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4期目の振り返りと5期目の展望

久しぶりの投稿です。株式会社トライハッチは、2021年10月で4期目の決算を無事黒字で終え、11月より5期目に入りました。

4期目も昨対比180%の売上成長を行うことができ、順調に業容を拡大することが出来ています。日頃より当社とお付き合い頂いているお客様、パートナー様にこの場を借りてお礼申し上げます。

本日は、4期目の振り返りと5期目の展望をまとめましたので、良かったら読んでいってください。

4期目の振り返り

4期目の総括と5期目の抱負のコピー

4期目を一文で表すと『会社のフェーズが大きく変わった』です。

有難いことに独自開発のSaaS「MEOチェキ」は、エンタープライズのお客様を中心に国内有料導入数25,000店舗と前年から15,000店舗ほど伸ばすことができ、多くの店舗事業主様に導入頂く国内トップランカーを走るMEOツールへと成長することができました。

お客様から頂くフィードバックに対する対応や満足度向上、続々と参入してくる後発ツールとの差別化を図るため、4期目は人員を一気に2.5倍の人数へと増員しました。

元々7名の社員数でしたので、そこまで変わらないと思われるかもしれないですが、4期目のベンチャー企業が10名以上を増やすことは様々な変化がありました。

増員することで分業体制を引き、カスタマーサクセス部門の立ち上げやセールスの増員、マーケ人員や財務人員の採用、エンジニアの採用など、各部門増員しました。

様々な価値観が合わさることにより、シナジー的に良くなった面もあれば、増員における課題も直ぐに出てきました。

平均年齢26.9歳の当社では、中途採用する方も同年代が多く、私以外に豊富なマネジメント経験を持つ人材が少なく、新メンバー増員によるオンボーディングのショートなど、組織ビルディングの観点で課題が浮き彫りになりました。

採用のミスマッチによる早期退職も一時は数名出てしまうなど、採用方針の見直しや人事評価制度の見直し、One on Oneの実施など、同じベクトルと熱量を持って前進するため、組織ビルディングにおける様々なトライ&エラーを繰り返す期でした。

会社を大きくすることで、お客様への提供価値向上とクルー(社員)満足度を高めていくと拡大を決めた後でしたが、当時は「面倒な調整が増えた。人を増やすのは時期尚早だったのか。そもそも人を増やすべきだったのか。」といった疑念も自分自身に抱いていました。

どれだけ良いプロダクトを提供していたり、売上があっても企業は“人”だと私は考えています。しかし、経営者として組織に向き合うことは時間とパワーを多く使うことになり、当時は上手くいかない組織ビルディングや20名満たないベンチャー企業は経営トップが行う雑務も多く、プラスで財務、PM、開発タスク管理(社内外)、新規事業、採用、自社マーケティングとやることが多く、心身共に疲弊していました。

この時、会社拡大をするためのリスクヘッジとしてデッドで大型の融資を受けた点も自分に追い討ちをかけていました。

トライハッチは、最近のスタートアップのようにエクイティでVC・投資家から調達をするのではなく、自己資本と金融機関からのデッドで資金を集めてきています。

エクイティによる大型資金調達の話も様々なVC・ファンドから頂くこともあり、中には大型のM&Aの話も頂きました。エクイティによる成長速度の上昇も理解していますが、これは「自分たちが信じたサービスを自分たちが思うように成長させたい」「当社を選んで頂いたお客様やクルー(社員)に適切な還元をしていきたい」といった想いがあり、外部資本を入れずに経営してきています。

また、デッドの調達をしてきた中でも創業3ヶ月目以降は月次のキャッシュフローも継続して黒字であり、B/Sはベンチャー企業の水準を保ち、エクイティでなくてもトップランカーを走り続けているため、企業成長はお金だけではなく、"人""アイディア"で成長し続けることができると自負している点も大きな理由です。

今後、フェーズの変化や目標の下方修正において選択肢の1つとしてエクイティを考えることも出てくる可能性はありますが、暫くは自分たちが創った価値で収益を出し、自分たちで出した収益で拡大していくことを行けるところまで行きたいと思っています。

話を戻すとデッドの調達が更に心身共に疲弊していた1つの理由ですが、デッドの調達は何回行っても慣れるものではありません。

財務担当や役員の前では、余計な心配をかけたくないと強がって何ともないように見せますが、これまでデッドで調達してきた億単位の融資は全ての保証人が代表である私であり、何度もシミュレーションや戦略を練り直し、『行ける!問題ない!』と思っても実際に融資の契約書を前にすると変な汗が出ますし、契約後数日は急な不安感に襲われるなど、ろくに寝られなくなります。

これは少し愚痴のような感じになってしまいますが、このような時に社内の人間関係のいざこざが起きたり、組織のことを考えない自分本位のエスカレーションをされたり、配慮ない発言が起きると、経営者としては感情的・感傷的になってはいけないと頭で理解していても「余計なストレスを与えないでくれ」「俺の気持ちも分からないく癖に自分の意見だけ通そうとするな」といった人としてのネガティブな感情が抑えられなくなり、クルー(社員)と距離を保つようになることもありました。

よく経営トップは"孤独"と言われますが、この不安感や悩みなどは経営トップにならないと分からない感情だと思いますので、当時、強くこの言葉を理解しました。

経営者も人であり、特に創業社長は何もないところから旗を上げ、頼れる人もいない中で全てを自己責任で常に判断を求められます。沢山の修羅場や悩み・トラブルを乗り越え、会社を存続・成長してきた人たちです。その苦労の分、事業が軌道に乗れば良い面も多いですが、多くの創業社長が荒波を超えてきた人たちです。

ボスマネジメントという言葉がありますが、経営層と関わる幹部層は、このような経営トップの置かれている状況などを理解した上で意見を言い合える信頼関係を築くことがどの会社でも重要だと思います。

経営トップだから偉いという話ではなく、創業社長は多くのリスクと覚悟を持って経営に向き合っています。そのリスクや覚悟を理解することは難しいと思いますが、超えてはいけないラインを守り、会社が成長する上で意見を言い合える信頼関係のある会社が良い会社だと思います。逆に経営者として全てのクルー(社員)に感謝を持つことも当たり前の部分です。

お互いがお互いを尊重し、同じ目標に向かって意見を言い合える組織にしたいと強く思う期でした。

4期目の最終Qでは、各部門のリーダーが試行錯誤しながら責任感を持ち、自分たちで会社をより良くするための思考・行動をするなど、コアメンバーが急成長をしていってくれています。

4期目はフェーズの変化により、組織ビルディングに難航する局面もありましたが、人員増加やコアメンバーの成長など、5期目以降、更に拡大するための基盤を構築できたと思っています。

セールス部門は新規開拓に難航する局面もありましたが、提供価値の見直しやKPIの徹底、ロープレを徹底的に行うなど、全員がハードワークを行いながらリカバリーをする形で日々業務に向き合い、結果を出してくれています。

CS部門も去年の11月に1名で立ち上げ、採用活動や育成に難航する局面もありましたが、主任入社のクルーが1年で次長に昇格するまでに成長と組織ビルディングや体制の構築を行ってくれており、SaaSのChrunRateは5%以下、顧客満足度も85%以上と高いパフォーマンスを維持してくれています。

マーケ部門は、新しい調査や取り組みを実施し、ガイドラインを守った手法で高い上位表示率を叩き出し続けてくれています。MEOへの愛が強いメンバーが多く、お客様の売上増加や自社メディアで良い情報を発信するなど、リーダーを筆頭にサービスへの向き合い方が1段階・2段階レベルアップし、成長し続けてくれています。

開発部門も少ない人数でエラー・バグの対応や新規開発を社内外と連携を取りながら踏ん張ってくれています。より良いプロダクトを届けるという想いが強く、途中メンバーの1名が父の会社を継ぐために離職するなどありましたが、俺がプロダクトを引っ張っていくという強い想いを持ち、非常に信頼おけるリーダーとして急成長してくれています。

経理部門も会計から請求業務と多忙な日々が続いていますが、愚痴や不満も言わずに毎日正確な財務・経理業務を進めてくれています。4期目の途中まで自分でやっていたため、特に月末月初の時間を空けることができ、新規プロダクトや戦略の立案など、他のことに時間を使えるようになり、とても感謝しています。

組織が大きくなることで色々な課題や苦しさも感じた期でしたが、結果論として会社も個人も成長することができ、多くのお客様・パートナー様・仲間に恵まれることができたと思える4期目でした。

5期目の展望

4期目の総括と5期目の抱負のコピー3

4期目までは月次のキャッシュフローですら赤字を出さないよう慎重に人材採用や開発投資、広告投資を実施してきました。このやり方で毎期180%以上の売上成長をしてきましたが、5期目はより成長曲線を上げるためにレバレッジを大きくかける予定です。

①上半期で10名の増員

②ソーシャル領域の展開

③新規事業の投資

キャッシュエンジンであるSaaS事業は、Googleビジネスプロフィール管理・分析機能の更なるブラッシュアップに加え、店舗ビジネスが課題に感じているクロスチャネルの運用・分析における運用負担やノウハウ不足の課題を解決するためにSNSツールの開発やMEOチェキとの統合を行い、『店舗のデジタルマーケティングをこれ1つで』をコンセプトにした店舗特化型のデジタルマーケティング一元管理・分析ツールへと成長させます。

MEOツールの括りでいくと国内トップランカーの導入数を誇っていますが、店舗ビジネスにおけるデジタルシフトの課題は非常に多くあります。トライハッチがあって良かったと思って頂けるように引き続きプロダクトやサポート体制に磨きをかけていきます。

その上で今まで積極的に営業活動・支援を実施してこなかったデジタルマーケティング領域のMEO、SNS運用、SEOなどの支援も強化していくことで、SaaS事業で蓄積した各チャネルのビッグデータを活用した定量的な店舗のデジタルマーケティング支援を行い、店舗事業主様の売上増加に貢献していきます。

上記2つ以外では、次の幹となる事業の種蒔きを行なっていきます。何をするかはまだ決めていないですが、既存事業を追い抜けるような事業を新たに創出し、多角的に成長していきたいと思います。

最後に

4期目の総括と5期目の抱負のコピー2

1つの指標として、5年後の10期目までに100億円企業を目指します。

『まだまだ小さなベンチャー企業が何を』と思われるかも知れないですが実現します。

そのために当たり前を当たり前と思わず、初心を忘れずにお客様やパートナー様、小さなベンチャー企業を選んでくれた仲間に感謝を忘れずに5期目は大きく勝負に出ます。

個人としても30歳になる節目の年ですので、30代良いスタートダッシュを切れるように今まで以上に仕事へ向き合い、全てのステークホルダーに喜んで頂けますよう全力で頑張ります。

採用活動も全職種で積極的に行っていますので、ご興味ある方はお声がけください!

引き続き、株式会社トライハッチを宜しくお願いいたします。


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