Yui Horikawa

心理学研究者。専門は社会心理学。社会的マイノリティに対する偏見やステレオタイプに関する…

Yui Horikawa

心理学研究者。専門は社会心理学。社会的マイノリティに対する偏見やステレオタイプに関する研究が主。得意分野はジェンダー・セクシュアリティ。Twitter: https://twitter.com/The_Gender

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立憲主義と日本における同性婚

 拙著(堀川・岡, 2018)の冒頭でも述べている通り、私は現在の日本の憲法および法律では同性婚は認められていないと考えています。  この記事はその理由についての私自身の考えの覚書です。残念ながら現在の親同性愛的な方々の中ではマイナーな考え方だとは思いますが、あくまでそのひとつの考え方であって、その呈示によって考えを押し付けようとかケンカしようとかいう意図はないことをまず明言します。 【1】私の憲法・法律に対する立場  まず私の考えは、以下の立憲主義という立場に基づいていま

    • 大学院でジェンダー研究をやろうかな?と考える学生・院生へ。進路選択のすすめ

       悪いことは言わん。やめとけ。  ……と言いたいところですが、  それでも行きたいという方の参考になればと思い執筆しております。  私は院での5年間、心理学でジェンダー(セクシュアリティ)を扱ってきた身ですが、この話はおそらくすべての学問領域のジェンダー研究志望者に通ずる話です。  あくまで個人の経験をもとにしたひとつの意見として。 【1】志望動機-「なぜ研究なのか?」を言葉にする 「ジェンダー(LGBT)関連の差別問題を扱うならなんで大学院なの?  活動家になって社会

      • 心理学研究で軽視される「男女差」検討の意義と問題

        「とりあえず参加者の性別を聞いておこう」 「とりあえず各尺度得点の男女差を調べよう」 「男女差出たしとりあえず論文に書こう」  有名な雑誌に掲載された日本語論文であっても、男女差について十分な理由なく記述している論文は少なくないように見受けられます。  この記事では、男女差を扱う必要がある研究とない研究との違い、そして男女差を研究で扱うことの危険性について、私の持論を述べていきます。  心理学初心者の方や、心理学以外の分野でも人を対象とした研究に興味がある方にお読みいただけ

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        2本