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人生を変えた出逢い(その1)

皆さん、こんにちは。
Heading South代表の廣田千晶です。

前回、自分の幼少期のダメ話をさせていただきましたが、これがなかったら今の自分はないと思うことが2つあります。

ひとつは、中学時代の恩師との出逢いです。

幼稚園からずっと縦にも横にも大きくぽっちゃり体型だった私。太っていることでいじめられていたこともあり、そんなイメージを払拭したくて、小学校を卒業後の春休みに人生初のダイエットを決意します。

人生初のダイエットだったこともあってか、スルスルと体重が落ち、短期間で6キロくらい落として、見事、小デブ体型に(笑)!

私の通っていた学校は、幼稚園から中学までの一貫校で、中学からは約半数の生徒が外部から入学します。それゆえ、「過去の私を知らない人たちが半分いる!」と、心機一転、ルンルンな気持ちで中学1年の新学期を迎えました。

ところが、最初のホームルームで、司会進行をしていた男の子が幼稚園からの同級生だったのです。席順にクラスメイトを指名して意見を求めていた彼は、私の番が回ってきたとき、「じゃあ、次は、おい大関!」と私を呼んだのです。

過去を消し去りたい私としては、呼ばれても、知らん顔をしていたのですが、しつこく「大関!」と連呼され、クラスメイトがクスクスと笑う中、春休み中に頑張ったダイエットの苦労が水の泡になっていく悲しみに耐え切れず、情けないですが、私はその場で泣き崩れてしまったのです。

さすがに最初のホームルームということもあって、クラスがざわつき始めました。「あぁ、もう消えてしまいたい……」と、隠れようもないのですが、席で頭を抱えて丸くなっていたところを、担任の先生が教室の外に連れ出してくれました。担任の先生は、確か当時26歳、初めて担任を持つ剣道部の顧問をしている技術科の先生でした。

担任の先生はひと通り私の話を聞くなり、「お前、今日の放課後に剣道部に見学に来い!」とひとこと。へっ?と思いながら、全く馴染みも関心もない剣道部の部活動の様子を見に行くと、先生が、突然「お前、剣道部に入れ!」と言うのです。

全く想定もしてなかった事態に驚きましたが、これといって入りたい運動部もなかったことに加えて、初めて見る剣道というものに凛々しさを感じ、その場で入部を決めたのです。

始めてみると、剣道は想像以上にハードで、そして臭いスポーツでした(笑)。夏場の面の中はまるでサウナ状態。冬場でも面を取ると頭から湯気がモワモワ出ます。そして、そんな汗が染み付いた面や小手、道着はヤバいくらいに臭い。

見た目とのギャップに驚きながらも、剣道の面白さや、ゼロからのスタートゆえに、日々少しずつ成長を感じられることが楽しくて、どんどんのめり込んでいきました。そして、厳しい練習のお陰で、みるみるうちに体重が減り、気付けば標準体型に!!

また、女子部員は全員が中学から剣道を始めた素人チームながらも、優れた指導と厳しい練習のおかげもあってか、2年も経つ頃には強豪校として認識されるようになりました。私は、女子のキャプテンと大将を任されるようになり、自分もやればできるんだと、生まれて初めてちょっぴり自分に自信を持つことができたのです。

剣道を通じて、体を鍛えるだけでなく、礼儀作法や精神性を学ぶことができたことも、今に繋がっていると感じています。

この経験のおかげで、調子に乗った(?)私は、女子のリーダー的な役割だった、運動会の副応援団長や副学級長なども経験させてもらうなど、それまでの私とは全く無縁だったことに挑戦し、自分が少しずつ変わっていくのを感じました。

私にとっては、この経験がなければ今の自分は絶対にないと言い切れる出来事であり、可能性を信じて、開かせるきっかけをくださった中学時代の剣道部の顧問と担任の先生方には、感謝してもしきれません。

<<つづく>>




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