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全ての関係者が喜ぶ仕事ぶり

FROM 安永周平

もしあなたが今、新しい仕事を始めたばかりで収入が低く、実家に帰るための交通費もバカにならない状況なら…今日の話はきっと面白いんじゃないでしょうか。というのも、これから紹介するのは、会社の経費を使って帰省したある女性の話だからです(注:不正利用じゃないですよ…笑)。

会社の経費で帰省した女性


彼女の名前はモリ―。現在はプロスポーツ選手に代わってチームと契約交渉を行う「スポーツエージェント」として活躍しています。ただ、彼女がこの仕事を始めたばかりの頃は、収入が低く、デトロイトの実家に頻繁に帰れるような旅費がありませんでした。

そこで彼女は、仕事という名目でもっと頻繁に帰省できないだろうかと考えました。まぁ会社員であれば”あるある”な話ですよね笑 ただ、それを不正ではなく会社も納得するような形で成し遂げる人は多くありません。しかし、彼女はそれをやってのけました。いったいどんな方法を使ったのでしょうか?

目を付けたのは地元の野球チーム


モリ―が思いついたのは、地元の野球チームである『デトロイト・タイガース』と仕事をすることでした。地元の球団と仕事をすることになれば、会社から出張費が出ます。そこで彼女は、水を扱っている会社に目をつけて訪問し、その会社のブランドとなる水をデトロイト・タイガースに無償提供してはどうかと提案したのです。

彼女は商談で「チームの選手や監督からその水を気に入ってもらえたら、継続的に購入してくれるようになるかもしれません。それに、ひょっとしたら選手が広告塔になってくれるかもしれませんよ」なんて話をしました。もちろん、キッカケは「自分が安く帰省したい」という個人的な理由だったのですが…話は徐々に具体的になっていきました。

仕事で帰省できた。それだけでなく…


そしてついに、モリ―はこの仕事のために会社経費で飛行機のチケットを手に入れたのです。故郷の家族にも会うことができました。それだけではありません。彼女は帰省に成功しただけでなく、仕事そのものも成功させました。

まず『デトロイト・タイガース』の財務担当に連絡して、実際の交渉相手となるマイク・マローズ氏とアポを取り付けました。そして商談の日、彼の話を熱心に聴いていると…マローズ夫妻がとても信心深いキリシタンであることがわかりました。そして話を聴き続けていると、とてもいい話が出てきました。

なんと幸運にも、彼らはチームメンバーの食事で余った食材を、貧しい子どもたちに分け与えられないかとまで考えていたのです。そこでモリ―は、貧しい子どもたちがいる保護施設の方に、デトロイト・タイガースの活動拠点まで食料を取りに来てもらうのはどうかと提案しました。

全ての関係者にメリットが


このアイデアが実現したことにより、今では球団での食材のロス(無駄)は大きく改善されています。この話から僕らが学ぶことはなんでしょうか? 「会社の経費で帰省する方法」でもいいんですが(笑)、もっと大切なことがあると思います。これを意識しているかどうかで、あなたの提案の魅力は大きく上がります。

それは「自分と相手の共通点を探す」ということです。自分の利益だけでなく、相手にとっても利益となるにはどうすればいいか? 相手と自分をつなぐ要素はないか? Win-Win の関係となるにはどんなふうに仕事を進めればいいか? こうしたことを考えながら仕事を進めれば、あなたは自分を犠牲にすることなく「GIVE」が可能になります。

THE GO-GIVER WAY に沿った仕事


そして、これこそがボブが提唱する「THE GO-GIVER WAY」に基づく姿勢であり振る舞いです。覚えておいてほしいのですが、自分を犠牲にしたGIVEというのは決して長続きしません。あなたの負担が少ない、もしくはあなたにも大きなメリットがあることで、相手に価値を与えるからこそ GO-GIVER は仕事で成功するのです。

今回の話だと、モリ―もマイク夫妻も「デトロイトの街に貢献したい」という気持ちが共通点としてあったから、話をする中で先のようなアイデアが出てきたわけです。そして、こうした具体的な行動事例を知れば知るほど、あなたは今の自分の状況に当てはめて応用しやすくなります。GIVER の優れた行動事例を多く知っているほど、自分がそういう状況になった時に思い出せるからです。

この話は、以前『月刊GO-GIVERS』で紹介されたエピソードです。今では世界最高峰のスポーツ・エージェントとして知られるモリ―・フレッチャーさん。こうした誰もが嬉しい仕事をやってのけること…まさに「一流」と呼べるビジネスパーソンの為せる業ですね。

PS
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