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“海の課題を知るきっかけになる日本料理を” みさき / 辻調理師専門学校 2年 / 京都チーム

THE BLUE CAMPに参加する学生たちを、それぞれがエントリー時に提出した自己紹介およびエッセイとともに紹介します。京都チームは、高校生1名、調理学校生1名、大学生5名(うち1名水産研究)の計7名です。

“海の課題を知るきっかけになる日本料理を”

今回紹介するのは 中島美咲 (みさき) です。

彼女は高い調理技術と広い知識を併せ持った日本料理人を目指しています。学校で料理を勉強する中でも、海への資源管理に関心を持ち、作り手視点だけでなく食べ手視点でも向き合います。京都チームには調理経験があるメンバーが少ない中で、彼女の手捌き・料理人としての視点はポップアップのクオリティを底上げしてくれます。

応募時 自己紹介

実家の父は釣りが趣味で小さいころから家族で釣りに出かけたり、釣れた魚を家で食べたりしてきました。高校で食物科へ進学した時から魚をさばくのは私の仕事になり、カンパチ、ブリ、タイ、など様々な種類の魚をさばいて料理する機会があり魚は身近な存在でした。高校の授業で日本料理の中の美しさや心遣いの文化にふれ、将来は日本料理の料理人になるため辻調理師専門学校では日本料理を専攻しています。

学校で所属しているSDGsサークル「SSP」の先生に勧めていただき、佐々木ひろこさんや堀内さやかさんの講義を聞き、海の資源に関する問題を知り衝撃を受けました。そこでサークル内で企画を立ち上げ海の資源について消費者に知ってもらう方法を模索、企画進行中です。(具体的にはASC様や、フィッシャーマンジャパン様に協力していただき、認証魚のレシピ考案や、認証魚の漁場見学、漁師さんにお話を聞き、学んだ知識を生かしオーガニックスーパーでASCの商品の販売促進につながる活動を行う企画を2024年中に大阪市内で展開予定)

オリジナルレシピを考案する力をつけるため、昨年はクリエイティブシェフズボックス2030に応募しでファイナリストに選出していただきました。
また、SDGs飯レシピコンテスト2023 SDGs賞受賞、S-1グランプリでは私が考案したレシピをホームページに掲載予定とのご連絡をいただきました。
今年は調理技術を高めるため「調理師養成施設調理技術コンクール」に参加し入賞するため、練習に励んでいます。

応募時 エッセイ 
「海と食の未来について思うこと、取り組みたいこと」

私は辻調理師専門学校のSSPというSDGsに関する活動をするサークルに入るまで、海の資源への危機意識や、知識がほとんどなく、認証システム「ASC」や「MSC」という名称もサークルに入って初めて知りました。昨年、クリエイティブシェフズボックス2030というコンクールに応募するにあたり、近所のスーパーを5店舗ほど周り、認証魚を探しましたが、ほとんど見つからず、あっても大きなスーパーの一角に少量販売されていただけでした。せっかく認証魚というシステムがあっても消費者が知らない、買うことができない現状はとても残念です。そこで、自分ができることとして、まずサークル内でASCの商品を一般の方に知ってもらい消費につなげる企画を立ち上げました。社会人の方などと打ち合わせを重ねており2024年中に大阪市内で実施予定です。

私の将来の夢は、高い調理技術と広い知識が備わった料理人になり、日本料理のお店を持ち自分で考えたレシピをお客様に提供することです。旬や年中行事を重んじる伝統がある日本料理はそれ自体が継承されてきた文化であり、自分が料理人となり文化を継承できることを誇りに思っています。料理人に高い調理技術があれば、食材に合わせた調理法やレシピを考案することができます。また食材や実際の産地などについて深い知識があれば、調理に役立つだけでなく料理を提供する際にお客様に海についての現状をお伝えすることもできるでしょう。
料理人は、直接食材を選び仕入れる立場にあるので、例えば未利用魚や規格外の食材を廃棄することなく食材に合わせた工夫をすることにより、生産者にも消費者にも喜んでいただける存在になることができると思うのです。

私がサークルで海の現状や認証魚、未利用魚について知り、企画を立ち上げたように、まずは「知ること」が新しい動きを生み、学びにつながります。
ブルーキャンプで取り組みたいことはフィールドワークで漁や流通の現状を見てみたいです。
またお店の運営なども学び将来自分のお店を持つ時のイメージをより明確にしたいです。
新しい環境で同じ問題意識を共有する仲間を増やし、自分を成長させる機会になることを楽しみにしています。

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