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第91回アカデミー賞 ノミネート予想

どうも。

今日は日本時間だともう明後日ですね、22日に発表されるこれの予想をしたいと思います。

はい。オスカーのノミネートです。こうやって思い切り「OSCARS」とも書かれているわけなので、いい加減、「アカデミー」って呼称、個人的には使いたくないんですけどね。ブラジルみたいに「オスカー」と呼ばないと通じない国もあるくらいですからね。

まあ、それはさておき、オスカーのいわゆるBIG6と呼ばれる作品賞、監督賞、主演・助演の男優・女優をそれぞれ予想していきましょう。

「ノミネート確実!」と思えば◉、「まず大丈夫でしょう」と思えば○、「当落線上」と思えば▲を記しておきます。

まずは作品賞から。

作品賞
Roma◉
スター誕生◉
グリーン・ブック◉
女王陛下のお気に入り◉
ブラック・クランズマン◉
ボヘミアン・ラプソディ○
ブラック・パンサー○
VICE○
ビール・ストリートの恋人たち▲
----------------------------------
クレイジー・リッチ・アジアンズ▲
ファースト・マン▲
メリー・ポピンズ・リターンズ▲

今のところ本命は「Roma」ですけどね。これが今のところ、前哨戦の映画祭ではとにかく圧倒的な強さです。これから前哨戦はオスカーの表と直接結びつくハリウッドの組合員(ギルド)のアワードになるですが、今日、これがアップされた後の、日本時間の午後3時、4時くらいに発表されるプロデューサーズ・ギルド・アワード(PGA)で、この映画が作品賞を取れば、ほぼ決定だと思います。なぜなら、監督のギルドのアワード(DGA)はこの映画の監督のアルフォンソ・キュアロンでほぼ動かないと思われているから。三大ギルドのうち、2つ取ればさすがにデカイでしょ。

この映画、オスカーの作品賞としては史上初の、英語以外の作品の受賞、そしてネットフリックス配給というハンデがあります。ただ、前者に関してはハリウッド内でダイヴァーシティの動きがあることと。トランプの壁の件でメキシコへの同情票が集まるので大丈夫そう。ネットフリックスに関しては反発はあるでしょうが、その分、ネットフリックスが「歴史上最もオスカー争いで金をかけている」とも言われています。ただ、僕自身は、その「金」の話を聞いてオスカー望まなくなってるんですけどね。「ネットフリックスが映画界で金にモノを言わせて覇権を奪おうとしている」みたいでね。劇場公開しないなら、多少の抵抗にあっても僕は立場的にしょうがないと思ってます。

そうじゃなければ「スター誕生」「グリーン・ブック」「女王陛下のお気に入り」の争いで、監督賞で強いスパイク・リーの「ブラック・クランズマン」、大衆人気も加味して「ボヘミアン・ラプソディ」と「ブラック・パンサー」。ここまではすんなりいく気がします。ここまでで7作。

で、通年9作なので、あと2作ですが、一つが、公開後の評価がいまひとつ高くないですが、業界内での人気で「VICE」。そしてもう一つに、評判は抜群ながらなぜかギルド・アワードで大苦戦中の「ビール・ストリートの恋人たち」と予想します。「ビール・ストリート」の苦戦は、黒人映画で票の食い合いしてるからかなと見てます。

その他の候補としては、ギルド系で調子の良かった「クレイジー・リッチ・アジアンズ」、同じく技術系メインですがギルド系でのノミネートが多かった「ファースト・マン」、そしてギルドで調子を落としてますが、それ以前はよくノミネートされていた「メリー・ポピンズ・リターンズ」。このあたりが候補でしょうか。

監督賞

アルフォンソ・キュアロン(Roma)◉
ブラッドリー・クーパー(スター誕生)◉
スパイク・リー(ブラック・クランズマン)○
ピーター・ファレリー(グリーン・ブック)○
ヨルゴス・ランティモス(女王陛下のお気に入り)▲
-------------------------------------
アダム・マッケイ(VICE)▲
パヴェウ・パウリコフスキー(Cold War)▲

さっきも言ったように、「Roma」のアルフォンソ・キュアロンが間違いないでしょう。これで勝つと、2014年の「ゼロ・グラヴィティ」以来、2度目のこの賞の受賞となります。

残りは、作品賞のところで◉評価の残りの3作品の監督でしょうね。プラス、DGAにノミネートされたスパイク・リーですね。

その他の候補としては、DGAではノミネートされた「VICE」のアダム・マッケイ、あと、オスカーって、英語作品がそこまで強くない年は外国語映画賞ノミネート作品の中の優秀監督をノミネートするときがあるんですが、そこで「Cold War」という作品がとにかく評判のいいポーランドのパヴェウ・パウリコフスキーも可能性あるんじゃないかとの声も聞きます。彼は2014年のオスカーでも「イーダ」という映画で外国語映画賞も受賞していますからね。

主演男優賞
クリスチャン・ベール(VICE)◉
ラミ・マレック(ボヘミアン・ラプソディ)◉
ブラッドリー・クーパー(スター誕生)◉
ヴィゴ・モーテンセン(グリーン・ブック)◉
ジョン・デヴィッド・ワシントン(ブラック・クランズマン)○
------------------------------------------
イーサン・ホーク(First Reformed)▲

演技部門ですが、この賞は年が明けてからのアワード、ゴールデン・グローブ、クリティック・チョイス・アワーズ、そして27日のスクリーンズ・アクターズ・ギルド(SAG)の3つで決まると言っても過言ではないんですが、主演男優はグリスチャン・ベールがSAGで勝てば獣要前哨戦3連勝で実質王手です。

この部門は「ボヘミアン・ラプソディ」のフレディ・マーキュリーのラミ・マレク、「スタ誕」のブラッドリー・クーパー、「グリーン・ブック」のヴィゴ・モーテンセンと、なかなかメンツはいいんで、SAGで勝てばまだ誰でも逆転できる可能性は残っています。

残る一人ですが、僕は「ブラック・クランズマン」のジョン・デヴィッド・ワシントンを推したいです。彼は、かのデンゼル・ワシントンの息子です。お父さんの方がカッコいいですが、息子もいい役者です。

あと、評価そのものはメチャクチャ高いんだけど、どインディ映画すぎてノミネートが難しそうなのが、イーサン・ホーク。まだ逆転ノミネートの可能性は残ってますけどね。

主演女優賞

レディ・ガガ(スター誕生)◉
グレン・クロース(The Wife)◉
オリヴィア・コールマン(女王陛下のお気に入り)◉
メリッサ・マッカーシー(Can You Ever Forgive Me)○
エミリー・ブラント(メリー・ポピンズ・リターンズ)▲
----------------------------------------
ヤーリッツァ・アパリシオ(Roma)▲
トニ・コレット(ヘレディタリー/継承)▲

この部門は今年明けてから、大接戦ですね。ガガ、オリヴィア・コールマン、そして大ベテラン、グレン・クロースですが個人的には

グレン・クロースにとってほしい!

いやあ、つい最近、ラッキーにも彼女の対象作品、「The Wife」を見ることができたんですけど、もうね、「これで受賞できなかったらかわいそう」と思えるくらいに良かったんですよ!この話、来週レヴューでしますけど、彼女これまで6回ノミネートされて勝ってないんですよね。この映画は、彼女の女優人生の集大成みたいなタイプの映画で、演技、すごい完璧なんですよ。弱い年だったら間違い無く早々と受賞決めてるくらいの感じなんですが、それが接戦になってるからちょっとドキドキします。どうやら、この映画での彼女の演技のファンがかなりいるらしいので、押し切って欲しいですけどね。

あと、この3人と評判のいいメリッサ・マッカーシーは決まりとして、残りの一枠を誰が取るか。僕はエミリー・ブラントのメリー・ポピンズと見ますが、無名女優で英語じゃないものの、「Roma」で主演をしたヤーリッツァ・アパリシオ、あと、もうとにかく怖くて怖くてたまらない「ヘレディタリー」のトニ・コレットで争う感じでしょうか。

助演男優賞
マハーシャラ・アリ(グリーン・ブック)◉
リチャードEグラント(Can You Ever Forgive Me)◉
サム・エリオット(スター誕生)○
アダム・ドライヴァー(ブラック・クランズマン)▲
ティモシー・シャラメ(ビューティフル・ボーイ)▲
---------------------------------------
マイケルBジョーダン(ブラック・パンサー)▲
サム・メンデス(VICE)▲

ここもマハーシャラ・アリがSAGに勝てば王手です。最初、混沌としてたんですけどね。「ムーンライト」に続いて2年ぶり2度目の受賞か近づいています。

あと、「スタ誕」のサム・エリオットと、「Can You Ever Gorgive Me」のリチャードEグラントも何見てもノミネートされてるので大丈夫でしょう。

あとは、今や「スター・ウォーズ」のカイロ・レンの印象が強くなりつつあるアダム・ドライヴァーが「ブラック・クランズマン」で、昨年の「君の名前で僕を呼んで」の主演から今度は助演でティモシー・シャラメ君がノミネートされそうです。

気になるのは

「ブラック・パンサー」で一番人気だった、敵役キルモンガーを演じたマイケルBジョーダンがノミネートされるか、ですね。これ、仮にされなかったら「ブラック・パンサー」のファン、かなり騒ぎそうですけどね。SAGでノミネート逃して現状ではやや苦しいんですけど、さて、どうなるか。

助演女優賞
レジーナ・キング(ビール・ストリートの恋人たち)◉
レイチェル・ワイズ(女王陛下のお気に入り)◉
エマ・ストーン(女王陛下のお気に入り)◉
エイミー・アダムス(VICE)○
クレア・フォイ(ファースト・マン)▲
------------------------------------
エミリー・ブラント(クワイエット・プレイス)▲
ミシェル・ヨー(クレイジー・リッチ・アジアンズ)▲

ゴールデン・グローブ、クリティック・チョイスで勝ったベテラン黒人女優のレジーナ・キングが有力です。SAGはなぜかノミネート逃しましたけど、大丈夫でしょう。そこに「女王陛下」のエマとレイチェルのコンビが追いかけます。この3人は決まりでしょう。

あと、オスカーの会員に大人気のエイミー・アダムスも固い気がします。残る一つは・・クレア・フォイかなあ。ダイアン・チゼルの「ファースト・マン」、最初の下馬評は高かったんですけど、映画的に押しが弱い作風でなんか印象に残らなくてノミネート争いから脱落した印象があるんですけど、彼女の演技は強く印象に残ったのでノミネートあっていいと思います。

個人的には

「メリー・ポピンズ・リターンズ」で主演、「クワイエット・プレイス」で助演で期待されているエミリー・ブラントがノミネートあるか、ですね。展開によってはWノミネートも夢ではないし、逆にどっちもダメな場合もあり得る。現在を代表する演技派のすごくいい女優さんなんで、せめて一つはノミネートされて欲しいんですけどね。

では、オスカーのノミネートは22日の火曜。日本だと夜の10時過ぎですね。



















女王エヒア


ブラック・クランズマン
ブラック・パンサー
ボヘミアン・ラプソディ


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