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チョコレートのテンパリングとブラックココアクッキー

この時期になると街はバレンタイン一色

お店でチョコレートを見るのも買うのも楽しいけど

お菓子作りが好きな人なら

今年は何を作ろうかな?

と考え始める時期

思い返すと去年は卵1個で作れるチョコレートカップケーキを作っていたようです

2年前はブラウニー

今回も「手軽にバレンタイン」ってことでバレンタイン用のクッキーを作ってみることにしました

大好きなオレオみたいなほろ苦いクッキーにクリームの代わりにホワイトチョコレートを

アクセントにチョコレートと相性の良い木苺を乗せて

こうやってイメージを膨らませていく中で、悩むのが

チョコレートをテンパリングするか、しないか

チョコレートのテンパリング

チョコレートのテンパリングとは熱でココアバターが溶けることで不安定になった結晶を再度温度調整することで安定した結晶を作る作業のこと

子供の頃はもちろんテンパリングなんて言葉も知らず、板チョコを溶かして、アルミカップに入れ、好きな飾りを乗せた後に冷蔵庫で冷やし固めていました

チョコレートは冷やし固めるものと信じて疑わなかった私

そんな私が大人になってテンパリングを学んだとき

まさか室温で固まるとは!?

と、まさに眼から鱗

その上、温度管理のちょっとした違いで、

・固まらない
・表面のツヤが違う
・ブルーム(白い斑点)ができちゃう
→見た目が悪くなる

となる

ほんとチョコレートって奥が深くて、知れば知るほど面白い

テンパリングがうまくいくと本当に嬉しいし、やってみるとなかなか楽しい作業です
(人によっては面倒な作業と思う人もいるだろうけど。。。)

テンパリングの方法

テンパリングは簡単に言うと

1. チョコレートを溶かし(溶解温度まで上げ)
2. 下降温度まで下げ、
3. 調整温度まで上げる

という流れです

私が実際にやったことある方法は以下の2つです

1. Marble method
2. Seed method

1. Marble method

Marble methodは大理石を使った方法。
チョコレートは使いたい量の全てを溶かし、2/3を大理石の上に乗せます。
パレットナイフ等を使って、大理石の上でチョコレートを練り、室温のバターのような硬さになるまで練ります。
溶けた状態で残していた1/3のチョコレートの中に練ったチョコレートを入れて溶かすことで下降温度まで下げ、再度湯煎で調整温度まで上げる方法です。

2. Seed method

Seed methodは2/3のチョコレートをまずは溶かし、その後残りの1/3のタブレットもしくは大ざっぱに刻んだチョコレートを入れることで全体の温度を下降温度まで下げ、再度湯煎で調整温度まで上げます。

上記の方法以外にも溶かしたチョコレートが入ったボールを水が入ったボールの上に置いて温度を下げる水冷法やカカオバターを加える方法等もありますが、試したことはありません。

個人的にはmarble methodが一番好きですが、現在家に大理石がないので、seed methodでテンパリングしています

写真で見た方がイメージが湧きやすいので、Tomizawaさんcottaさんのサイトがお勧め。

それぞれチョコレート毎によって異なる下降温度と調整温度もこれらのサイトに紹介されてます。

ブラックココアクッキー

オレオの独特のホロ苦い味はジェットブラックココアによるものです。

通常のココアだけではあのほろ苦いさは出ません

今回のクッキーはジェットブラックココアを使った型抜きクッキーにホワイトチョコレートとドライフランボワーズを飾ったものです

黒、白、赤のコントラストが合うと同時にチョコレートとフランボワーズの相性は最高なので、見た目も味も最高のクッキーというところでしょうか。

ホワイトチョコレートの飾りについて、味を重要視する場合はクーベルチュールホワイトチョコレートをテンパリングすることをお勧めします。

テンパリングは手間だから嫌!という人はテンパリング不要ホワイトチョコレートをどうぞ。

少し味が異なりますが、美味しいものもあります

個人的にテンパリングをしないなら富澤商店さんのパータグラッセ ピュール・ブランシュはお勧めです。

〈材料〉30枚分
バター 100g (室温に戻しておく)
砂糖 80g
卵黄 1個
ジェットブラックココア 20g
薄力粉 170g
ホワイトチョコレート 50g
ドライフランボワーズ 3g

〈レシピ〉
1. 室温に戻したバターをクリーム状に練り、砂糖を入れて白っぽくなるまですり混ぜる。

2. 卵黄を加えてよく混ぜ、更に粉ふるいにかけたジェットブラックココアと薄力粉を入れて、生地をまとめる

3. クッキー生地をビニール袋に入れるか、ラップに包んで30分から1時間ぐらい生地を冷蔵庫内で寝かせる

4. 冷蔵庫からクッキー生地を出す前にオーブン余熱 180度を開始

5. クッキー生地を3mmの厚さに麺棒で伸ばし、好きなクッキー型で抜く

6. クッキングシートを引いた天板に抜いたクッキー生地を並べ、180度のオーブンで15分焼く

7. 焼き上がったクッキーは網の上などで冷ます

8. ホワイトチョコレートをテンパリングする場合は最終的に使うホワイトチョコレートが50g程度でもテンパリングには最低でも150g程度溶かす方がやりやすいです。
ここではSeed法を紹介。
まずは100gのホワイトチョコレートを湯煎で溶かします。

9. 溶けたら湯煎から外し、50gの残りのチョコレートをタブレット状のまま入れます

10. 溶けてるチョコレートの熱でタブレットチョコレートを溶かし、全部溶けたら温度計で26度までチョコレートの温度が落ちるまで、ゴムベラで混ぜながら待ちます
(忍耐、忍耐)

11. 26度までチョコレートの温度が下がったら、もう一度湯煎にかけて29度までチョコレートの温度を上げます。
私のようにステンレスのボールを使っている人は熱伝導が良いので、温度計が29度になってから湯煎から外しては「時すでに遅し」です。
27度ぐらいに上げて、一度湯煎から外し、ボールの熱さでどこまでチョコレートの温度が上がるか確認しながら進めてください。
残念ながら29度を超えて、30度以上になってしまった場合はもう一度26度まで下げるしかありません。
ホワイトチョコレートは下降温度と調整温度の差があまりないので、湯煎にかける時間は短くして、こまめに温度確認しましょう。

12. 29度になったホワイトチョコを上からゴムベラで線を描くように振りかけ、チョコレートが固まらないうちにドライフランボワーズも振りかけます。

テンパリングをしない人(テンパリング不要のチョコレートを使用する人)はただチョコレートを溶かして使ってもらえればOK。

私はチョコレートを振りかけましたが、全面もしくは半面を浸して表面をコーティングしたりするのも楽しいですね。

またオレオのように1枚のクッキーの上にホワイトチョコを乗せて、もう一枚のクッキーでサンドすると満足度アップのクッキーサンドになります

素敵なバレンタインになりますように<3


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