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#カフェ経営

ラテアートをやらない理由② 再投稿とあとがき

ラテアートをやらない理由の続き。 もう一つの理由は、当店がテイクアウトのお店だからです。 フタを閉めて提供するので、そもそもラテアートをする意味があまり無く。 ラテアートに時間をかけるなら、一秒でも早くお客さんに提供したい。 写真を撮るのに夢中になられるぐらいなら、ラテアートはないほうがいい。 もし、当店に店内で飲めるスペースがあって、マグカップで提供する事があったのなら、やっていたかもしれません。 いや、やらないな。 ドリンクを作る時に考える事がある。と、昔に

ラテアートをやらない理由① 再投稿とあとがき

*2020年に書いた記事を、加筆修正して投稿しています。 当店がラテアートをしない理由でも書こうかと思います。 カフェラテ専門店と謳いながら、ラテアートをしない事に驚かれる事があるので。 言い訳でも書いとこうかと。 まず、技術的にほとんど出来ないって理由があるんですが、それは置いときます。 ラテアートは、誰でも練習すれば出来るようになりますからね。 程度の差はあれ、ラテアートセミナーに行くと、1日で出来るようになる人もいますし。 ちなみにこれから書く事は、ラテア

お店が残るか残らないかはお客様次第 再投稿とあとがき

昨日書いた、「お店が残るか残らないかはお客様次第」について書こうかと。 お客様は意識してない人が多いので。 お店は、どれだけメディアやインフルエンサーなどが持ち上げた所で、お客様が来なければ閉店します。 昨年末にあった有名コーヒー屋の倒産、最近もちょっと知っているお店が1年で倒産と、やっぱり飲食店は難しいなと感じています。 「いつか行こうと思ってたのに」 「1年前に飲んだ味は忘れられない」 「昔はよく通ってたのに」 これらの言葉は、閉店のニュースが出る度に交わさ

独立する年齢について② 再投稿とあとがき

昨日の続きみたいなやつ。 20代で独立してよかった事は、他にもあって。 それは、お店の価値を高める時間があるという事です。 こう考えたのは、僕が何者でもないと自覚していたからで。 以前書きましたが、僕はコーヒーチェーンで8年働いていました。 これは強みではありません。 なんなら、ちょっとしたコンプレックスでもあります。 そのお店は、コーヒーの味で評価されてる訳ではないので。 どこどこ出身のバリスタが。 とか、 なんらかのチャンピオンである。 とかが、僕に

独立する年齢について① 再投稿とあとがき

本日は独立する年齢について。 「カフェやりたいんですけど…」と聞かれる事が多いのと、先日31歳になりましたと書いた所、「意外といってるんですね」と言われたので。 (現在は35歳) 僕の見た目年齢については置いといて。 お店を開業した時は、26歳11ヶ月でした。 僕はこの年齢で開業して良かったと思ってます。 20代で独立したいとは考えていて、その理由は、失敗しても巻き返せる年齢だからで。 なんせ、カフェの廃業率は高く。 3年続くお店は、半数以下と言われています。

自動化してまでやる必要とは

人手不足を機械とか自動化で補うってどうなんだろうとは、今でも思ってます。 昨日、こんな事を書いてしまったので、詳しく書こうと思います。 特定のコーヒー屋さんを頭に浮かべて書いてないですし、どこかを貶めようという気持ちも一切無く、あくまでも老害としての一意見なので、悪しからず。 しっかりと予防線を張った所で、本題に。 まず、コーヒー屋が多すぎると思っていて。 完全なるオーバーストアで、規制してくれとすら思ってます。 イタリアみたいに、営業権のシステムとか導入されない

結局は人なんじゃないかと 再投稿とあとがき

*4年前に書いた文章の、再投稿とあとがきです。 本日はTechCrunch Japanの記事について。 『“下膳ロボ”で飲食店の片付けを自動化、Google出身エンジニア創業のスマイルロボティクスが資金調達」』 ここで紹介されていたのは、お客様が食べ終わった食器を、バックヤードまで運んでくれるロボットについてでしたが、実はバリスタのロボットも開発されています。 自分の好みを入力し、それをロボットが作ってくれたり、ラテアートを描いてくれたりと。 人手不足を補うという需

生産性とかタイパとか

お友達のパン屋さんが、手間暇かけて仕込みをした新作を発表された時、「ピスタチオの手剥きに比べたらマシだな」と書いていて。 同業者ほど、僕の手剥きに感銘を受けるのです。 いや、違うな。 呆れるのです。 手間暇かければ美味しくなるか。 それは分かりません。 そういった商品もあるでしょうし、パフォーマンスだと思う事もあります。 僕が時間をかけて剥いているのは、時間があるからで。 剥いてあるピスタチオを仕入れるぐらいなら、自分の時間を使ったほうが安くすむからです。

やはり、問い

話が深まり、発見をくれて、楽しませてくれる。 こんな人は、奇跡なのです。 昨日、こんな事を書きまして。 「当たり前にそんな人がいると思ったら大間違いだぞ!」という、謎の警告をしました。 最近、僕は贅沢な時間に気づきまして。 お世話になっている先輩に、ご飯に連れて行ってもらったんです。 その人と話したい人は沢山いて、あの話を聞きたい、相談をしたいという人は、列をなしていて。 御本人は否定しますけど、僕には確信があるのです。 そんな貴重な機会を作ってもらっといてな

やらない事の理由 再投稿とあとがき

昨日の続き。 何で売上が上がるのに、作りたくないのかというと、2つありまして。 ・美味しいと思わない商品を作りたくない。 ・写真を撮るだけが目的のお客様に来てほしくない。 この2つです。 ホイップクリームは美味しい物が作れるならやってみたいんですが、まだ技術的に難しいのでやりません。 勉強中です、お楽しみに。 少なくとも業務用スーパーで買ってきただけの物を、アホみたいにトッピングはしたくないんです。 美味しくないので。 カップから溢れるような見た目が派手なだ

やらない事 再投稿とあとがき

昨日の投稿を見て、経営者なら売上を上げる為なら課金をしてもよいのではないか。と、思う人もいたと思います。 「経営者なら変なプライド捨てろよ」みたいなね。 もし僕が、経営者としてだけで、お店に関わっているのなら、あらゆる広告や戦略を駆使して、売上を上げる事に注力していると思います。 でも、僕は経営者ですけど作り手でもあるので、売上が上がると分かっていても、やらない事はあって。 グルメサイトの課金や、フォロワーの購入、インフルエンサーにお金を払ってポストしてもらうなんて、

グルメサイトについて 再投稿とあとがき

*2020年に書いた文章です。 今日はこの記事から。 『深刻な「グルメサイト離れ」のウラでグーグルマップに食通が集うワケ』 これは先日の「マネー現代」の記事タイトルです。 グルメサイトとは『食べログ』や『ぐるなび』などの事で。 この記事によると、グルメサイトの評価や表示順位を「信頼していない」と答えたユーザーの割合は、実に3割近くに達する。と、書かれていました。 これを読んで「逆に7割の人はまだ信じてるのか」と、唖然としたのです。 そしてグーグルマップを活用しよ

世代とか時代とか当時とか

「BUMP OF CHICKENです、『友達の唄』」 出棺の時に何をかけるか。 そんな問いに、ダウ90000の蓮見さんがこの曲を挙げていて。 「最初に好きになった曲ぐらいで、本当に好きな曲」とも仰っていて。 35歳の僕は、紛れもなくバンプ世代で。 高校1年生の時に『ユグドラシル』が発売され、クラスでCDの貸し借りが行われていたのを今でも覚えています。 そんな僕からしたら「その曲か」と、思ったのは事実で。 「他にもあるだろ」と、思ったのは大きなお世話で。 やはり

開業するまで④ 再投稿とあとがき

昨日の続き。 無事に借入する事が出来たので、お店造りが進みます。 内装は職人さんがやってくれるので、この時にしていたのがレシピ作り。 カフェラテスタンドにする事は決まっていて、味の方向性も決まっていたので、素材を探していました。 まずは牛乳。 以前も書きましたが、僕が牛乳に求めた特徴は以下の4つです。 ・甘みが強い ・ミルク臭さがない ・後味がスッキリしている ・現実的な価格である これらの特徴を持つ牛乳を探しに、色々なスーパーを回り、数々の牛乳の飲み比べ