【みみ #1】聴覚障害のある子を育てた母の苦労と愛情
坪倉 幸代さん
坪倉さんにとって、息子さん、娘さんに次ぐ、待望の第三子は男の子だった。その二人目の息子さんを実家のご両親に預けた際に「反応が悪いのではないか」と言われる。1歳半健診の際に耳が聞こえていないことに気付いた。
「当時、右耳はまだよく聞こえていた可能性もあったけど、左耳は完全にスケールアウトでした」。スケールアウトとは、難聴の程度が重く、使用した音を出す機械(オージーメーター)で出せる一番大きな検査音も聞こえなかった場合を指す。その後、息子さんの右耳も聴力を