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〈スペシャルティコーヒー入門14〉フレーバーの表現を知るとコーヒーの世界はもっと楽しくなる

スペシャルティコーヒーの風味を表現するのに用いられる『フレーバー』というコメント。
これがわかってくると、コーヒーの世界はもっと広がって楽しくなるのです。
ということで、今回はフレーバーの表現について迫ってみたいと思います。

■そもそも『フレーバー』ってなに?

スペシャルティコーヒーの世界では当たり前のように使われる『フレーバー』という言葉。
実はその『フレーバー』がコーヒーの味わいのうちなにを指すのか、はっきりとご存知ない方も多いのではないでしょうか?

『フレーバー(Flavor)』とは、日本語では『風味』などと訳されますが、簡単にいうと口に含んだときの味と香りの総称を指します。
カッピングの際に、「ヒュッ」と音を立てて勢いよく吸い込むところを見たことがあるかもしれませんが、これは口内でコーヒーを霧状にすることで鼻から香りを抜き、よりフレーバーを捉えやすくするための技法なのです。

口に含んだときの味と香りの総称であるフレーバーに対して、コーヒーから立ち上る香りのみを指す場合には『アロマ』という言い方をします。

■コーヒーの風味はなにを基準に表現するのか

さて、そのコーヒーのフレーバーはどのような基準で表現されているのか。
気になっている方も多いと思います。
THE COFFEESHOP の商品ページより一つ抜粋してみましょう。

スウィートレモン、ティーライク、ほのかにハーブのような風味。
さらっとした質感で、紅茶にハチミツを入れたような甘さの印象があります。

エチオピア/ハロベリティの風味は上記のように表現されています。
この表現の仕方には、なにか基準があるのでしょうか?

■『フレーバーホイール』を参考に表現する

出典:SCA

上記の写真は『フレーバーホイール』と言われる図。
スペシャルティコーヒー業界では、味や香りの基準としてこの図を活用することが多いです。みなさんも馴染みのコーヒー屋さんで見たことがあるかもしれませんね。

スペシャルティコーヒーを楽しむ上で非常に重要なポイントであるフレーバー表現。その言葉はコーヒー以外の食べ物や飲み物、それ以外のさまざまなものに例えて表現されます。

その例えとして挙げられるものは、できるだけみんながイメージを共有できるものの方が説明としてふさわしいですよね。逆にいえば、「子どもの頃に食べたおばあちゃんちの夏みかんの風味」と言われても、その人個人にしかわからない表現に偏ってしまいます。

そこで、コーヒーのフレーバーを表現するための指標として、『フレーバーホイール』というものが作られたのです。

フレーバーホイールは、内側から「大カテゴリー」「中カテゴリー」「小カテゴリー」と分かれています。

例えば、”フルーティ”という大カテゴリーの中には、”ベリー”や”シトラスフルーツ”という中カテゴリーがあり、その中ではさらに”グレープフルーツ”や”オレンジ”、”レモン”と小カテゴリーに細分化されていきます。

でも、一括りに"オレンジ"といっても、実際には味に個体差ありますよね。
そこでSCAのフレーバーホイールは「このフレーバーは○○のメーカーのオレンジジュースを基準にします。」というふうに、リファレンス(基準となるもの)が定められていたりもします。(ちなみにフレーバーホイールのレファレンスの中には、日本では手に入りづらいものもあったり。世界共通の基準というのはなかなか難しいのです…)

■今回のまとめ

今回ご紹介したようにコーヒーのフレーバー表現は『フレーバーホイール』を参考に作成されています。

次回のnoteではフレーバーホイールをもっと深堀りしてご紹介していきます。
ご質問やコーヒーに関して質問等あれば、お気軽にコメントしてくださいね!

今回も最後までお読み頂きありがとうございます。

◼︎THE COFFEESHOP
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営業時間:9:00-17:00
※席あり 3席
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