年商1億円の父の生態
田舎で事業を営む父の年商が1億円を超えた。
年商1億円という数字に何か特別な意味があるとは思わないが、
“あんな田舎でよく1億も売り上げたな、すごいやマイファザー!”と思ったので、
今回は僕から見て特徴的だなと思う父の生態を5つご紹介する。
これをしたら年商1億になりますよという怪しい情報商材ではなく、田舎で事業を営むおじさんの単なる解体新書だと思って読んでいただけると幸いである。
生態①:朝は4:30に起床
父は毎朝4:30に起床する。
起床して洗顔をしコーヒーを淹れたら、すぐに机に向かって作業を始める。
机で何をしているのかはその時々によって変わっているっぽいが、ほとんどの場合は仕事に関係する勉強や仕事に直接的には関係しないが自分が興味のある勉強をしているようだ。
つまり、基本的に朝はずっと勉強をしている。
7:00頃まで勉強をしたら食卓で朝食を済ませ、その後はお決まりの場所へ姿を暗ます。
そう、トイレだ。
父はトイレにその日の新聞を持ち込み、おそらく用を足した後もなかなかトイレから出てこない。
やっとトイレから出てくると身支度を済ませ、8:00頃に愛車(自転車)にまたがり出勤してゆく。
生態②:ゴリ勉
人並み以上に熱心に勉強する人のことを”ガリ勉”と表現したりするが、父はその上をいくゴリ勉である。
先ほど触れた通り朝の時間のほとんどを勉強しているが、休日はもっとすごい。
朝4:30に起きてから夜19:00に夜ご飯を食べるまでの間、ほとんどずっと机に向かって勉強している。
そこらへんの浪人生よりも勉強していると思う。
でも1日中勉強しかしていないかというと実はそういう訳でもなく、
趣味のランニング(毎回10キロ近く平気で走ってくる)や自宅の庭掃除をしている姿もよく見かける。
それだけでなく父は”家族に美味しいものを食べさせてあげたい欲”が強く、美味しい食材や料理をどこからか調達してきて夕食時に振る舞ってくれたりする。
ここだけ見ると”めっちゃいい父親やん!”となりそうなので、次の生態③で軌道修正を図りたい。
生態③:頑固
父はものすごく頑固である。
誰かと意見が衝突したとしても、絶対に折れない。
もし仮に相手の方が正しいことを言っていたとしても、納得してないだろうっていう顔で形だけ頷いたりする。
しかし父は何も”ここで折れたらなんか負けたみたいでいや!”という小3みたいな感情ではなく、
どうやら心の底から本気で自分が正しいと思っていそうな時が多い。
自分の知識、思考、価値観を信じて疑わない。
独善的とも言える。
視野が狭いとも言えるかもしれない。
言いすぎた。
生態④:基本ケチだが人のためにお金を使うのは好き
父は結構な倹約家で。
どれくらい倹約家っていうと、家電量販店に行くと毎回店員さんに値引き交渉するくらい。
でも、人のためにお金を使うのは割と好きで、
家族に美味しいものを食べさせてくれたり、旅行に連れて行ってくれたりする。
あとは、自分のお客さんや従業員のためには設備投資などは惜しまないタイプで、
実はそのおかげで付近の競合他社に先んじて最新技術を導入し、新たな顧客を呼びこめていたりする。
この前父と2人きりになったときに、
“おとうがこの仕事を始めてから20年くらい、ずっとお母さんには大変な思いをさせた。だから元気なうちに第一線からは退いて、お母さんを旅行に連れて行ってあげたい”
と語っていた。
僕は”素敵やん”と島◯紳助のような返事しかできなかったが、
内心では”めっっっちゃ素敵やん!!!”と本気で思っていた。
誰かの幸せを心から願えて、かつそれを実現するためにちゃんと動ける父を心から尊敬する。
次が最後のかつ最大の特徴だ。
生態⑤:超意識高い系
父は意識高い系ではない。
超意識高い系だ。
松岡修造が父の前でひれ伏し、泣きながらごめんなさいと言いそうなくらいには父の意識は高く、熱い。
なぜそう思うのか。
まず机の周りを意識高い系のビジネス書が取り囲んでいる。
そして机の上には自身を鼓舞するような激アツメッセージが書かれた付箋が貼られている。
“どんな局面でも諦めず己を超えろ”
“習慣が人を変える”
火傷しそうである。
さらには自身の手帳にもそのようなアツアツなメッセージを書き込んでいる。
僕はこの点で父とは正反対のタイプで、
やる気が出ないときは徹底的になまけ、やる気が出るまでのんびり待つスタイルで生きているのだが、
父が一代で経済的な意味では一定の成功を掴めているのは、自分で自分を鼓舞し続け何十年も努力を続けたからなのかもしれない。
心理学の研究で、学力や経済的な成功に影響を与えるのは、ビッグファイブのうち勤勉性だという本を読んだことがあるが、
それを証明するためのサンプルが意外にも身近に転がっていたらしい。
まとめ:なんだかんだ尊敬してます。
以上5つが父の代表的な生態だ。
中高時代、父とはたまーにありえないほど激しい衝突をしたりもしたが、
価値観やスタイルが全く違うからこそ、一歩引いた視点から冷静に父のことを見て、
やっぱりすごいなこの人は、と尊敬している。
自分で始めた事業で一応の成功を収め、
5人中4人の子どもを大学にいかせている。(妹はまだ高校生)
僕はまだペーペーの新米社会人であるため、父と同じことが自分にもできるとは到底思えない。
父の扶養から外れ自分の力で生活を始めたこの4月、さらに父の凄さを再認識した今日この頃だ。
いつか父みたいにかっこいい大人になれるかな。
いや、絶対なってみせる。
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