自分への戒め、お客さんとの約束
「インスタに投稿されると嬉しいですか?」
よく来てくれる方に聞かれました。
「ポジティブな内容なら嬉しいですけど、ネガティブな内容なら嫌ですね」
飲食店の模範解答みたいで、つまらない返事をしたと思います。
もう少しユーモアを入れるべきだった。
反省。
昔はどんな投稿でも嬉しかったです。
記憶は定かじゃないけど。
ネガティブな内容は当時から嫌でしたが、簡素な投稿でも喜んでました。
というのは、少しでも広がってくれと思っていたからです。
隠さず言うと、「広がってくれ」の先に「売上が上がってくれ」という願いもありました。
それほど不安だったんです。
お店を始めた時は。
でも、その不安は長くやってると薄れていきます。
常連さんが増え、売上が安定し、生活できるぐらいの稼ぎになると。
でも、それはあまりよくなくて。
不安や必死さは、お店をやる上で必要不可欠だと思うんです。
お店が人気になると変わる所ってありますよね。
休みが増えたり、人が増えたり、態度が変わったり。
その気持ちは分かるし、決して悪い事ではありません。
必死にやってきたからこそ出来る事なので。
でも、その余裕が悪い方向に働く事もある。
「あそこ変わったよね」
こんな事を思ったり、聞いた事もあるでしょう。
この言葉は大抵ネガティブなニュアンスで使われます。
あれは、やってる側は分からなくなってるんです。
意図的に変わる人もいるけど、基本は無自覚です。
それが怖くて。
僕も変わりました。
昔はSNSに投稿してくれただけで嬉しかったのに、今やその投稿に文句をつける事もあるぐらいですからね。
でも、一応考える頭はあるので、この変化は受け入れるしかないかと思っていて。
ただ、変化を受け入れるだけだと自分を甘やかすばかりなので、どんどん嫌な奴になっていくんです。
という事で、変わらない部分を意識的に作っています。
分かりやすい所や、密かに思っている事などなど。
実は色々とあるんです。
休まないは分かりやすい例か。
売上が安定しようが、ここは変わらない
なぜなら、一番伝わりやすいと思うから。
自分への戒めであり、お客さんとの約束。
変わってしまうからこそ、変わらない部分を作る。
そうする事によって、自己を保つ。
お店を長く続けるには大切な要素だと思います。
あの店は変わったよね。
仕方がないと諦めるのは簡単だけど、それを続けていると怠惰な店になる。
それはお客さんに伝わり、いつか取り返しのつかない事になる。
だから、そうなる前に何をするか。
どのお店の人も考える必要があると思うのでした。
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