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この仕事の魅力

先日、こんな事を書きました。

自分が頑張った分、それを喜んでくれる人がいる。
この単純な感情が頑張れる要因です。

お客さんへの小言が増えた分、それを取り返そうと良い人アピールをしなければ。

なんて事ではないです。

ふと、思い出したんです。

「僕らの仕事はお客さんが喜んでる姿を見る機会がほとんどない、だから嬉しかった」

仲の良いパン屋さんが言ってました。

自分のパンを食べてる人を偶然ユーチューブで見つけて、評論家や、マニアや、業界の人に言われるよりも嬉しかったと。

分かる。

と、共感したと同時に、この仕事の魅力を再確認したのです。

感想が聞ける、反応が見れる。

この嬉しさを。

テラスで過ごされた後、空になったカップを受け取る時。

「美味しかったです。ありがとうございます。」

お客さんに言われるこの言葉は、未だに嬉しさを隠せません。

僕の仕事はこれがあるから頑張れる。

綺麗事だと思う人は、きっと飲食の仕事をした事が無い人でしょう。

この魅力はやった事のある人にしか分からない。

もっと効率良くお金を稼ぐ方法はある。

そんな事を知っているにも関わらず、辞められないのは取り憑かれてるからです。

どうしたら喜んでくれるか。

自分で選び、自分で決めてるからこそ、跳ね返りも全部自分に来る。

それが苦しい時もあるけれど、それ以上に救われる事がある。

小言が多く、何の為に店を開いてるんだと思う人もいるかもしれない。

大した稼ぎがないのに、いつまで続けるんだと思う人もいるかもしれない。

でも、理屈じゃないんです。

「美味しかったです。ありがとうございます。」

この言葉がどれほど救いになるか。

ピスタチオの殻を剥きながら、なぜこんなに頑張っているのか。

(自分で言う事か?)

自問した時に、最初に出てきたのは喜んでくれる人の顔。

という事で、今日も働くか。

今までを取り返すかのような、良い人アピール。

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