アイドルに名曲は存在した


2022年21月を生きている皆さん、お久しぶりです。

2022年から始まったビンゴも何と1年ぶりの記事です。詳細はこちらに。


巷では2023年?みたいな噂も流れていますが、ビンゴ記事が消化されるまでは年は越さない仕様らしいので、まだまだ2022年が終わることはありません。

もうすぐユニゾンの新曲出るんですよね?

「カオスが極まる」…だったかな?

どんな曲か待ち遠しいですね。

追加公演的ツアー「fiesta in chaos」、楽しみですねー。




まあ余談はこれぐらいにして、今回のお題は「圧倒的パワーを感じる曲」です。

実は僕から樒さんに出してるビンゴのお題のなかに「アイドルに名曲は存在するのか」というものがありました。


僕が青春時代を過ごした00年〜10年代というのは、アイドル全盛期でモー娘。やAKB、あとは昨今注目を浴びているジャニーズのアイドルがヒットチャートのランキングを占めている時代でした。

もちろんそれらの良さはあったけど、どうにもその頃のアイドルは楽曲云々以上にメンバーの人気で成り立っている要素が多分にあって。

楽曲ありきで好きなアイドルというのが今までいなかった気がしている。

というか、そもそもアイドル自体に興味を持てなかったので、ヒット曲や良曲はあっても、アイドルに心を震わせるような名曲は存在しないのではないか?というのが持論でした。

そう、つい最近までは。

今は違う。

アイドルに名曲は確かに存在しました。







櫻坂46の6thシングル「Start over!」。

月並みな言い方になってしまうが、2023年になって1番の衝撃を受けた楽曲でした。


櫻坂46は元々欅坂46の名前で2016年から活動を開始していたが、紆余曲折を経て、2020年に櫻坂46へと改名し現在に至る。

欅坂時代は大衆へ反目するような激しくクールな路線で一世を風靡していたが、現在はそのスタンスはなりを潜めながらも、その圧倒的なスキルとパフォーマンスは変わらず、最近はライブやフェスなども含めてマルチに活躍しているグループである。

とはいえ、僕も最近までは一般的な知識しか知らない人間ではあったのだが、朝の情報番組でよくメンバーの出演を見ることもあって、実はけっこう馴染みのある存在であった。

個人的には櫻坂に改名してから、グループ名の通り桜のような和らぎを感じて、割と好印象であったし、音楽番組などを通して楽曲をチェックするぐらいには気にしている存在だった。

そんななかでの「Start over!」の出会いは衝撃であった。

まずあのテレビで見ている柔らかな雰囲気とは一線を画すような激しいダンスパフォーマンスに度肝を抜かれたし、何より楽曲との化学反応が凄まじかった。

彼女たちの芯の強さをこれほど表した曲は他にないと感じた。

個人的に名曲の条件としては、どれだけ化学反応を起こせるかどうかにかかっていると考えている。

例えば、僕が大好きなUNISON SQUARE GARDENの大ヒット曲「シュガーソングとビターステップ」は、バンドのしなやかでポップなストロングスタイルがタイアップ先である「血界戦線」の狂騒的な世界観にマッチしたゆえ、あそこまでの名曲に仕上がったのではないかと思う。


最近でいえば、10-FEETが「第ゼロ感」でバンド結成25年にして、新たなヒット曲を生み出した。


この曲は映画「THE FIRST SLAM DUNK」の主題歌であり、本編にインストゥルメンタルとして組み込まれており、バスケの力強さと疾走感を表現したような音楽性が相乗効果を巻き起こし、映画のヒットにも一役買ったように思う。

これらはタイアップとの関係性であるため、今記事の方向性とは少し逸れるが、化学反応とはこのような相乗効果のような現象のこと言うのではないかと考える。

では、アーティストと楽曲に置き換えるとどうなるのか。

近年の最たる例としては、Adoの「うっせぇわ」があげられる。


この曲はどこまでも反骨心を歌ってる曲はずなのに、Adoの歌声と表現力の力も相まって、何とも言えない深みのようなものを生み出している。

一聴するとただの文句のような歌詞も、まるで私たちの気持ちを代弁してくれているような…謎の説得力が滲み出てるような気がしてくる。

これはAdoの治安の悪さを醸し出すようなダークな歌声(褒め言葉)とクオリティの高いスキルがあわさって、奇跡的な相性で生まれた結果であると考える。

だからこそ、あそこまでの社会的な現象となり得た。



話がだいぶ横道に逸れてしまった。

つまり何が言いたいかといえば、この「Start over!」も同様の化学反応を纏った曲であるということ。

それぐらいの圧倒的なパワーを感じる曲であった。

まるでバンドサウンドを感じるような重厚なベース音から始まる幕開けは、櫻坂46というグループの強固な地盤を感じさせ、そこから不意に流れるイントロは流麗な美しさを表現しているようだった。

焦燥に駆られるメロからの一転して爆発させるようなサビは、芯を持って貫き通すことの強さを大切さを教えてくれるようだった。

そして、サビ前の溜め込むようなメロディがよりその凄まじさに弾みをつけているようでもあった。

これは「第ゼロ感」や昨年リリースされた(あれ?)UNISON SQUARE GARDENの「カオスが極まる」でも使われている手法であり、楽曲の深みを出すような山場を作り上げるために一役買っていると思う。


全体的にダークな世界観が漂っているなかで、それでもどこか前向きさが垣間見えるのは、苦難のなかでも笑顔を絶やさない櫻坂のエネルギッシュさゆえであるとも感じる。

"大事なのは どこからやり直すか? そりゃ諦めかけた数秒前"

Start over(やり直し)というタイトル通り、苦しくても諦めない様が楽曲から受け取れる。

それは苦しい状況でもどこか明るさや余裕の笑みを浮かべているMVからも感じ取れるようでもあり、そこにも彼女たちの楽曲に力負けしないアイドルとして、アーティストとしての地力の高さが垣間見えた。

何より圧巻なのはそのダンスパフォーマンスである。


しなやかという他にない楽曲の強靭で型に囚われない様を、センターである藤吉夏鈴が冒頭から最後まで徹頭徹尾表現しきっている。

グループとしても、メンバーが統一的な動きをしているわけでもないのに、全体で見たときにそれぞれの動きが合わさって、一体感を感じるようなパフォーマンスになっているのが櫻坂の強みである。

アイドルのパフォーマンスはメンバー個人のキメが多いイメージがあるが、そんな場面はほとんどなく、グループとしてのクオリティに終始している姿がどこまでも心地良い。

かつて足音だけでここまで昂らせてくれるアーティストはいただろうか。少なくとも僕は知らない。

アイドルがさながら組体操のごとく土台を組んでその上に人を乗せてパフォーマンスを行う…それすら一体感を感じる。何なら崩れていく様さえ美しい。

終盤もポーズをキメることもなく、ただ回転の渦のなかで終わる…最後まで楽曲に寄り添う姿にも信頼を抱いてしまう。

そして、この曲の真価はライブで発揮されると感じた。

先日、「OSAKA GIGANTIC MUSIC FESTIVAL 2023」に参加したのだが、そこではじめて櫻坂46のライブを観た。

圧倒的なパフォーマンスである「BAN」や切ない曲調であるはずなのにどこまでもライブ映えする「条件反射で泣けてくる」、ライブ終盤を激しく盛り上げた「Dead end」など…いくつも見所のあるライブとなっていた。

ただ、やはり圧巻だったのは「Start over!」だった。

ライブのトリを務めるに相応しいエネルギッシュさはもちろん、MVや練習風景からだけでは感じ取れないような1曲を通したダンスパフォーマンスに目を奪われ、そして1度観ただけでは物足りないような魅力に心も奪われた。

何よりあまりにスピーディーで凄まじすぎて、1回だけで全てを見れるわけがなかった。

彼女たちは何度でもライブを見るべきアーティストである…そう確信に至るまでに時間はかかりませんでした。

まさにアーティストと楽曲の化学反応であり、お互いを高めるような相乗効果の関係性になつていると思う。

この「Start over!」はきっと櫻坂46を新たなステージへと導いたのであろう。



今や世界にも羽ばたいている櫻坂46はいつか日本を代表するアーティストになる。

アイドルに魅力を感じることがなかった僕にここまで熱弁させてしまうほどのパワーが溢れているグループであると思います。

それはパフォーマンスのクオリティは当然として、文字通り桜のような明るさと美しさで見るもの魅了させるポップな一面も兼ね備えているからだと感じる。

個人的な考えではあるが、やっぱりメンバーが楽しんでパフォーマンスしているアーティストはどこまでいっても強いし、簡単には折れないしなやかさがある。

だからこそ安心して見ることができるし、いつか見る次のライブも楽しいものになると確信している。

ロックバンドは変わらず愛していますが、これからはしばらくは櫻坂46の動向も注目していきたいと思う。

まずは7thシングル「承認欲求」、どんな楽曲なのかを楽しみに待ちたい。


では、今日はここまで。






おまけ

「Start over!」を作曲したナスカが昔好きだったアニメ「Get Ride!アムドライバー」のEDを歌っていたバンドだったことを知り、約20年ぶりの再会に戦慄しています。

この記事でも取り上げてたし、つくづく縁を感じる(タイトルでヤバさは察してください。多分言うほどはヤバくない)。

「条件反射で泣けてくる」や「桜月」もナスカ作曲らしいので、趣味が20年前から変わってないのも笑っちゃうような嬉しくなるような。

あと推しメン土生ちゃんなんですけど、まさかの卒業で震えています。

「Star over!」、ポジションどうするんですかね?

これがアイドルを応援するということなのか…。

試しにミーグリとやらを申し込んでみましたが、1枠しか入れなかったら案の定外れました。

アイドルの世界ってシビアだねぇ…。

まあ次シングルまでは活動するそうなので、それまではしっかり応援していこうと思います。

とりあえず久々にビンゴ記事を書けて安堵しております。

今後もちょっとずつ進めていけたらいいなと思います。

ではでは…そろそろこの辺で。

バイバイ!

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