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人生は出会いによって作られている

「人の体は食べたモノで作られる」と言いますよね
では心は…人の考えは何で作られるのでしょうか?


↑というのは、僕の大好きな楠みちはる先生の『首都高SPL(スペシャル)』という漫画からの一説です。(以下掲出の写真は、首都高SPL第三巻、講談社ヤンマガKCより抜粋。写真掲載に問題あればすぐ削除します)

皆さんはどう思われますか?


人の心を作るのは何か?

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物質=ハードウェアである体に対して、ソフトである心を動かすのは知識というデータではないかという仮説を語る、主人公・工藤の元妻・真理子さん。

だが、しかし、それは半分当たり、半分間違っていたと述懐します。

「人の心のほとんどは知識ではなく人との出会いによって作られる」のだと。

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ここを読んでもうダイレクトにガツンと脳髄に衝撃が走りました。

まさに僕が長年もやもやと心の中で思っていたことがズバっと言語化されていたからです。

地方公務員から突然の中年起業

ところで、僕はこれまで、ちょっと変わったキャリアを歩んできました。
大学を卒業してすぐに大阪市役所に就職して、それ以来ずーっと、地方公務員として20年働き、その後退職して、フィラメントという会社を起業しました。
起業したのなら役所時代、経済とか産業振興に関連する部門に長くいたのかというとそうでもなく、区役所や福祉部門の経験が一番長いです。
役所で過ごした20年の仕事のうちの、17年間は外部との出会いがほとんどない仕事。
そして最後の3年間はそれまで経験したことのない多くの出会いに満ちた時間をすごしました。
この3年間に得た多くの出会い、これこそが僕の人生の方向を決定づけたと思います。

「人との出会い」がなぜ人の心を作るのか。
知識だけではなぜダメなのか。

それは、ひとは知識を習得しただけでは行動を起こさないから。
実際には知識の習得だけでも行動を起こす人もいますが、それは何らかの別の要素も影響しての場合が多いと思います。
例えばギターの演奏スキルを例にとりましょう。
純粋に弾いてみたいというシンプルな動機だけで、教則本の知識からギターが弾けるようになる人ってそんなにいないと思うんですよね。
それよりも、好きな女の子が「ギター弾けるひとカッコいいよね」とかいうのを聞いたから頑張ってギター弾けるにようになりましたって人の方がはるかに多そうじゃないですか。

つまり、知識だけだと人は動かないけど「人との出会い」あるいは「人との関わり」には人を動かす力がある。
僕はそう思うのです。

人との出会いで行動を起こすとその人の内面が変わっていきます。
自ら動くことでしか得られない学び、成果を生み出すプロセス理解と充実感、あるいは失敗したことに対する悔しさや「あの時、こうしていたらうまくいったのではないか?」という気づき。そうしたことどもが他人ごとではなく自分ごととして蓄積していくことで思考能力が育っていきます。

人との出会いによってのみ、人は自ら考え、自ら動く

人との出会いによってのみ、人は自ら考え、自ら動く。
自ら考え、自ら動くことによってのみ得られる「自分ゴトとしての学び」を得る。


そして、自ら動くことによって、新たな出会いがまた獲得できます。
その出会いは動かずに得たそれよりもより良質な場合が多い。なぜなら動いている人は同じように動いている人、動ける人と出会う確率が高いからです。

なにか新しいことを始めようとするとき、人はそれを学ぶための行動をします。
僕の場合は公務員時代、大阪イノベーションハブという場所(オープンイノベーションとか共創という概念にもとづき新しい事業やプロジェクトを生む施設です)をつくるプロジェクトに参加したのですが、そのとき、スタートアップや新規事業のことを学ぼうとして、Facebookを本格的にはじめました。Facebookを通じて知った様々なイベントに参加し、ときには飛び入りプレゼンをさせてもらったりして、どんどん自分の仕事をアピールしていきました。ちなみに役所的にそうした場所に参加するのは快く思われない可能性があるのですべて業務時間外、個人としての活動です。

でも、仕事ではなく私的な活動としてやることで、出会いの質は上がっていったと思います。
仕事でもないのに、動いているひとって信用できるじゃないですか。
「仕事だからやってる」って人は仕事じゃなくなったらやらないってことですからね。
人間として信用できる、信頼を託せると人に思ってもらうためには、常に「自分で考え、自分で動く」ことがとても大事だと思っています。

公務員からの起業を支えてくれた「出会い」

そして、その頃ー僕が公務員として過ごした最後の3年間で出会った人たちは、僕の起業へ至る決断の後押しをしてくれただけでなく、幾人かは、今、僕の会社のメンバーとなってくれていたりもします。
以下、その4人をちょっとだけ自慢させてください(自慢話がきらいなひとは読み飛ばしてください)

佐藤さん

↑シャープのデザイン部門の部門長だった佐藤さんは人生の師匠の一人。公務員時代に、一緒にイベントやったり、僕が主催してたビジネス研究サークル「角総研」の活動を手伝ってもらったりしてましたが、今は大企業の要職を投げうって僕の会社の役員に。僕の写真の先生でもあります。色々とありがたや。

臣さん

↑村上臣さんは世界最大のビジネスSNS、リンクトインの日本代表として活躍されていますが、その傍ら、僕の会社、フィラメントのCSO(Chief Strategy Officer)としてお手伝いもしてくださってます。社内の雑談会「フィーカ」にもちょこちょこ気軽に参加してくれていつも盛り上がります。感謝!!

宮内さん

↑最初に出会ったとき、宮内さんはYahoo!JAPANの大阪本部長でした。今はディップ(バイトルとかで有名な人材メディアの会社)の執行役員や音楽ライターをはじめとしてたくさんの活動をやってるマルチな人。フィラメントのCCO(Chief Culture Officer)として手伝ってもらっています。村上臣さんを僕に紹介してくれたのも宮内さん。宮内さんはいつもいい仕事してくれます。

佐竹さん

↑佐竹さんは知り合った当時は大手特許事務所に勤務されていて、僕のビジネス研究サークル「角総研」(名前が大げさですいません)の中心メンバーとして僕の特許出願に協力してもらったりしました(取得済み)。その後、コロプラの特許チームに移籍し(任天堂との訴訟とかやってた時くらいですね)、今はスタートアップに特化した特許事務所に。めちゃ頼りになります。

なかなかすごいメンバーでしょ?自慢したくなるのもわかるでしょ?
ほんの数年前まではごく普通の公務員だった僕ですが、出会いを増やすことによって、自ら考え、動くようになり、そこで学びと新たな出会いを得て、自己変革を加速し、起業してもなんとかやっていけているのです。

人の行動の起点をつくる

で「起業して何の仕事をしているの?」って

そう、その説明を忘れていました。
僕の立ち上げたフィラメントという会社は、新規事業の立ち上げ支援をしている会社です。

でも新規事業を立ち上げるためには新規事業をつくれるひとが必要。
だから新規事業をつくれるひとをつくる人材開発会社でもありますし、新規事業が作れる組織をつくるのをお助けする組織開発の会社でもあります。

僕たちが仕事で強く意識していることはひとつだけです。
それは
「人の行動の起点をつくる」こと
そして僕たちとの出会いがそのきっかけとなるように
その一点です。

かつて、僕は役所の中では得られない知識や考え方を、組織の外の様々な人から教えてもらうことで、僕が自分で気づけていなかった自分自身の秘められた可能性に気づくことができました。
上でご紹介した佐藤さんや臣さん、宮内さんなんかは、みんな、役所の中での価値感や評価軸しか知らなかった僕に対して、様々な業界での価値観や評価軸を教えてくれた「物差し」みたいな人たちでした。

さまざまな視点で未知の可能性を計量する物差しでありたい。
粗さがしではなくポジティブな可能性を測る物差しとして、組織の中にいて自らの可能性、自らの事業プランの可能性に気づいていない人にその価値を伝えることで行動の起点をつくりたい。

かつて、僕がそうしてもらったように。

そう思って今も仕事を楽しんでいます。

その人の未知の可能性を測る物差しとして
行動の起点をつくり
一緒に学び、次の出会いを導いていく

そういう仕事をこれからも楽しみたいと思います。

あ、そうそう。余談ですが、昨日、食事をご一緒した人がこうおっしゃってました。

「僕、物欲とかもうないんだよね。それよりも仕事するのが楽しい。自分がやる仕事が世の中を良くしていくと思ったらそれやるのが楽しい。「道楽」って言葉あるじゃない。道を楽しむと書いて道楽。まさに僕がやってるのは道楽なんだよね。

これを言ってたのはこの方↓でした。

留目さん

↑僕と出会ったときには日本で一番パソコンを売ってる会社、Lenovo JAPANの社長をされてました。そこから今は独立されてSUNDREDという会社の社長に。100個の新産業をつくることを目標に奮闘中。僕の飲み友達であり、フィラメントのCAO(Chief Alliance Officer)でもあります。

留目さんは村上臣さんのご紹介でお会いしてから意気投合。キャリア的には雲の上のようなすごい方ですが、お互いに影響しあって今では公私ともに仲良くさせてもらっています。

出会いをきっかけとした行動、行動を通じての新たな出会い。
その連鎖が人の人生に深みを与え、彩りを増やしていく。

そうやって自分の可能性に火を灯せるひとを増やすために、これからも道を楽しんでいきたいと思います。

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最後までお読みいただいてありがとうございました。
僕の会社、フィラメントについてはほかにもいろいろ書いていますのでよかったらお読みください。

僕たちの会社、フィラメントでは「よりよい未来をつくりたい」人たちとつながるための「QUMZINE」というメディアもnoteでやっています。
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