心の余裕がなくなる事の怖さ
今日はこの記事から。
これは中国のフードデリバリーサービスについて書かれているんですが、出来れば皆さんにしっていただきたい内容です。
この記事で紹介されていたのが、この機能。
ユーザーが「予定の到着時間より5分/10分ほど長く待つことができる」というボタンを押すと、お得なクーポンをもらうことができるというものだ。それによって、配達員が危険運転をせず、安全に配達することを目指している。
この機能の導入理由として、こんな背景がある。
実際、配達員の交通死亡事故は多く起きている。2017年上半期の「上海交通データ」によると、2.5日に一人配達員が交通事故で死亡している。同じ時期、深センでは3ヶ月に12人の配達員が交通事故で死亡している。2018年には、成都で7ヶ月に155人の配達員が交通事故で死亡している。
僕がフードデリバリーサービスが嫌いな理由の一つとして、こういった事があるからです。
心の余裕がなくなる事の怖さを感じます。
『予定の到着時間より5分/10分ほど長く待つことができる』
クーポンがないとボタンを押さない注文者の余裕の無さ。
こんなボタンを用意しないといけないぐらい注文を受けるプラットフォーマーの余裕の無さ。
遅れる事が怖くて、より稼ぎたくて、ルールを無視する配達員の余裕の無さ。
全てが様々な理由の余裕の無さを物語ってる。
さすがに日本ではここまでマズイ数字はでていないけど、普通に生活していて危ないなー。って思う事は多々ある。
人に迷惑をかけてまでやる仕事ってなんなんだろう。
「稼働すれば稼働するほど稼げるってシステムがゲーム感覚で楽しくなる」
って配達員のインタビューで読んだ事がある。
それを煽るようなシステムもある。
例えばこんなの。
「この期間内に◯回配達したら◯円ボーナスあげる!」
雨の日にこのボーナスがつく事が多いみたい。
なんかうんざりする。
これを得意げにサービスとして提供しているのが嫌いだ。
クエストって名前を付けるあたりも何か腹が立つ。
食べ物を運ぶのに命を懸ける。
これは冷静に冷静に考えればおかしいって気づくと思うんだけどな。
でも、この働き方が助かるって人もいるのも確かで…。この問題を難しくさせる。
ただ、もう一つの視点を持ってほしいと思ってて、それが加害者になってしまった人。
交通事故って一人で起きる訳ではなく、相手がいます。
ルールを無視した人が被害を受ける事にそこまで思う事はないけど、それに巻き込まれる人は本当に可哀想だ。
相手に落ち度があったとしても、トラウマになる人もいるだろうし。
これらの事実を無視して、
フードデリバリーがこれからの飲食店には不可欠だ!
とか、
これが飲食店の未来の形!
だとか、
そんな未来なら来ない方がいいと心から思います。
便利だから使う人も増えてるけど、こういった背景も込みでサービスを選択出来るようになったらな〜と思います。
環境問題とかだと気にするのに、背景が人の酷使とかだと気にならないのかな。
これも心の余裕の無さに繋がる気がするな。
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