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同じ土俵で戦う事の意味

『別物として評価されるのではなく同じ土俵で戦ってみたい』

これは昨日書いた記事の一文なんですが、ちょっと説明を。

これはお店を始める前から少し感じていた事で、

僕の味の好みでもあるし、性格にも起因しているのですが、

友人と個人のコーヒー屋に行った時です。

そこのラテを飲んだ時に、浅煎りの豆が持つ個性的でフルーティーな味がしました。

それは初めての体験で新鮮ではあったんですが、

美味しい!また飲みたい!

とは、なりませんでした。

新鮮!衝撃!

ってのは、

美味しい!また飲みたい!

とは、ならないんだな。

って思ったのを今でも覚えています。

っで、その時に友人とこのような事を話しました。

僕「なかなか衝撃を受けたのは間違いないんだけど、これって美味しいのか?」

友人「ここのは別物だから。他のラテと比べるのがナンセンスだ」

みたいな会話を。

なるほど。

言いたい事は分かる。

確かに別物だ。

今まで飲んできたラテとは全然違うし、どちらが美味しいとかではないし、正しいとかもない。

って思ったんだけど、引っかかる部分もあって、

それってなんかずるくない?

それを言われたら何も言えなくなるっていうか。

しかも、なんかそっちの方が位が上みたいな感じだし…

土俵が違うから勝負出来ない。

ってのは、何だかモヤモヤする。

僕が提供する商品がそんな風に評価されるのは嫌だ。

って事で、深煎りでコクが深いラテ。チェーン店と同じ土俵で勝負だ。

って思い、今の味になってます。

(他にも色々な理由があるのですが、それは過去に書いたので気になる人は遡ってください)


今では浅煎りが主流になっていて、そっちの土俵が大きくなっているので、あくまで当時の話です。

逆に今の状況で浅煎りで勝負!

って考えてる人は、何で差別化を考えてるのか話を聞いてみたいな。

気づけばそっちの土俵の方が大変そうだなって思う。

あの時、時代に逆行しておいて良かった。

あの時の判断は間違えてなかった。

って思うのは5年じゃまだ早いな。

10年やれたら当時の自分を褒めてあげられるかもしれない。

きっと、深煎りで酸味が少なくコクが深いラテ。

ってのは、また流行ると思う。

食にも流行があるから、どこかのメディアが持ち上げたらまた主流になるんだろうな。(BRUTUSが書いたら絶対に変わる)

でも、その時に今まで浅煎りを提供していたお店は説得力に欠けるし、チェーン店は今更フルオートのエスプレッソマシンを捨ててまでクオリティを上げるってのは出来ないはず。

そんな時に、創業からこんな想いで深煎りのラテを提供してました。

ってのを知ってもらえたら、もう少し人気店になれるのかな。

その時が来るまでブレずに頑張ろ。

それまでは同じ土俵で戦うチェーン店に負けないように。



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