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みみさんの家族#10「雑記|息子のブタさん」



ある昼下がり。
リビングで携帯いじっていたらね、

壁からドリルが、

「ガガガガッッ!!」


って出てきて、壁に、

「ボゴッ!!!」


と、巨大な穴があいて、

「ハイっ?!」


となった、みみさんです。


階下のユニットで年始から盛大に行ってるフルリノベ。
恐る恐る穴をのぞいたら、下の階にいるインド人の作業員と目が合ったよね。
向こうも「( ̄△ ̄;)エッ・・?」みたいな。
騒音振動問題ならさておき、人の家に穴はあけんといて〜〜。ww

仕事のアポをキャンセルする電話で、家の壁に風穴ができまして…、と言ったら先方もさすがに同情を示してくれた。ってか、笑われた。


さておき…。

メガネデビューした息子。
顔も丸けりゃ、メガネも丸い。


10歳の息子が隣国への修学旅行から戻ってきた。
謎の生物にあちこち刺され、お腹をちょっぴり壊し、真っ黒に日焼けして。
サーフィンが楽しかった、炭酸飲料を買うのを先生に禁止された、マングローブツアーで見たカワセミがきれいだったことなど、10歳の目で見たもの感じたことを一生懸命話してくれる。

「みんなにお土産買ってくるからね!」とビレッジツアーを楽しみにしていたようだが、炭酸飲料を禁止した先生が非常に時間に厳しく、お土産を買う時間が全然無かったと肩を落としていた。
「子どもが買ってくる妙ちくりんなお土産」を密かに楽しみにしていたので、残念。
自分用にペンダントだけは買えたようだ。


聞くに、親友のイケメンフランス人がペンダントを買ったので自分も買ったと。物欲が青天井のガールズと違い、物欲がまったくない息子。欲しがるのはゲームか本くらいで、親からすると誕生日もクリスマスも何をあげたら良いのか本当に悩む。

NATUR KARUIZAWA


そんな息子が日本で一度だけ、欲しそうに見ていた物があった。

軽井沢のハルニレテラスにNATURという北欧や信州の雑貨や食器を扱うお店がある。
普段は私の横で静かに商品を眺めているだけの息子からポロリと言葉がこぼれた。

「かわいい…」

「あーー、ぶたさんじゃん。かわいいね!」
「うん。」

青、紫、グレーといろんな色のがあって、じーっと見つめてる。

「・・・。 欲しいの?」
「うん。」小さな声で答える。

(め、珍しい…)

主人に「ねぇ、ねぇ。向こうにブタのお人形があって欲しいみたいなの。買ってあげたいんだけどね。」

息子が何かを欲しがることは本当に珍しいので、買ってあげようと心に決めていた。値札を見た息子は「要らない要らない」と慌てていたが、母の決意は変わらない。

「パパ、どうもありがとう。ありがとう。」と本当に嬉しそうな息子。


ソファの張替えをする工房さんが、仕事の合間に残布で作るそう。
なんとも愛くるしいフォルム。
革面は傷つきやすいので、ブタないでください。
週に一度は声をかけてあげてください。
でないと寂しがり屋なので、トンずらするかもしれない、とのことで、飛行機には手荷物として大事に持ち帰って来ましたよ。

モコちゃん。と名付けられたブタさん。


ブタちゃんもすっかり我が家のリビングに馴染んだ頃、ちょっとした事件が起こった。
中国から転校してきたばかりのクラスメートから中国語で「日本鬼子リーベン・グイツ」と言われてしまった。彼はあんまり日本人が好きではないみたい。と、息子が教えてくれた。
差別用語、蔑称は学校で厳しく禁止されているので授業中に先生から電話がかかってきたことがある。あなたの息子さんのことを「Mustardマスタード!」とからかった女の子がいました、本当に申し訳ございません。(イエローを湾曲した言い方)厳重に注意し、学校としてもこのようなことがないよう細心の注意を払うと。のびのびインターなのでちょっとやそっとじゃ電話なんてかかってこないのに、さすが人種差別系にはセンシティブに対応するのだなと思ったものだ。

「I'm proud to be Japanese. Asian pride, motherf☆♯♭●□▲★※!!」
みたいな息子なので、日本鬼子と言われてもあまり傷ついていない様子。私は、大昔に一度だけニューヨークで東欧人にアジアン・ヘイトを向けられたことがあり、それなりに傷ついたのを覚えている。なので、息子はその点だいぶ鍛えられているなと感心する。多分、何を言われても日本人としての誇りがものすごく強いのだと思う。
「絶対にしてはいけないことがある。それは、差別用語を使うことと暴力だ。自分が100%正しかったとしても、その二つの事をしてしまった時点であなたに非があることになる。」と子供達に常日頃伝えている。仕事を失うこともあるだろうし、場所によっては命を奪われても仕方がない。
今回も冷静に対処した息子を褒めた。どんなに頭にきても、差別用語だけは使ってはいけない。Nワードを使ったしまった生徒は停学処分になっていた。

学年主任まで出てきて、転校生の親にももちろん学校から連絡がいき、先生たちからは「真摯な報告」が何通か届いた。学校側の必死な対応に、改めて世の中での差別用語のタブーさ加減がうかがえた。

***

最後に。息子から妹への誕生日メッセージが上から目線で面白かったので。

「世界一 頭いい〇〇ちゃんへ
生日快乐!〇〇(呼び捨て)ずいぶん成長したね!ぼくは本当にこんなすてきな妹がいてよかったよ!今年もちゃんとせいいっぱい楽しむんだよ!」

修学旅行中、娘が誰より息子の不在を寂しがってた。


最後までご覧いただき、ありがとうございます。



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