無意識化の「反射」をトレーニングする方法
パコ・セイルーロをはじめバルセロナのコーチたちが明らかにしたのは、ボールに近いゾーンにおいて認識や意思は存在しない、そのゾーンでのプレーは認知と反射で成り立っているということでした。
無意識下の反射
サッカー選手が試合中に素早く反応するためには、無意識のうちに最適な行動を取る「反射」を養う必要があります。これを達成するためには、日々のトレーニングが重要です。
自己組織化
チームが自己組織化する過程で、各選手は状況に応じた最適な反応を自然に引き出せるようになります。これは共有された経験と感情のフィードバックを通じて達成されます。
トレーニングの方法
- 毎日のトレーニングの中で選手たちが一つの状況に直面しそれに反応する機会を作る。
- その状況での成功や失敗から得られる感情を共有し、フィードバックを行う。
そうする事で自己組織化が進み、その状況にはこう反応した方がいい、というような経験の引き出しが形成されていく。
このプロセスを1週間、一ヶ月、半年、一年と継続することで、無意識下どう反射的に引き出しを開けれるとこまで内面化される。
自由な選択と自己組織化
- トレーニングでは監督が細かく指示するのではなく、選手自身が自由に選択し、その結果を経験する機会を提供する。
- 自由な選択を通じて、選手自身の経験に基づく自己組織化を促進する。
コーチや監督が指示を出し、インプットを繰り返していくと、無意識下の経験に引き出しを作るというプロセスが遮断され、求めている無意識下での反射ではなく、違う種類の経験の引き出しが意識下に形成されてしまう。
状況を認知してから正しい反応を選ぶとしたら、それはもう手遅れとなる。
トレーニングの重要性
無意識下の反射の重要性
試合中の大半のプレーは認知と反射によって成り立つ。意識的な意思決定は時間がかかり、試合では致命的な遅れになる可能性がある。
感情を通じた内面化
成功や失敗の感情をフィードバックし、その状況に対する反応を無意識下に内面化させる。
トレーニングの目的
速さと最適さ
最適な選択肢をできる限り速く選ぶことが重要。
これにより、あらゆる局面で試合中に相手よりも先にボールに触れるなどの優位性を得ることができる。
メソッドと時間の必要性
チームが自己組織化を通じて明確なアイデンティティを確立するには、明確なメソッドと時間が必要。
このようなアプローチにより、サッカーのようなチームスポーツにおいて、選手たちは無意識下で最適な反応を自然に引き出せるようになります。
これが実現すれば、チーム全体のプレーのインテンシティと速さが向上し、よりスピーディでスペクタクルなプレーを見せることが可能になります。
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