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完全 お客さんを10人かきあつめるマニュアル(提案)

ファンを10人つける方法じゃないです。
あくまで、あるイベントで10人の人に来てもらう方法。

こんなもの書くつもりはなかったのですが

なんども書いてますが、僕が働かせてもらってる 南堀江knave というライブハウスはチケットノルマがありません。

ノルマがないゆえに「お客さん10人がんばって呼んでください」みたいな話は絶対にしてから、出演をお願いしています。

「次のライブ、がんばって10人呼んでね!」

「はい!がんばります!」

「よろしくおねがいします!」

一ヶ月後 ~ライブ当日~

お客さん1人

…1人か…??

「がんばったんですけど…」

「え?ほんとに?」

「はい…!」

「何をがんばったの?」

みたいな事がある。

けっこう多い。

そんな時の、ぼくのガッカリ感があんまり伝わってない気がする。

だから、書いてみたい。

あくまで、がんばりかたの1例です。

ちがう言い方をすれば、バンドが「がんばる!」と言ったからには、僕はこれぐらいはやってくれる…と思ってる例です。

■ 1ヶ月前~2ヶ月前ぐらいにイベントの詳細が届いた

①出演時間を聞いてみる

この時点でまだタイムテーブルが出てなくて出演時間がわからない場合もあります。そんな時は勇気をだして、おおまかな出演時間を主催者(ライブハウスの人)に聞いてみましょう。もちろん、わからない場合もありますが、わかればラッキー。出演時間がわかれば声はかけやすくなりますもんね。

②そのライブの売りを考えてみる

いつでも見れるライブではなく、お客さんにとって特別なライブにするために、その日にしかない"売り"を考えてみます。
なんでもいい。こじつけでもいいです。思い付きでもいいです。

この日は特別だから遊びに来てよ!と全力でアピールしましょう。

例>>
●お客さんではよく来てた南堀江knaveにはじめて出演!僕らの初knaveをお見逃しなく(場所推し)
●仲良しの〇〇と久しぶりに共演。負けないようにライブするんで来てね(共演者推し)
●新曲やります!久しぶりの曲やります!(曲推し)
●新しいギターを買ってデビュー戦です!!(楽器推し)
●ブッキング倉坂さんにいいとこ見せたい!前回、ボロカス言われたので、気合はいってます!(泣き落とし)

などなど

考えようと思えばいくらでも考えつくとはず。

無意識に自主企画イベントの宣伝でバンドがやってる

「新しいCDを発売するから来てね!」
「共演に大好きな良いバンドがそろってるので来てね!」

というのを、ブッキングイベントでも意識的にやっていこうという話です。

出演時間と、そのライブの売り が決まれば宣伝していきましょう。

**

■宣伝**

①twitterでの告知

SNSでの宣伝は大事ですけどツイートしてるだけで、がんばったつもりにならないで欲しいってのは前提。

●フライヤー画像を作る

文字だけだと弱いので、画像はなるべく作りましょう。
場所や値段など、必要な文字情報はかならずわかるように。
かっこいいのを作る必要はないと思います。雰囲気優先で。
クオリティよりスピード勝負。

出演時間(これを告知していいいかは、要主催者の許可)
ライブの売り
フライヤー画像
自分のバンドのMVのURL

などを使って宣伝ツイートをがんばってみましょう。

動画を使ってうまく宣伝してる人も見かけます。
その場合はコンパクトにわかりやすい動画を。

●宣伝ツイート

人気のない初期段階で、botにして告知ツイートを垂れ流しても、なかなかお客さんは来てくれません。
なるべく血のかよったツイートになるように、一言コメントをいれたりしてがんばってみてください。

■血のかよったツイート■
いろいろな考え方があるとは思いますが、形式的な文字だけの情報だけより
「ああ、バンドをがんばってるんだな~」とか「真面目な人なんだなぁ…」「とがったヤツなんだなあ」など、発信している人間のキャラクターが伝わるツイートの方がいいと思います。

がんばってない人を応援してくれる人はいない。と、ここで断言しておきましょう。

「がんばってるアピールするのは寒い」「嫌われるのが嫌だ」という意見もわかります。

しかし

残念ながら、嫌われるほどまだ好かれてません。

逆説的な言い方になりますが

まずは、好かれないと嫌われることすらできません。

ガンガンいきましょう。

■フライヤーをライブハウスでくばってみる

これ、ぶっちゃけバンド初期段階で、無作為にライブハウスで配ってもほとんど効果なんてありません。フライヤーを受けとって興味をもってライブに来てくれる人なんて 0 と思っといた方がいいです。

では、なぜ配るのか?

①がんばってるアピール

はんぶん冗談ですが、ライブハウスの人(つまり、おれ とか)って意外にそういうのはちゃんと見てます。がんばって顔を出してくれてたら、別のバンドマンや関係者がいてたら紹介したりもできますし。

②そこに知り合いがいたら声をかけやすい

活動初期の頃は、これがメインかもしれません。

ラブハウスにビラ撒きにいく→バンドの人やお客さんで知り合いがいる→直接、声をかける→ついでにフライヤーも渡す

とか。

あと他の人と並んで一緒にビラを撒いてると、ビラ撒き友達になれます(笑)。意外にここでつながって、のちのちまでお付き合いが続く…とか、よくあります。

③そのながれで、ハコ打ちに紛れ込んでみる

"ライブが終わったら、そのままライブハウス(ハコ)で軽く打ち上げ" 略して "ハコ打ち"

居酒屋での打ち上げにいきなりまざるのは難易度が高いかもですが、ハコ打ち なら比較的、まざりやすいかも。

打ち上げで意気投合したら、そのまま「ぼくのライブも見にきてよ!」と誘ってみましょう。

もちろん許可をとらずに打ち上げに混ざっちゃダメです。残っていいですか?と、許可はとりましょう。

あと終演後のビラ撒きもライブハウスの人に無許可でやってる人いますが、あれも必ずライブハウスの人の許可をもらいましょう。

さてさて。

ここまでは、しごく当たり前。

ここまでのことすらやってなくてライブ当日をむかえてるのなら問題外。

はじめたてのバンドでまだファンが少ななら、これだけやって2~3人でも予約が入ればラッキーって感じだと思います。

さて、本題はここからだ。

例えば二ヶ月前、

ライブが決まってから、ぼくら動員がまだないバンドがやることは一つ。

ライブに遊びに来て!と誘う人をすべてリストアップしてみる。

友達、バンド仲間、もしかしたらスタジオの人、ライブハウスの人、親戚、知人、親兄弟、恋人

すべて総動員してみましょう。

もう思いついた人を書きだせるだけ書きだしてみましょう。

紙に書きだすのが一番いいんですが、いまならPCでエクセルでリストを作ってもいいと思うし、スマホでもなんでもいいと思います。

(紙に書きだすのをすすめる理由は、気軽に名前の横に〇とか×とか書き込めるから、気軽に管理しやすい)

4人組バンドなら目標100人ぐらいは欲しい。

一人20人づつぐらい書きだしたら80人にはなるはず。

100人は無理でも、とりあえず思いついた人を全部書き出してみる。

連絡先を知ってる知り合いを全部書き出してみるぐらいの勢いで。

え?そこまでするの?って思った人

そこまでするんだよ。

だって、がんばるって言ったんでしょ?

言ってくれたやん。

まだ、知名度ないんだから。

放っておいて、お客さんが来てくれないんだから。

とりあえず、がんばってみようぜ!

さて。

ここで全力で書きだしたリストをながめて冷静になってみましょう。

一度、クールダウン

書きだしてはみたけど「実際にこの人に声かけるのなんだか気まずいな…」なんて人もいると思います。

企画イベントをやる時や、ワンマンライブをやる時は、そんな人にも声をかけたほうがいいとは思いますが、今回はそんな人はひとまず除外しておきましょう。

きまずいの嫌だし。

何人ぐらい残ったでしょうか。

ここでは仮に、100人書きだしたけど、40人だけリストに名前が残ったとしましょう。

順番に声をかけていきます。

電話もありですけど、いまだとLINEやtwitterのDMになるのでしょうか。

コピペ文章はもちろんNG (詳細はコピペでもいいと思いますが)

誰でもいいんじゃなくて

"あなたに来て欲しい"

ってのがちゃんと伝わるような文章を考えてみましょう。

実際、そうでしょ?

せっかくだから、この人に見てほしいな!と思って、誘ってるはずなので変な誤解されたら悲しいじゃないですか。

かなりの数を連絡するので、やっつけ仕事にならにように。

やっつけたら、秒でバレます。

バンド → たくさんのお客さんに向けて

じゃなくて

バンド → 1人に向けて

ってのを心掛けましょう。

最初だし。

逆に最初しか、こんな風にできないから。

あなたが超売れっ子になったら、ひとりひとりに向けて発信できないから。

いましかできないんだし、これぐらいやろうぜ。

この一連の流れ

①リストアップ
②連絡

を、遅くても一ヶ月半前までにはやっておきたいとこです

早すぎても予定がわからないし、
直前すぎても予定つまってるし
シフトで働いてる人の都合も考えたら、一ヶ月半前ぐらいが頃合いかな…と(倉坂調べ)

ここでまたパレートの法則が登場します。

パレートの法則をつかって考えてみましょう。

40人に声をかけたとして、来てくれるのがそのうち20%と仮定します。

40人の20%は…

8人

つまり、8人来てくれたら上出来

そんなもんです。

それより、いっぱい来てくれたら超ラッキー!

少なくても力不足

仕方ない。

受け入れましょう。

ただ、注意点がふたつ

①ライブ告知の連絡に返信がなくても怒らない

友達に連絡して、告知の返信がなかったぐらいで、友達関係が途切れたらもったいないです。こいつは、こういうのには興味ないんだな…ぐらいに、わりきりましょう。

②お断りの返信が来たら必ずお礼の返信をする

「ごめん、その日は予定があって無理やねん。また誘って!」
予定なんかないかもしれません。ただ行くのが面倒くさいだけかもしれません。でも、たとえ一瞬でも、じぶんのバンドのために時間を使てくれたんだから「ありがとう」とちゃんと返信しましょう。

あとで返そう…とか思ってると忘れちゃいがちなので、一言でいいからその場で返しちゃいましょう。これ大事。

友達、知り合いをかき集めて8人

告知ツイート、ビラ撒きがんばってたら2人予約がはいった

これで足したら10人

これだけやって、やっと10人です。

おつかれさまでした。

いや、まだ肝心のライブが残ってます。

ライブの本番がもちろん一番大事。

10人呼んだお客さんの前で最高のライブをかましてやりましょう。

以上

実際問題、初ライブのバンドなら 40人に声をかけたら30人ぐらいきてくれるかもしれません。

友達少ないから…なんて思ってる人は、同じことをしても2人しか集まらないかもしれません。

当たり前ですが

"これだけやれば、必ずこれだけリターンがある"

ってもんではないです。

でも、やらなければ、はじまらない。

最初はいいけど、だんだんしんどくなっていくかもしれません。

…こんなことを永遠に続けるの?

と、いやになる気持ちはわかります。

「無理やりライブにばっかり誘ってたら、友達いなくなっちゃうよ…」

なんて思う気持ちもわかります。

でも、原始的なやりかたではありますが、

まだ何ものでもないバンドが10人お客さんを呼べ!

と言われたら、こんな感じじゃないのかな?と思います。

騙されたと思って、これを半年続けてみてください。

永遠に続くと思うと気がめいりますが、半年だけ と期間を区切ってみると、少し気が楽になるかもしれません。

あなたの音楽が素晴らしければ、バンドのライブが素晴らしければ、きっと少しだけ状況が変わると思います。

もちろんライブをみて、好きになってくれるお客さんとも出会えると思います。

ネットを使ったり、関係者に協力してもらったり、もっと効率のいいやり方もあるかもしれません。

別にライブをしなくても音楽を作って発表するだけなら、いまの時代、やりかたはいくらでもあります。

でも、ライブハウスを根城にしてがんばるのなら

いい曲をつくる
いいライブをする
がんばって自分たちでお客さんを呼ぶ

この三つが確実に最初の第一歩。

冒頭に戻りますが

「次のライブ、がんばって10人呼んでね!」

「はい!がんばります!」

「がんばる」って言葉がそもそもあやふやな言葉です。

がんばってない人なんていなくて、みんな何かを自分なりにはがんばってるはず。

その人なりに、がんばってると思うんだけど。

それはわかってます。

わかってるけど。

でも、正直なところ、お客さん3人しか呼んでなくて

「がんばったんですけど、10人呼べませんでした…」なんて言われた時に

「え?本当にがんばった?」って思ってしまう。

ごめん。

少なくても、ぼくと日本語でコミュニケーションできてるんだから、他の人ともコミュニケーションできるわけでしょ。

一般的なコミュニケーションをできる人間が、一ヶ月~二ヶ月の猶予期間があって、10人呼べない…って、そんなことあるのか?

とか、思ってしまうわけです。

「え?おまえ、そんなヤバイやつか?そんなことないでしょ!?」と。

集客に関して、ぼくの思う「がんばる」っていうのは具体的にはこんな感じです。

あなたの思う「がんばる」は、どんな感じでしょうか?

文字にするとやっぱりかたくるしくなるので

そんな話もワイワイしながら、続きは会った時に。


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