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クルマの形状を『3BOX』とか『2BOX』とか言わなくなって久しい件

木曜日はクルマ談義です。

昭和時代の子供達は、『プップゥ(クルマ)の絵を描いてみて~』と言われると所謂『セダン』の形状を描いていました。
今の道路上で『セダン』を探すなら、TOYOTA クラウン(パトカーを含む)、LEXUSMercedes BenzBMW4ドアの車種、あと『従来型』のタクシーくらい?
タクシーさえも、『TOYOTA JPN TAXI』の登場と普及で、一概に『セダン』とは言えなくなりました。
最近あまり聞きませんが、セダン形状のクルマは『3BOX』とも呼ばれていました。前部から順に、エンジンルーム+客室+トランクの3つの箱に分解できるという意味ですね。

令和の子供達に『クルマの絵を描いて』と言った場合、『2BOX』形状のシルエットを描くようです。
2BOXとはエンジンルーム+客室の2分割スタイルですので、『3ドアハッチバック』、『5ドアハッチバック』、先週お話しした『ステーションワゴン』、そして『SUV』と、大きさは様々ながら昨今主流の形状かと思います。
なにしろ、年間で最も販売台数が多い車種が、『カローラ』ではなく『プリウス』ですから。

乱暴に言えば、『セダン(3BOX)』のトランクを切り取ったものが『ハッチバック(2BOX)』。『ハッチバック(2BOX)』の最低地上高と室内高を上げたものが『SUV(2BOX)』。
セダン(3BOX)』の後席とトランクをブチ抜いて屋根を後方に延ばしたものが『ステーションワゴン(2BOX)』ですね。


上記2種の他に、かつて『1BOX(ワンボックス)』という呼び方もありました。
ワンボックス』は『キャブオーバー』、即ちエンジンを運転席下に配置するタイプで、『ハイエース』等に代表される商用車によく見られるタイプ。運転席前にボンネット(鼻先)がない分、全長目一杯の積載量が期待できる反面、昨今厳しくなっている『衝突安全性』の面で不利な形状ではあります。

そこで、『ワンボックス商用車』の鼻先を伸ばしてエンジンルームと短めのボンネットを付けたものが発生し、『1.5BOX』=ミニバンと呼ばれるようになりました。
エンジンを運転席下から車体前方に移すことで、騒音・振動が軽減される、運転席・助手席シートが低くでき操縦性・安定性が高まることにより、乗用車としての快適性が格段に高まりました。

1990年代初頭には『トヨタ・エスティマ』、『ホンダ・オデッセイ』等の3ナンバー・ミニバンブームが発生。
ただその直後にバブル崩壊と、『クラッシャブルゾーンの拡大義務化』等の流れを受けて、『ニッサン・セレナ』・『ホンダ・ステップワゴン』等の5ナンバー・ミニバンも続々登場。並行して、日本独自の規格である『軽自動車』も客室容積拡大の為に1.5BOX化室内高を稼いで『軽トールワゴン(軽ハイトワゴン)』と化していきます。
そして1990年代後半に入るとまた衝突安全性向上から車体の大型化に転じ、『ニッサン・エルグランド』、そして『トヨタ・アルファード / エスティマ』へと人気が移っていくことになります。

昨今、ファミレスの駐車場や子供のイベント会場の駐車場を観察すると『ヴォクシー』・『ノア』・『ステップワゴン』・『エスクァイア』…とファミリー向けミニバン花盛りです。
また次回に書くつもりですが、政界や財界VIPの移動もかつての『ベンツS560』から『アルファード』の上級リムジンに変わってきています。

しばらくは、1.5BOXミニバン人気が続くものと確信します。

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