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情熱には「内なる感情にある」場合と「なんとなくやってたら湧いてくる」場合がある


専門家の予測は
チンパンジーのダーツ投げと同じ精度。

そんな話を聞いて
おもわず絶句しました。

生きていると

専門家に頼らざるをえない?
ケースが多々あります。

進学するとき、留学するとき、
仕事を探すとき、保険に入るとき、
車を買うとき、結婚するとき…

人生において大きな決断
を要するときは特に、

専門家にアドバイスを求めることが
多いように感じます。

「今後、世の中はこのように変化するから、
こんな勉強をしておいた方がいい」

という留学エージェントの意見。

「専門家がそう言うなら間違いない」

といって深く考えることなく
留学先(国や大学、プログラム)を決めてしまうなど

思考のショートカットを選んでしまうのは
人間の心理です。

コンサルタントという職業

が成立するのもそんな側面が
多分に影響するからでしょう。


■ですが、

ペンシルバニア大学が
20年かけて

248人の専門家
(学者、評論家、ジャーナリストなど)に

3年後の経済や政治の動向が
どう変化するか予想させた実験によると、

予想があたる確率は
5割にとどまりました。

インターネットの進化にともなって、
社会の変化は激しく。

軍事用語である
VUCA(不安定、不確実、複雑、曖昧)は、

ビジネスや経済用語としても
活用されるようになるなど、

予測が極めてむずかしい時代
に突入しています。

予測のコモディティ化
なんて言葉も聞かれるくらい

予測をすることの価値が
相対的に小さくなってしまった
のは

物事の変化を左右する「変数」が
多すぎるからでしょう。

もはや時代の波にあらがうことはできず

この不安定な時代を
いかにして生き抜くかという生存戦略は

けっこう真剣に、丁寧に、
考えていかなければならないと感じています。


■戦略

を考えるうえで大事にしたいこと。
それは「情熱」ではないでしょうか?

自分が何に情熱を傾けられるのか?

心の底から情熱をもって
向き合える物事とは一体?

自分の強み、経験、志向性など、
あらゆる情報を総動員して

一度考えてみる価値はあると
思っています。

と今まで信じていましたが、
こんな言葉を見つけて悩んでいます。

「グロウス・パッション」

本当の情熱とは、
何かをやっているうちに生まれてくる。

情熱とは、
自分の内にたぎる熱い感情ではなく、

「なんとなくやっていたら楽しくなってきた」
という感覚から始まる緩やかなプロセス。


ロイファナ大学が
多数の起業家にアンケートを行ったところ、

最初から自分の仕事を
天職だと考えていた人はほぼゼロ。

なんとなく始めた仕事に、
なんとなく努力していたら

少しずつ情熱がわいてきて
天職になったとのことです。


ジョージタウン大学のレポートでは、

「天職を得たのはほぼ偶然。
事前になにも考えていなかった」

そんな起業家が大半でした。


イェール大学の研究では、

グロウス・パッションについて
理解をした上で、

興味がまったくない物事に
取り組むよう指示された学生は、

長時間熱心に
その物事に向き合うことができた

という傾向が導き出されました。


■自分の仕事、趣味、

なんでもいいのですが、
人は感覚的に

これが好き」というものを持っています。

同時に、

これはどうなんだろう?
と疑問に思う事柄がたくさんあったりもします。


「仕事で悩んでいる」

という相談をうけたので、
いろいろ話を聞いてみて、

「じゃあこんなことやってみたら?」

とアドバイスしても

「いや、それはちょっと…」

と拒絶されることって
結構あります。

私のアイデアが突飛すぎる
ということもあるのですが、

いずれにしても人は、

過去の経験や、
過去に学んだ知識、

人づてに聞いた評判、
無意識レベルで刷り込まれる思い込み

などによって
嗜好がある程度固定化しています。


■でも上述したとおり、

予測の価値が大きく目減りするような、
変化の激しい世の中で、

「私の情熱はこれだ!」

という事前合理性で
いろんな意思決定を推し進める
のは

ちょっと危険なのかもしれません。

インパクト・バイアス」は、

夢がかなった後の感情を高く見積もりすぎて、結果として大きな落胆を味わう心理状態

のことをいいますが、

情熱を傾けられると信じていたことが、
やってみると意外と楽しくなかった

ということは往々にして
起きるようです。


■私たち(私だけ?)人間は

見た目の華やかさ、かっこよさ、
リア充的にもてはやされそうな生き方

に憧れてしまいますが、

たとえば羨望の的だった職業
についたとして、

自由が制限されていたり、
達成感が得られなかったり、

ビジョンが見えなかったり、

作業のバラエティが少なくて、
社会に貢献している実感がなく、

思いを共有できる仲間がいなければ
幸福感を得にくいのは間違いないでしょう。


逆に、

毎日のタスクを通して
生活の満足感があがり、

よろこびを感じる場面が増え、

悲しみや怒りなどの
ネガティブな感情を減らしてくれるような仕事

だったとしたら、

いかに世間的に評価が低い仕事
であっても、

やっているうちに情熱がわいてくる
のかもしれません。


凝り固まった自らの世界観は、

いろんな情報をインプットして
書き換え続ける。

私にとってスポーツ、
特にサッカーは何よりも魅力的で、

情熱を捧げられるものですが、

スポーツ関連のインプットだけを
継続的にしても視野狭窄に陥って

適切な意思決定ができなくなる
かもしれません。


森羅万象、
いろんなことに興味関心をもって、

思い込みを排除して

ちょっとやってみる」の精神で
経験の幅を広げていきたいと

あらためて感じました。


今日も最後まで読んでくれて
ありがとうございました。

それではまた明日。
おつかれっした!




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