって、いかようにも動作するのがコンピュータの姿だ。

この現代、そんなコンピュータの本質を見抜いている者と、それを知らずに専門家に良いように騙される者との間で、格段に差が生まれつつある。

コンピュータの本質を知る者たちの中には、世間の無知につけいり、不正な仕組みを組み込むことで、ものごとを自らの有利なほうへと動かそうとする輩(やから)も少なくない。

いや、むしろコンピュータが各所に入り込んでいる今、コンピュータを通じて不正を働く輩は増えているようだ。

フェアリーの友人であるコンピュータ監査技術者の彼は、さまざまなルートからやってくる依頼に応じて対応する。コンピュータ会社、監査法人はもちろんだが、警察や軍事関係などからの依頼もあるようだ。

もちろん、彼の専門知識、経験、すべてが役に立つ。
その一方で、彼の“参謀”として重要な役割を果たしているのが、そばに付いているフェアリーだった。

フェアリーの一族は、地球上に住む知的存在である。だが正確に言えば、人間が住む物理世界よりも一段階抽象化された「エーテル世界」の住人である。

彼らは基本的には、人間と交流することはない。
しかし、物理世界とエーテル世界は相互に影響を及ぼしている。
このため、人間に対しても常に一定以上の関心をもって覗っている。

フェアリーたちは、美しい言葉と秩序を好む。
あらゆる自然界に潜む、音、形、光線と色。そしてそれらの秩序と調和を愛している。

その調和を崩す「見えない闇」が、サイバースペースを縦横に移動している。

闇は、音、形、光線、色の秩序と調和を乱す。
それらの乱れは、物理世界に生きる人々の言葉を惑わせ、人々の行動をゆがませる。

このような闇の所業は、フェアリーの美学に、全くもって反しているのだという。

フェアリーは、美と調和の世界を、この地球に具現化したいとも望んでいる。
それゆえ、エーテル界に住むフェアリーたちは、地球の物理世界に君臨している人間たちに対して、様々な働きかけを行っているのだという。

さて、技術者の彼が仕事に向けて意識を集中させ、「ゾーン」に入っているその時、フェアリーは彼の思考の合間に入ってくる。

彼はフェアリーのアドバイスに従って、コンピュータに仕組まれたデータやロジックを探っていくと、開かずの扉が次々と開くように、予想外の仕組みが見えてくる。

ただ、最後の扉を開けてみると、最後の宝箱――つまりことの実態は、意外にもあっさりしたものが多いという。

売上に困った社長が直接手を下してデータを改ざんした。
中間管理職が上司に騙され、知らずに不正なロジックをシステムに組み込んだ。
下請けの事業者による恨み筋で、ひそかに不正を行うソフトウエアが仕込まれた……。

もちろん、こうした犯罪は人間の弱さゆえのものである。
しかし、フェアリーたちによれば、人間の意識に入り込む「見えない闇」が、犯罪行為の後押しとなっているのだという。

フェアリーにとっては、純粋な自然界だけが活動の場ではない。
彼女らは、電子の世界の舞い手でもある。
電子が行き交うサイバースペースを、縦横に移動する。
彼女らはその体――体といっても極めて柔軟で希薄な「エーテルの体」だが――を自在に扱うことができ、サイバースペースを移動する際には、ごくごく小さい大きさに縮める。

そしてフェアリーたちは、サイバースペースに跋扈する「見えない闇」の動向をつねにウォッチしているのだ。

まだインターネットが登場する前から、フェアリーの一族は、人類社会がインターネットを開発し、サイバースペースを具現化することを予見していた。

サイバースペースにも、この物理世界と同じように、闇が入り込むのは必至。
そんな闇がうごめくサイバースペースにも、美の秩序を作り上げたい。
そう願うフェアリーの一族が目を付けたのは、冒頭で触れた彼だった。

フェアリーの1人が、「教育係」の役を担った。
彼が幼少期の頃から、フェアリーは少しずつ語りかけた。
彼がフェアリーたちに反応してくれるのを確かめてきた。

彼は見事に、サイバースペースの戦士として育った。

もちろん当の彼は、つい最近まで、フェアリーに育てられたなどという実感はまったく無かったという。

何となくコンピュータに興味があって、何となく人よりも得意で、そちらに向いていると人生が流れるようにうまくいく、という程度の実感であった。

しかし、その裏には、フェアリーの教育係と、一族のバックアップがあったのだった。

「フェアリーに指導されているというのは、不思議な話ですけどね。さておき、フェアリーたちは本当に叡智の存在なんです。この世界の真理のようなものが見えてくる感じがあって、一緒に働けているのは、有難いことなんですよ」

もしかしたら、人の選択、人の人生には、こうした見えない存在たちが、大きく関わっているのかもしれない。

(了)

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