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チームメンバー5人の理想的な役割分担

前回記事で個性のタイプ分けについて導入部分を少し話しました。もちろん答えていただくアンケートはもっと数があるのですが、なんとなくの傾向は見ていただけたかと思います。今回は私が推奨しています5人でチームを組むということについて、理想的な役割分担をお話します。

5つの役割

チーム内でおおまかに分けたいタイプは次の5つです。
①始める人
②中身を詰める人
③着地させる人
④定着させる人
⑤どれも平均的にできる人

それぞれどのような人かと言いますと
まず①始める人は、新しい物好きな人です。いろんなことに手を出してみたいタイプですね。
事業というのは現状維持では長い目で見れば衰退していきます。ビジネス環境は刻一刻と変化していきますから、進化させるためには新しいものに目が向けられる人というのは欠かせません。
ただし、①始める人に多いのが熱しやすく冷めやすくもあります。せっかくいいことでも飽きてしまうことがあるので、次の②中身を詰める人にバトンを渡す必要があります。

②中身を詰める人は、①始める人が始めたことや出してきたアイデアを客観的に分析、実現性を判断し、形にしていく人です。分析と形にしていくことは性質が異なりますので、どちらか一方が得意な場合は他のメンバーで補いたいところです。

③着地させる人は、②中身を詰める人が作り上げたものをまとめる人ですね。関係者に対して合意をとる、「これでいいですか?」と調整する役でもあります。関係者というのはもちろん社内・社外どちらもです。たとえば会社として対外的に発信していくものについて、ひとつのチームの意向だけで発信できるわけではないですからね。

④定着させる人は、継続させるということがキーワードです。社内で始めた取り組みであれば、最初はみんな取り掛かりますが、時間が経てば忘れられるということは往々にしてあります。その取組の意義を理解して、コツコツと継続できる人が不可欠です。

⑤どれも平均的にできる人は読んで字のごとくです。①~④どれをとってもひとりでできる仕事というわけではありませんし、業務量の波もあります。いそがしいときにサポートする人が必要です。

こういった5人が組み合わさると、新しいことを生み出して定着させる、また新しいことを生み出して定着させるというサイクルが生み出されますので、チームとしても、さらに大きな組織としても成長し続けられます。
もちろん新しいことを生み出すことは、古いものをすべて捨てるということではありません。古くからおこなわれている大切な業務の効率化などは新しく生み出すことですから、その点はご注意ください。

それぞれの役割に適したタイプ

前回記事のウォッチャー、エモーショナー、クリエイター、アナリスト、ネゴシエーター、パフォーマーの6タイプはそれぞれどの役割に適しているか、参考としてご覧ください。

①始める人
パフォーマー、クリエイター
②中身を詰める人
アナリスト、ウォッチャー
③着地させる人
ネゴシエーター、エモーショナー
④定着させる人
ウォッチャー、パフォーマー
⑤どれも平均的にできる人は、あくまで平均的なのでどのタイプでも構いません。

大事なのはチームの行く末

どの役割にどのタイプが適しているかはあくまで参考です。そして5つの役割についても実際のチーム運営はもっと複雑です。
ここでお伝えしたいのは、チームの行く末です。どういうビジョンに向かってチームが進んでいるのか。現状維持ではなくて、進化して行けるチームなのかというのを一度考えてみていただきたいと思います。
そして、そのために重要なことがチームのビジョンです。やはりどこに向かっていくのかがないと前に自信をもって進めません。ということで次回はビジョンについてお話していきます。

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