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プロ業務ハッカーの心構え「まず自分自身の業務をハックせよ!」

2018年の年末に別サービスに公開した記事を、サービス終了に伴ってnoteに移行しました。
本記事内では「去年=2017」「今年=2018」と解釈してください。

はじめに

改めまして、SonicGardenの業務ハッカー赤座久樹です。「ざ~ちゃん」と呼んでください😀

僕は去年と今年、サイボウズさんの「kintone hack」というプレゼン大会に連続出場しました。
去年の大阪大会では初出場で優勝させていただき、今年の東京大会では5位(ブービー)でしたが、自分としては今年の方が昨年よりも納得のいくプレゼンができたと思ってます。

今年のkintone hackでは、「プログラマー」を前面に押し出して、あえて「業務ハック」という言葉は封印していました。限られた時間で情報量が多すぎると伝わりにくいですからね。

https://www.slideshare.net/HisakiAkaza/kintone-hack-2018-122292090

でも言葉としては封印したものの、実際に僕が日頃やっていることは、「全て業務ハック」だと自分では思っています。このエントリでは、今年のkintone hackのネタについて「業務ハック」という角度から解説してみたいと思います。

なぜkintoneをhackするのか?

スライドの中盤に、こんな部分があります。

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「kintoneに恋してる」風に赤裸々にノロケてしまったわけですがw

一方で業務ハッカー的に考えると、これって 「自分自身の業務ハック」 だと思っているのです。以下で、もうちょっと掘り下げますね。

プロ業務ハッカーの心構え

プロ業務ハッカーの本業は、お客さんの業務をハックすること。でも業務ハックを遂行していく中で、「これやろうとすると、実現がすごい面倒臭い!」みたいな点が次から次に出てくるんですね。kintoneに限らずですが。

その時に 「お客様のために、面倒臭いシステム構築を肩代わりするのがプロ業務ハッカーの仕事だ!頑張って、時間をかけて、一生懸命努力するぞ!」 という発想になってしまう人は、はっきり言って向いてません。プロ業務ハッカーは諦めるか、悔い改めましょう。

業務ハックの目的は「システムを作ること」じゃなくて 「業務を改善すること」 なのですよ。でね、お客さんの業務を改善しようとしてるプロ業務ハッカーが、自分自身の業務が面倒臭い時に「一生懸命努力するぞ!」って根性論じゃぁ0点でしょう。

自分の業務をハックできないものが、人様の業務をハックできるわけがない! と僕は思ってます。
そういえば、そんな意味のことわざ色々ありましたね。僕も一つ提唱しようかなw

・医者の不養生
・紺屋の白袴
・易者身の上知らず
業務ハッカーの非効率業務 ← NEW!

そもそも、自分の非効率な業務を改善し続けていく経験そのものが宝だと思うのですよ。結果として業務ハックの引き出しを増やすことに繋がり、業務ハッカーとしての腕・勘所が磨かれ、お客さんにより良い業務ハックを提供できるようになっていくはずです!

業務ハッカー赤座自身の業務ハック

というわけで、僕はkintoneで開発していて「ここ面倒臭いなー」と思ったら、時間に余裕があるときはその場でkintoneをhackします。

まず改善するという行為そのものがワクワクしますし、ほぼ必ずプログラミングを伴うのでプログラミングできて楽しいですし、効率化した結果本業がスムーズに動いて楽しくなりますし、お客さんに提供できるレベルも上がってまた楽しくなりますし。業務ハック・スパイラルですね!人生って素晴らしい!

具体的は、こんなことを色々やってきました。
・開発環境・本番環境間の差分確認・デプロイツール Ginue
・kintone向けJS開発フレームワーク Goqoo on kintone
・コマンドラインからkintoneにログインするパスワードを安全に保存
・アプリ同士のルックアップ関係からER図を自動生成
・kintoneカスタマイズでよく使うパーツをコンポーネントライブラリ化

そして僕のポリシーとして、こういう時に作ったツールは社内で抱え込まずに、惜しみなくオープンソースで配布するようにしてます。
まだ公開準備が整ってない未公開ツールも多いので、今後どんどん出していきます。ご期待ください 👍

おわりに

実は今年のkintone hackのプレゼンの計画時には、ここに書いたようなことを語ろうかと思ってた時期もあったんです。僕の中ではkintone hack=自分自身の業務ハックなので、とても大事にしたいことなんですね。登壇時のネタにはならなかったんですが、こうして語ることができて満足であります。

自分自身の業務ハックをしてツールを作り、それが普及していろんな業務ハッカーが使ってくれたとしたら、これほど嬉しいことはありません。
Ginueのチュートリアルは、Zennに「本」として書き始めました。今後どんどん更新していきたいので、チェックしてみてくださいね!
https://zenn.dev/the_red/books/a8a8a386e43f18

では、また近いうちにお会いしましょう!
ざ~ちゃんでした。

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