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『フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか』

この本、日本中の人に読んでもらいたい!と思ったので、私なりのポイントをアウトプットの意味でも書いてみたいと思います。

思えば、子どものころ、私にとっての外国の考え方といえば親の影響もあり、「アメリカ」の考え方が主だったと思う。大学生のころから、ちょこちょこヨーロッパへ行くことになり、こんなに違った考え方があるのかと衝撃を受けた。
この本もある意味、ヨーロッパの中でもフィンランドという枠組みの中で、知るに値する、知っていたら自分のこれからの人生も充実するのではないかということが山ほど書かれていた。

働き方改革


これから、日本で本格的に「働き方改革」がなされていくのであるとすると、その先進的(先に進んでいる、行っているという観点)に行っている事例を参考にするのは、大いに必要だと思う。タイトルである「午後4時に仕事が終わる」というのは、さまざまな前提があるからだ。

まず、感じたのが「プライベート」あってこその仕事の充実である。

4週間の休みを取る理由

1週目はなかなか仕事から完全に離れられず、頭の中で考えてしまう。2-3週目になると休みを楽しむことができ、4週目になるとそろそろ仕事に戻りたくなる。だから今後の仕事のモチベーションや心身の健康、ウェルビーイングの観点からも長期の休みが必要なのだ、と。

なるほどー。日本人、せいぜい1週間の休みだから、この感覚はない。
休みでもメールをチェックしたりと、つまりは休んでいないことが多い。フィンランド人はコテージにも良く行くと書かれていたが、私もデジタルデトックス、取り入れてみようと思う。違った世界が見えるに違いない。

フィンランドの労働衛生研究所の研究者は、まず日常生活で疲れた体と心の回復をすることが大切だという。

多くの日本人は、回復していないまま働き続けているのか?そんな気もする。日常と違ったことをすることが必要らしい。

もちろんそのためには、「休暇の必要性」を皆が共有するような意識改革も必要であるし、自分の仕事を任せて置ける社内の仕組みづくりも必要。

そんな中、こんな記事も。脳科学的にも、休暇や非日常は重要なんだなぁと改めて感じる。がむしゃらに頑張るのでなく、パフォーマンスをあげようと思えば、休暇は必要という結論に達する。

良い会議

会議の前に
1.本当に必要な会議なのか、必要の是非を検討
2.会議のタイプと、相応しい場所を考える
3.出席者を絞る
4.適切な準備
会議のはじめに
5.目標を確認。会議終了時にどんな結果が生まれるか
6.会議の終了時間、議題、プロセスの確認
会議中
7.会議の議論と決定に全員を巻き込む
終わりに
8.結果や、その分担リストをリストアップし明白に

上記、抜き出して書いてみた本書に載っていた「良い会議」の8つのルール、やっぱりなぁという感覚に近い。ファシリテーションスキルとして教わったものがそのまま書いてあった。
会議も休暇も変えることは、日本人にとって改革は手間だし、新しいことを始めるようで勇気のいることかもしれない。しかし、効率化を求めるとこういうところに行きつくのではないか?つまり、なぁなぁと仕事をしているとそのままの状態を続けるが、もっといい仕事をしたいと思えばこのような改革は必須になると思う。

ウェルビーイング well-being

フィンランドの仕事文化に欠かせないキーワードウェルビーイング

ウェルビーイングとは、身体的、精神的、社会的に良好な状態にあることを意味する概念

仕事する上で、身体も精神も社会的にも良好な状態にあるということは、睡眠や休暇も十分にとり、仕事も楽しくやりがいがあり、人間関係もうまくいくという状態だ。その状態を目指すには、効率化がカギとなる。この「ウェルビーイング」という言葉を用いて仕事をしていくことは、日本の会社にとってはとても解りやすく良い方向に行く概念だと思う。人材戦略の課題として職場でのウェルビーイングに優先的に取組んでいくことが良いだろう。「ワークライフバランス」という概念が日本にも浸透してきたが、この概念自体が古いという議論もある。ワークとライフを分ける必要もないのはないかという考え方は一理ある。その点、一人ひとりを大事にしていくという考え方「ウェルビーイング」は結果的に企業の効率化ももたらし、今の企業に求められる考え方なのではないだろうか。

その他、サステナブルに関する考え方や教育、大人も学び続ける仕組みが国として出来上がっていることなど興味深い内容が盛りだくさんであった。

ぜひ、一読していただきたい。



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