マガジンのカバー画像

店主の考え

1,073
運営しているクリエイター

#飲食店経営

お金について

「お金は大切である」 そんな事が書かれた記事を読んで。 「もう何度も擦り倒されてるテーマなのに、まだ書くか」 そんなツッコミを入れつつ読んでみると、擦られ過ぎた故の、全方位戦略を取っていて。 お金は大切である。なぜなら、大切な人を守れるから。 お金は大切ではない。なぜなら、それ以上に大切なものがあるから。 お金は大切である。なぜなら、選択肢を広げられるから。 お金は大切ではない。なぜなら、それを得る為に失うものがあるから。 もうええって。 全部どこかで聞いて

カフェラテの温度とカスタマイズ 再投稿とあとがき

今日はカフェラテの温度とカスタマイズについて。 そんな事まで書くという事は、ついに書くネタが尽きたな。 と、思われるかもしれませんが、意外と大事なのです。 チェーン店と比べればぬるく、こだわり満載のコーヒー屋に比べると熱い。 一般的に、美味しいミルクの温度は、60度〜65度とされていて、うちもこれぐらいです。 ちなみにチェーン店は70度ぐらい。 こだわり満載の所だと、50度ぐらいで提供する所もあるそうです。 たまに申し訳なく「熱めに出来ますか?」と聞かれる事があ

入口大事

この2日間、ラテアート嫌いを書いてきましたが、最初が大切なんだと改めて思いました。 第一印象を覆す事は難しい。 僕の心の狭さが原因かもしれませんが、ひどく難しい。 だらしなく、なかなか作ろうとせず、周りとのお喋りに夢中で、待たせている自覚もない。 そんな人が最初のラテアート職人だったもんだから、こんな捻じ曲がった今があるのです。 自分で買った最初の本は『ぼくらの七日間戦争』 自らの意思で最初に借りた映画は『ショーシャンクの空に』 初めて高い服に手を出したのは『r

ラテアートをやらない理由② 再投稿とあとがき

ラテアートをやらない理由の続き。 もう一つの理由は、当店がテイクアウトのお店だからです。 フタを閉めて提供するので、そもそもラテアートをする意味があまり無く。 ラテアートに時間をかけるなら、一秒でも早くお客さんに提供したい。 写真を撮るのに夢中になられるぐらいなら、ラテアートはないほうがいい。 もし、当店に店内で飲めるスペースがあって、マグカップで提供する事があったのなら、やっていたかもしれません。 いや、やらないな。 ドリンクを作る時に考える事がある。と、昔に

ラテアートをやらない理由① 再投稿とあとがき

*2020年に書いた記事を、加筆修正して投稿しています。 当店がラテアートをしない理由でも書こうかと思います。 カフェラテ専門店と謳いながら、ラテアートをしない事に驚かれる事があるので。 言い訳でも書いとこうかと。 まず、技術的にほとんど出来ないって理由があるんですが、それは置いときます。 ラテアートは、誰でも練習すれば出来るようになりますからね。 程度の差はあれ、ラテアートセミナーに行くと、1日で出来るようになる人もいますし。 ちなみにこれから書く事は、ラテア

お店が残るか残らないかはお客様次第 再投稿とあとがき

昨日書いた、「お店が残るか残らないかはお客様次第」について書こうかと。 お客様は意識してない人が多いので。 お店は、どれだけメディアやインフルエンサーなどが持ち上げた所で、お客様が来なければ閉店します。 昨年末にあった有名コーヒー屋の倒産、最近もちょっと知っているお店が1年で倒産と、やっぱり飲食店は難しいなと感じています。 「いつか行こうと思ってたのに」 「1年前に飲んだ味は忘れられない」 「昔はよく通ってたのに」 これらの言葉は、閉店のニュースが出る度に交わさ

独立する年齢について② 再投稿とあとがき

昨日の続きみたいなやつ。 20代で独立してよかった事は、他にもあって。 それは、お店の価値を高める時間があるという事です。 こう考えたのは、僕が何者でもないと自覚していたからで。 以前書きましたが、僕はコーヒーチェーンで8年働いていました。 これは強みではありません。 なんなら、ちょっとしたコンプレックスでもあります。 そのお店は、コーヒーの味で評価されてる訳ではないので。 どこどこ出身のバリスタが。 とか、 なんらかのチャンピオンである。 とかが、僕に

独立する年齢について① 再投稿とあとがき

本日は独立する年齢について。 「カフェやりたいんですけど…」と聞かれる事が多いのと、先日31歳になりましたと書いた所、「意外といってるんですね」と言われたので。 (現在は35歳) 僕の見た目年齢については置いといて。 お店を開業した時は、26歳11ヶ月でした。 僕はこの年齢で開業して良かったと思ってます。 20代で独立したいとは考えていて、その理由は、失敗しても巻き返せる年齢だからで。 なんせ、カフェの廃業率は高く。 3年続くお店は、半数以下と言われています。

自動化してまでやる必要とは

人手不足を機械とか自動化で補うってどうなんだろうとは、今でも思ってます。 昨日、こんな事を書いてしまったので、詳しく書こうと思います。 特定のコーヒー屋さんを頭に浮かべて書いてないですし、どこかを貶めようという気持ちも一切無く、あくまでも老害としての一意見なので、悪しからず。 しっかりと予防線を張った所で、本題に。 まず、コーヒー屋が多すぎると思っていて。 完全なるオーバーストアで、規制してくれとすら思ってます。 イタリアみたいに、営業権のシステムとか導入されない

結局は人なんじゃないかと 再投稿とあとがき

*4年前に書いた文章の、再投稿とあとがきです。 本日はTechCrunch Japanの記事について。 『“下膳ロボ”で飲食店の片付けを自動化、Google出身エンジニア創業のスマイルロボティクスが資金調達」』 ここで紹介されていたのは、お客様が食べ終わった食器を、バックヤードまで運んでくれるロボットについてでしたが、実はバリスタのロボットも開発されています。 自分の好みを入力し、それをロボットが作ってくれたり、ラテアートを描いてくれたりと。 人手不足を補うという需

生産性とかタイパとか

お友達のパン屋さんが、手間暇かけて仕込みをした新作を発表された時、「ピスタチオの手剥きに比べたらマシだな」と書いていて。 同業者ほど、僕の手剥きに感銘を受けるのです。 いや、違うな。 呆れるのです。 手間暇かければ美味しくなるか。 それは分かりません。 そういった商品もあるでしょうし、パフォーマンスだと思う事もあります。 僕が時間をかけて剥いているのは、時間があるからで。 剥いてあるピスタチオを仕入れるぐらいなら、自分の時間を使ったほうが安くすむからです。

やはり、問い

話が深まり、発見をくれて、楽しませてくれる。 こんな人は、奇跡なのです。 昨日、こんな事を書きまして。 「当たり前にそんな人がいると思ったら大間違いだぞ!」という、謎の警告をしました。 最近、僕は贅沢な時間に気づきまして。 お世話になっている先輩に、ご飯に連れて行ってもらったんです。 その人と話したい人は沢山いて、あの話を聞きたい、相談をしたいという人は、列をなしていて。 御本人は否定しますけど、僕には確信があるのです。 そんな貴重な機会を作ってもらっといてな

やらない事の理由 再投稿とあとがき

昨日の続き。 何で売上が上がるのに、作りたくないのかというと、2つありまして。 ・美味しいと思わない商品を作りたくない。 ・写真を撮るだけが目的のお客様に来てほしくない。 この2つです。 ホイップクリームは美味しい物が作れるならやってみたいんですが、まだ技術的に難しいのでやりません。 勉強中です、お楽しみに。 少なくとも業務用スーパーで買ってきただけの物を、アホみたいにトッピングはしたくないんです。 美味しくないので。 カップから溢れるような見た目が派手なだ

やらない事 再投稿とあとがき

昨日の投稿を見て、経営者なら売上を上げる為なら課金をしてもよいのではないか。と、思う人もいたと思います。 「経営者なら変なプライド捨てろよ」みたいなね。 もし僕が、経営者としてだけで、お店に関わっているのなら、あらゆる広告や戦略を駆使して、売上を上げる事に注力していると思います。 でも、僕は経営者ですけど作り手でもあるので、売上が上がると分かっていても、やらない事はあって。 グルメサイトの課金や、フォロワーの購入、インフルエンサーにお金を払ってポストしてもらうなんて、