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抽象的に希望し、具体的に悲観しよう

抽象的に希望し、具体的に悲観しよう。

森博嗣 月夜のサラサーテ

森博嗣さんの、クリームシリーズ『月夜のサラサーテ』に書いてあった文章です。

独立したい人、独立したての人は、額に入れて飾るべき言葉かもしれません。

よく逆にしてしまうんです。

具体的に希望して、抽象的に悲観する。

過去を遡るとそういう人生を歩んでる人が多いからかもしれません。

あの学校に入らなければ、あの企業に入らなければ。

あれぐらいの年収がなければ駄目で、いくつの時に結婚して。

そこから逸れる事を恐れ、上手く行かなかった時に絶望する。

なぜなら失敗した時の準備をしてないから。

具体的に希望して、抽象的に悲観する。

これはしんどい。

この文章を見つけた時、昔書いた事を思い出しました。

その記事を探すのが大変なので、多分こんな事を書いたと思うんです。


飲食店は3年で半分が潰れ、5年後にはほとんど残らない。

5年後に潰れたとしても、その時は32歳。

借金を1000万背負ったとしても、3年ぐらいで返せる額。

上手く行かなった所で命を取られる訳ではない。


多分、こんな事を書きました。

お店を開けた時に考えた事です。

抽象的な希望は描けなかったけど、具体的な悲観は出来ていたのです。

これをしとくと漠然とした不安が無くなります。

人が恐怖を感じるのは、分からない事。

なら、分かるようになればいい。

でも、出来ない。

なぜかと言うと、怖くなるから。

悲観的な想像は止め処なくて。

人は悪い方向への想像力は逞しいんです。

だから、途中で嫌になる。

ぼやかしたまま棚上げしてしまう。

だから準備が出来ず、悪い事に直面すると、思考停止し折れてしまう。

こうなる前に準備しましょうってのが、具体的な悲観。

その時に起きそうな痛手や感情を想像しときましょうという事。

抽象的な希望は、先の事なんてどうなるか分からないから。

正解を一つに決めてしまうと、そこから外れた時に苦しくなる。

あれも正解、これも正解。

そんな心持ちでいるほうが心は安定する。

『抽象的に希望し、具体的に悲観しよう』

この言葉を忘れないように。

いつ何時も大切な言葉だと思うのでした。


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