エンタメコンテンツにおける可処分時間の奪い合いは幻想?鍵は「共存」かもしれないという話。
皆さんこんにちは。Faniconマーケティング部の石浦です。
今回の記事でお話したいことは、概ね以下の内容になります。
・当たり前のことではありますが、人間に与えられた時間は1日につき24時間です
・エンタメコンテンツの増加に伴い、1日の中で個人が自由に使える「可処分時間」の奪い合いについての議論が高まっています
・ただ、この状況を時間の奪い合いと見ることについては懐疑的な意見もあります
・なぜなら、コンテンツの増加に伴いそれに割く時間も増加しているからです
・この傾向を見ると、メディアやコンテンツ同士の関係は奪い合いよりもむしろ共存という表現が正しいのかもしれません
以上です。よろしくお願いします。
言いたいことはほぼほぼ言い尽くしましたので、ここからはラフにお話していければと思います。
いやはや夏ですね。
梅雨が来たと思ったらあっという間に蒸し暑い日が続いています。
こんな日はクーラーの効いた部屋で仕事をして、ご飯食べてゲームして、風呂入って寝る…
朝です。おはようございます。
早い。早すぎる。
やることやっていたらもう明日が今日になっています。
このように、1日24時間という時間は思いのほか一瞬で過ぎ去ってしまいます。
限られた時間をどう使うか。
これは誰しもが抱える悩みなのではないでしょうか?
個人が自由に使える時間=可処分時間
そんな中、近年可処分時間という概念が巷では取り沙汰されています。
以下の記事によると、可処分時間は次のように定義されていました。
なるほどなるほど。
平たく言うと可処分時間=趣味の時間と言えそうです。
冒頭の私を例にすると、ゲームをしている時間が当てはまります。
確かに趣味の時間については個々人の自由意志によって何に使われるかが変わってきます。
その時間を各企業、各サービスが奪い合いをしている!
と表現することは的を射ている気がしますね。
可処分時間の奪い合いはない?
先に白状させていただきますと、当初この記事は「可処分時間というエンタメの壁」というテーマで執筆をしようと私は考えていました。
可処分時間には限りがあることを念頭に、我々Faniconもユーザーの可処分時間をいかに取れるかということを考えなければいけないと考えていたからです。
そんな中、記事執筆のための情報収集を行う中で以下の記事に出会いました。
奪い合いが…ない…?
「可処分時間をいかに取るかが大事だよね〜ふふん」
と得意気に吹聴していたあの頃の自分をぶん殴りたくなるくらいの衝撃を受けました。
この記事において私がポイントだと感じたのは以下の3点になります。
グラフを見て分かる通り、複数のコンテンツを利用していたとしても、各コンテンツの利用時間が極端に減っているとは言えなさそうです。
そして、総務省が出している報告書からも、インターネットの平均利用時間は年々増加傾向にあることが分かります。
これらの動向を踏まえると、我々のようなインターネット上でのサービス提供者は他のサービスを如何にして出し抜くかというよりは、どのようにしてシナジーを生み出せるかを考えることが今後の戦略策定において必要になってくるのではないかと思われます。
共存=同じ時間に利用されている状態
ここまでの内容から、エンタメコンテンツは他コンテンツとの共存が必要ということまでは何となくわかってきました。
ただ、その共存を目指す上で、どのような形でユーザーに使ってもらうことを考えれば良いのでしょうか?
私が考えるに、共存=複数のコンテンツが同じ時間に利用されている状態なのではないかと思います。
料理をしながら音楽を聴いたり、洗濯物を干しながら動画を視聴する。
このような行為と同じようなことが、エンタメコンテンツ間で今後はもっと広まっていくのではないでしょうか。
例えば、私は音楽を聴きながら漫画を読んだり、ゲームをしながらYouTubeなどで配信を視聴したりしています。
理由としては、やはり限られた可処分時間の中で出来る限り多くのコンテンツを楽しみたいという気持ちがあるからです。
このように、エンタメコンテンツの共存には別々のコンテンツが同時に楽しめるかどうかが重要になってくると考えられます。
いくらネットの平均利用時間が増え、コンテンツに割く可処分時間の割合が増えようとも、1日24時間という時間の長さは変えられません。
それ故、今後のエンタメコンテンツはその一つだけにユーザーが集中しないと楽しめないような設計ではなく、何か他のことをしながらでも楽しめるようなものかどうかを一度考えてみるべきなのかもしれませんね。
いかがだったでしょうか?
今回は個人的にも可処分時間についての認識が改まるきっかけにもなりました。
皆さんもサービス設計をする際には、他のサービスやコンテンツ等と同時に利用できるのかどうかを考えてみると、よりユーザーに寄り添ったものになるのではないかと思います。
それでは、今回はこのへんで失礼いたします。
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