「継続」こそ重要なこと

THE BASE GYM

2022年3月31日 12:00

（文：THE BASE GYM　CEO：佐々木啓之）

健康でいるために、今の私たちには運動が必ず必要です。
その運動にも「良い運動」と「悪い運動」があり、「良い運動」を「継続」していかなければ価値がありません。

思いの種を蒔き、行動を刈り取り、行動の種を蒔き、習慣を刈り取る。
習慣の種を蒔き、人格を刈り取り、人格の種を蒔き、人生を刈り取る。

私の好きな「7つの習慣」という本の中に、こんな一文があります。
「習慣」は「継続」から生まれます。今回は「良い運動の習慣」をつけるための仕組みについて書きました。

運動の習慣化はなぜ難しいのか？

以前、CTOの迫トレーナーから、「大昔の人々に運動の習慣は必要がなかった」という話を聞いたことがあります。
命を繋ぐために身体はあらゆる動作をこなす必要があったのは想像に容易く、鍛えられると同時に整えられていたのでしょう。

現代に生きる私たちは文明の発達により、多様なライフスタイルを選択することができるようになりました。私も仕事柄、気がつけば数時間座りっぱなしということも少なくありません。

身体を動かさないことで、様々なトラブルが発生します。食生活と相まって、運動不足が生活習慣病も引き起こし、毎年5万人が死亡しているというデータまであります。

出典）THE LANCET　日本特集号（2011年9月）日本：国民皆保険達成から50年「なぜ日本国民は健康なのか？」より

そこで「運動が必要」となってきたわけですが…
それもここ100年程度のこと。歴史を考えれば、運動を習慣にできないことはしょうがないといえます。

継続できる仕組みをつくる

このことから、運動を習慣にできない意志の弱さに肩を落とす必要はありません。習慣にできるまで継続すること自体がそもそも難しいのです。

「意志の強さ」で継続することはできても、習慣にできるのは一部の人。
だから“仕組みをつくる”ことが重要だと考えます。

“一緒に取り組んでくれるプロの伴走者をみつける”
これが私の考える継続の仕組みづくり。

プロの伴走者がいれば、「良い運動」ができます。成果も出やすく楽しく運動を継続でき、満足感を得られます。コンディションに合わせて負荷を調整するので、身体に負担がかかりません。

信頼できる伴走者がいることで、「継続」という大きな課題はクリアできるのです。

あなたの身体を理解し、あなたの気持ちを理解するパーソナルトレーナーの存在が、「良い運動の習慣」ために重要な仕組みづくりとなるのです。

本来の運動の目的を知った経験

私は身体を引締め、細マッチョになることを目指して、大手のパーソナルジムの門をたたきました。
限界まで追い込まれるトレーニングと激しい食事制限の甲斐もあり、腹筋は割れ、体脂肪率も5％台にまで落とせたのは達成感がありました。しかし、過酷なトレーニングの代償として右肩を壊し、医者に通うことになったのは、今となっては笑い話です。

新しく通い始めたパーソナルジムで、教えてもらった2つのことが印象的でした。

・身体の状態や動かし方が原因で故障を招いていること
・身体の歪みは、日常の動作(癖)から発生しているということ

これを理解した時、運動の概念が変わったことを覚えています。ムキムキに鍛える、引き締めるということは、結果であり“本来の運動の目的ではない”のです。

私たちは日常の生活の中で、自分でも驚くほどたくさんの"動きの癖"をもっています。その動きの癖は"負荷"という形で身体に蓄積され、やがて慢性的な痛みや歪みに繋がっていきます。そして動物本来の機能である、『座る、立つ、歩く』の動きすらままならなくなるということは、これからの重大な社会問題になり得ます。
誰にとっても他人事ではありません。