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リーダーが大切にすべき「時間」と「第二領域」


昨日は、

積極的に「外」に出向いて
感性を磨き、

自分にしかできないこと
に集中して成果を求める

リーダーの理想像

について記してみました。

今日も補足的に

リーダーのあるべき姿

を綴っていきたいと思います。


■すべての仕事は「時間」からはじまる

リーダーに限った話ではありませんが、

専門分野における
スキルの伸長や、成果は

時間

という最も希少で価値ある資源
によってもたらされます。

今はテレワークが中心
という方も多いと思いますが、

私も例外ではなく、

集中できる環境づくり
以前ほど頭を悩ませることはなくなりました。

というのも、

電話がかかってきたり、
声をかけられたり、

メールに対応したり、
会議に出席したりと、

自分の時間が奪われ続ける
オフィスから離れることができたから。


意識したいのは

緊急かつ重要(もしくは重要でない)

案件ばかりに
時間を奪われていて

成長できるのか?
成果を出せるのか?

という問い。

オフィスで忙しく動き回りたり、
話し続けたりしていると、

肉体的にも精神的にも
疲労がたまって、

思わず充実感を抱いてしまいそうですが、

組織にとって、
もしくは自分自身にとっても、

緊急かつ重要(もしくは重要でない)

に時間を分断され続けている間、
生産性が向上することは絶対ない

という自覚は
常に持っておきたい。


リーダーが
部下と同じように、

時間を奪われ、作業に忙殺されるのは
言語道断ですが、

少なくともリーダーは、

組織が「作業を強いられる」
という問題を抱えているのであれば

即座に改善すべきです。

マネジメントの行き届いた工場は
「静寂」
と言われます。

見た目には「退屈」であっても、

都度起きる「混乱」(ここでは作業)は
的確に予測され、

混乱をおさめる仕組みが
ルーチン化
しているからです。

いつまでも放置される混乱は、
リーダーのずさんさと怠慢の表れ

といっても過言ではありません。


■今やらなくてもいい大事なこと


注力すべきは「第二領域」と言われる仕事。

つまり「緊急ではないけど重要なこと
に取り組むことです。

発信」して「ファンづくり」をすべき、
と何度もこのnoteで書いてきましたが、

これなんかまさに「第二領域

今すぐやらなくても
大事にはいたらないし、

やったとしてもすぐに効果があらわれるもの
では決してありません。

そして
発信を続けているといつしか、

「なぜこれをやっているのか」

という感情がわきあがり、
発信の意義を見出しにくくなります。

これも何度も書いてきましたが、

「What(何をやりたいのか)」
「Why(それはなぜ重要か)」

を明確に言語化する理由は
ここにあります。

第二領域に取り組むには
長期間のモチベーションを管理する

ビジョン」が
必要不可欠なのです。


発信とファンづくりは、
リーダーの仕事として紹介していますが、

リーダーでない人にとって
「第二領域」とは
いったいどんなものがあるのか。

混乱を生じさせる
ボトルネックをいかにつぶすこと。

長期的視点に立って、
混乱をひとつひとつ取り除くための仕事

などが考えられます。

目に見える効果がでるまでに
時間がかかるという、

成果と投下時間のギャップ
押しつぶされて

せっかく積み上げてきたものを
あっさりゼロリセットしてしまうことがありますが、

そんなことにならないよう
リーダーはこういった仕事を評価し、

他の幹部から
下手に指示が飛ばないよう、

集中できる「安全地帯
をつくってあげることも大事です。


■外に出るから感性が磨かれる


「第二領域」でいうと、
昨日も触れましたが、

外に出ること」も忘れてはなりません。

「外に出る」というのは
「外部に触れる」と同義なので、

物理的に外出する必要はありません。

顧客をオフィスに招き、
直接対話することも可能です。

クラブハウスには、
練習を見学にたくさんのファンが集まる

という特殊な環境
に恵まれています。

多様なファンと意見交換ができたり、
たとえ同じファンとの対話だとしても、

ファンの心情が変化したと感じたら、
その背後にある出来事と照らし合わせ

変化の要因を探ることで
改善や改良の余地が見つかるかもしれません。


業界の外に出向くときは
物理的に身体を動かし、

人に会い、会食をとおして
成功者の考え方や意思決定基準に学ぶ

家に帰えれば
書籍に触れて、学びを深める

異業種の取り組みを
換骨奪胎して、

成功事例の骨組みに
クラブの事例を重ね合わせると

思いもよらぬ成果が
出るかもしれないし、出ないかもしれない。

そういった試行錯誤と
テストの繰り返しによって

感性が磨かれ

データに頼らずとも
精度高い意思決定が可能になるものです。

ムダな打ち手も肥しになる
とういことですね。


下手にオフィスにこもり、
部下に指示したり、叱咤激励するのは

部下の時間を奪っている

可能性を疑った方がいいかもしれません。

繰り返しますが、
すべての仕事は時間に始まります。

時間に無自覚なリーダーは
成果に恵まれることもありあません。


■反対意見を歓迎し成果にコミットする

最後に大事なことを二つ。

ひとつは「意見の不一致を歓迎する
もうひとつは「成果にコミットする

日本的な
「空気を読む」習慣があるクラブは

リーダーを忖度して
リーダーの意見やアイデアを

盲目的に受け入れる可能性が高い。
しかしここにリスクが潜んでいます。


飛行機のコクピットには
機長と副操縦士がいますが

飛行機事故が多いのは

副操縦士ではなく
機長が操縦桿を握っているとき

といいます。

機長の操縦に異変を感じても
経験豊富でスキルにも長けた機長に

意見を言い出しにくい。
副操縦士が忖度しがちだからです。

権力格差が大きい日本には
大きなリスクがつきまとう。

しかしながらリスクを回避するだけではなく
イノベーションを起こすのはいつでも、

経験が浅く、
年齢が若い人。

反対意見を取り入れる
リーダーの度量と仕組みづくり

が欠かせません。


また、
当たり前の話ですが

成果が出せないリーダーに
人はついてきません。

いくらロジカルで言語明瞭に
説明を受け、指示されたとしても、

いっこうに成果が出なければ
信頼は毀損されます。

リーダーの仕事は
成果を上げること。

そして成果を上げれば
自らの手でその成果を陳腐化させ

次の日からまた
第二領域の積み増しに努め

あらたな成果を求めて
組織をリードします。

成果を上げるだけではなく
成果を上げ続ける意志も

リーダーに欠かせない要素
だと思います。


※本稿は以下文献を参考にしました。
ドラッカー名著集1 経営者の条件
(P.F.ドラッカー)

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