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アンラーニングは、ブラウザのキャッシュクリアみたいなもの
リスキリングやアンラーニングなど、学ぶことに対する関心が高まっているように思えます。
しかし、私はこれらの言葉がよくわからないうえに、必要性も理解できません。
そんなある日、アンラーニングはブラウザのキャッシュクリアに近いと思いました。
アンラーニングという横文字に悩んでいる人にお伝えできればと思います。
キャッシュって何?
本記事のキャッシュは、ブラウザのキャッシュを指します。
ブラウザはWebページを表示するとき、インターネット上のサーバからページや画像をダウンロードして画面に出します。
このとき、ダウンロードしたデータをブラウザ内に保管します。これは次に同じページへアクセスするときに、すばやく表示するためです。
この保管されるデータをキャッシュと呼びます。
キャッシュの問題点
ページをすばやく表示するために、一度アクセスしたページのデータを保管することはわかりました。
この機能にはいくつか問題があります。
キャッシュは古くなっても更新されない
間違った情報がキャッシュに入っているかもしれない
キャッシュの原理上、一度アクセスしたページのデータは、サーバからではなくキャッシュから返します。
そうすると、サーバ側でデータを更新しても、キャッシュからデータを返すのでページは古いままです。
また間違った情報がキャッシュに紛れ込んでいる可能性もあります。ブラウザのキャッシュではありませんが、キャッシュポイズニングというサイバー攻撃もあります。
アンラーニングとキャッシュクリア
上記のようなキャッシュの問題点は、定期的なキャッシュクリアで改善されます。
キャッシュがなくなれば、もう一度サーバからデータをダウンロードするためです。そうすれば新しいデータが得られます。
アンラーニングとは、自分の頭の中に溜まっているキャッシュをクリアすることなんだと思います。
古い情報、過去の習慣、成功体験といったものが、私たちの頭の中に溜まっているのです。
それらは、同じ状況に遭遇したとき役立ちます。
仕事を覚えて自分で行動できるようになるのは、頭の中に情報を蓄積し経験を溜めるからです。
このお客さんに対しては、もっと具体的に提案内容を伝えたほうが受注しやすいな。
この素材を使った製品は壊れやすいから、今度から仕入れないようにしよう。
誰もが使えるように、図を入れて手順書を整備しよう。
ただし、人の中にあるキャッシュもブラウザのキャッシュと同様の問題を抱えます。
過去の成功体験に縛られ、当時の状況とまったく違うにも関わらず同じプロセスを踏んで商品開発をしてしまう企業。
月に40時間や80時間の残業は当たり前だという昔の常識が残り続けて、残業を強要する上司。
だから、ときどき自分のキャッシュを消して、最新の情報を社会から取ってくる。
自分よりも専門知識のある人や若い人、別の業界で働く人など多様な人からのフィードバックを受けて、データを更新していく。
それがアンラーニングなんだろうと思うのです。
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