かけられたふるい
昨日、空山基さんのインタビュー記事を読んでいてグッときた言葉がありました。
――新型コロナウイルスのパンデミックで得た経験や気付きはありましたか?
空山:文化的観点で言うと、不純な動機の人たちは離れて本気の人たちは食えなくても続ける、“ふるい”になったんじゃないかな。
コロナのせいで色々と大変だったけど、この点だけを見れば確かに良かったのかもしれない。
コロナになる前から飲食は稼げないとか、大変だと書いてきました。
気合いと根気が店を続けるには必要だぞ。とも。
それが試された2年間だったんじゃないかと思います。
これから先、コロナを理由に『飲食ビジネスをハックするんだ』って意気込んでたゴーストレストランの人達が試されるんじゃないかな。
気合いと根気を。
店を始めた理由は何だったのか。
その強度を。
お金の為だったらきっとすぐに潰れるでしょう。
もうデリバリーは稼げなくなってきてるから。
「本気の人たちは食えなくても続ける」
これを証明できた2年間だったとも言える。
本気だったんだ、自分は。
その時はがむしゃらで気づけない事が、振り返ると分かる。
何に本気だったの?
お店を残す事。
何の為に?
お客さんの為に。
綺麗事に聞こえるだろうけど、まあまあ本気。
助成金があったとはいえ苦しかったですからね。
全くお客さんが来なかったので。
それでも続けて、今があり、昨日は数年ぶりに後輩とも再開できた。
ふるいにかけられて残った店と、無くなった店。
その差は売上じゃない。
食えなくても続ける覚悟に差があったんだと思う。
さらに言うと、続ける理由、店を残したい理由。
それが自分の為でもきっと続かなかった。
誰かの為、大きく言うと社会の為。
儲け主義や利己主義でうまくいく時代はコロナで終わった気がする。
必要とされる店。
その為に何をしてきたか。
今後お客さんが戻ってくるお店とそうでないお店には顕著に差が出ると思う。
なぜ僕がこんな偉そうに書いてるかというと、お客さんが戻ってきてるからだ。
はっはっは。
続けといて本当に良かった。
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