#4 地元って、友達って、人って本当にありがたい。

義理姉さんに、半日ようこさんと一緒にいた様子を伝えると
”ん~ちょっとその気はあるけど、まだ心配するほどでもないんじゃない?”
”3月に入ったら落ち着くから、お母さんと一緒に、物忘れ外来に行ってみる”
とのこと。

普段仕事で名古屋にいる自分としては、電話の頻度をあげようと
週に1回は必ず電話するようにしました。

すると、2月に入った数日後の電話で
(ようこ)
そういえば、この間ごとうさん(母の友人)に誘われて、物忘れ外来に行ってきたわ! そうしたら来週、MRIをしに行かなきゃいけなくなったから行ってくるわ!
(私)
え!?!?!?!?! (物忘れ外来ってあれだけ拒んでたのに??
ごとうさんと行ったの??)お・・・おう。そうなんだ。  
(MRI?え?どこか悪いの??) MRIは一人で行くの?
(ようこ)
いや、えのもとさん(友人)が連れて行ってくれるの。
(私)
そうか。ごめん、本当は手伝いたいけど、その日は俺も仕事で名古屋だし、兄貴たちも難しいなぁ・・・
えのもとさんには別途お礼言っておくけど、母さんからもよろしく伝えてください。MRIの日にまた連絡するね ガチャ。

いや?なに? なにいつの間に物忘れ外来に行ってるの???(嬉しい)
ちょっとこれは、ごとうさんに話を聞かないと・・・でも電話番号知らないあ。
次実家に行ったときに直接家に行ってみよう。

そして、MIRの夜、ようこさんに電話をしてみると
(ようこ)
今日は行ってないわよ。あぁそれは来週ね。
それよりも指の霜焼けがひどくなって、指輪が外れなくて困ってるの。MRIまでに指輪が外れないと困るわ・・・
(私)
(え?今週って言ってたじゃん?)違うの・・・そう・・
MRIはたぶん脳を調べると思うし、指輪は大丈夫だと思うよ。また来週電話するね!
(これが、その物忘れね)

と話して、本当のMRI当日(17日)の夜
えのもとさんから電話がありました。
(えのもとさん)
”ごとうさんが、ようこさんと物忘れ外来の病院にいって検査してもらったのだけど、判断テストの成績が良くなかったの。それでMRIで脳の検査をしてみましょうってことになって、今日ご一緒したの。”
”ちょっと心配だったから、昨晩、明日の朝お迎えに行くわよ。って連絡して”わかったわ”って言ってたのだけど、当日の朝お迎えに行ったら、え?今日だったっけ? 急いで支度しなきゃ!となったのよ”
”私から言うのも何だけど、ちょっと他の兄弟さんにもようこさんの状況をお話ししたほうが良いかもしれないわ”
”それとね、ようこさんメガネを、何かの拍子に踏んでしまったみたいで、代わりのメガネはあったけど、今日、一緒に買いに行ったの”
”MRIの結果が3月15日にわかるから、その日に来ることはできそうかしら?”
(私)
”本当にすみません。何から何まで手伝ってもらってしまって。”
”本当は家族がやらなくちゃいけないのに・・・”   
(えのもとさん)
”いいのよ、ようこさんには私たちがすごくお世話になっていたのだし、こういう時は支えあいよ!”
(私)
ありがとうございます   \(ToT)/~~~

えのもとさんに諸々お礼を言って、15日は会社を休んで同席する旨伝えて、電話を切りました。

あぁ・・・地元ってすごいな。
友人って大切だな。
人ってなんでこんなに優しいんだろう

実はようこさんは
50代から、地域ボランティアを始めて
地域包括センターの職員さんと色々なボランティア活動をしていました。
一番長く続けていたのは、単身高齢者向けのお弁当作りと配送。
週に数回、家で煮物や料理を作ってお弁当をこしらえては
地域の高齢者に配っていました。

昨年転んで肩を骨折した時に、お弁当を作って配る側から
もらう側になった時期があって
”まさか私がもう、もらう側になるとは・・・”なんて言っていたけど

母も優しさを他人に与えてきたのだろうから
きっと今それが返ってきているのだろうと・・・

なぜそんなにボランティアに熱心だったのかというと
ようこさんは、私を産んでから クリスチャンになりました。
私の幼馴なじみのお母さんが、クリスチャンでカトリック教会に通っていたことから、息子共々、一緒に近所の教会に行きはじめ。
毎週日曜日は教会のミサや、日曜学校と呼ばれる集会に参加していました。

わたしは中学生になった頃から教会とは疎遠になりましたけど、
母はキリスト教文化に魅了されて、幼馴染のお母さんと、イスラエルやバルト三国など、海外旅行にも頻繁に行っていました。
なかでもリトアニアが大のお気に入り。
きっとボランティア精神もその頃から培ったのではないかな?

そんな人のやさしさに暖かくなっていましたが
うん、やっぱりようこさんは何かがおかしい。
認知症って言ってもいいのかもしれない・・・。

でも、認知症ってなんだろう?
何が認知症なんだ?? 

父は85で死ぬまで、物忘れは全然なかったし、介護なんて全くいらない中
急に居なくなってしまったので、
「認知症」「介護」なんて全然考えていなかった・・・
いや、少しは考えたこともあるけど、まだまだ先のものとばかり思っていました。

これは何か考えなきゃいけない!
知識が何もないぞ!

妻にも報告し、ちょっと本気で勉強してみよう。
そう誓ったのでした。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?