死ぬほどマジメな_タイトル4

死ぬほどマジメな私が学校をサボって旅行に行って来た話④

前回のノートはこちらから!

視線

学生寮の近くの、もう一度行きたいと思っていた芸術コーナーがとても充実した本屋さんで立ち読みしてから今池の方へ歩く。

お腹がすいた。
なんとなくお酒が飲みたかったので、近場で安くて敷居の高くなさそうな居酒屋をグーグルマップで探して入った。
先客が1組、スーツ姿の男性が3人組。
サラリーマンのようだった。

カウンター席に案内され、メニューを渡される。
野菜の地産地消を推進している居酒屋らしかったが、焼き鳥とお酒を頼んだ。
ちょうどその頃サラリーマン達が退店、客は私だけになった。

運ばれてきたお酒(梅酒だった気がする)をちびちび飲んでいたが、なんだか落ち着かない。

さっきからずっとお店の人達に見られてる。

何なんだ、気になる。年齢確認でもする?
たった1人の客とはいえ、そんなにずっと見張る必要ある?

焼き鳥が来てからも視線が気になってしまい、美味しかったかどうかも忘れてしまった。

味わう間もなく早々に店を出た。
気を取り直し泊まるところを確保することにした。

まぁなんとかなるだろうと思ってホテルは特に確保していなかった。
いざとなったらカラオケかネットカフェに泊まろう、と。
泊まるところの目星は大体付けていた。

近くに当日でも結構空いてるらしい女性専用の格安ホテルがあるとネットで調べていたので向かってみた。

居酒屋から10分も歩かないところにそのホテルはあった。
が、入り口には

「○日(今日)から改装の為お休み致します」

との貼り紙が。
ついてない。
そのホテルの前で他の宿泊施設を検索するが、部屋はどこも満室。
電話をかけたが見つからず。

どうしようかと顔を上げたら道路の向かいにカラオケ店があった。

仕方ない、カラオケに泊まるか。

長い長い、長い夜

通してもらった部屋には馬鹿みたいにでっかいソファ?があった。
寝てくださいって感じだ!やったぜ!と思いながらとりあえず歌った。
この時21時くらい。

朝が早かったせいか、もうだいぶ眠かった。
寝るかーとモニターを消そうとするが消し方が分からない(投射式だったからモニターと言わないのかもしれないです)。

仕方がないので音量を最小にするが、まだうるさいので静かな曲をずっとかける策を取る。
スピッツのSUGINAMIMELODYを予約に入れ続けていると20曲までしか予約できないことが判明。
一曲が3〜4分なので1時間ちょっとで起きてまた予約を入れなければならない……。

持っていた布類を掻き集めて寝ようとする。
縮こまっても足がちょっと出る。寒い。

気を抜くと足以外も布からはみ出て寒い。
そして部屋の前を通る足音が地味に気になる。

音楽も気になってしまう。
いつもはストンと眠れる私でもこの環境はさすがに眠りづらい。

やっとうとうとし始めたときにSUGINAMI MELODYのターンが終了。
20曲までしか入らないということはできるだけ長い曲がいいということで、銀杏BOYZの人間(10分くらい)を入れてみた。
うるさい。途中からすごくうるさい。

次は東京(10分くらい)を入れてみる。まぁ、これなら寝れるかな。
東京を20回入れて寝ようとした。
すると次はノックの音。

「すみません、23時以降の料金はまだ頂いておりませんのでお支払いお願いします」
確かに入店の時「とりあえず23時までで、それ以降ご利用であれば23時にまたお支払いをお願いします」と言われていたので払う。店員さんが戻っていく。

せっかくうとうとしていたのに目が冴えてしまった。
モニターの消し方、聞けば教えてくれたかな……。と思いつつ寝る。

その後も寒さと約3時間半おきに若手バンドや声優が話し出すシステムと戦いながら、5時に起きた。ほとんど寝れなかったな。

静かな所で、
誰も突然話しかけてくることなく、
暖かい布団でぐっすり寝られることは、とても幸せなことだと心から思った。

この日からあったかい布団と誰にも邪魔されない静かな部屋に感謝する気持ちが芽生えました。

次回、完結予定です。

クリーマにて似顔絵オーダー受け付けております!お仕事ください!


読んでくださっただけで嬉しいのに……!?まさかサポートまで……!?