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solosolo


草木で染める

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染色家 田澤康彦です。

草木を煮出し、染色をしています。solosoloは手ぬぐいからはじまり、最近は衣服を染めています。2020のこの秋で9年目になりました。
纏う衣服の染色は寄り添える色だったり、引き立たせる色だったり、
そのシチュエーションやその人を思い浮かべて染めます。


木工作家とのコラボレーションで木を染めたり、
芸術家の考える赤と青を表現してみたり、
アクセサリーに添える色糸や
個人のお客様からの「おまかせ染め」
アパレル関係からの染めオーダーも受けています。


染色、を通して
植物と会話し、
人につなげていくことが
僕の作品作りです。



暮らすものづくり


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僕の日々は畑と田んぼの世話があり、
自給的な暮らしと共に染色がある。

暮らす場所を東京から長野へ移し
それからはじめた草木染めは、季節の移ろいのように
日ごとに染料が変化する。

冬の終わりころ、米作りはモミを芽出しし苗を作るところからはじまる。
そのころの染めはじっくりと煮出すこっくりとした色。
気温がマイナス15度にもなるこの地域の冬に
保存できる染料と北アルプスからの凍りつくような水を
薪で煮出す。じっくり、こっくり、向き合う時間。

春、大地が芽吹きはじめた頃に
苗を苗床に移植する。
まだ寒いこの時期に常緑樹ソヨゴの緑は濃く美しく
煮出して酸化させることで
赤みを増していく。

いよいよ田植えの頃
クラフトフェアがある。
目が回るように染めと畑と田んぼの毎日。
苗の色が緑を増す頃。


夏は草の勢いがピークに達する。
そんな中の草取りは
染料を採る時間でもある。
カナムグラやノイバラ
媒染も泥染めしたりと
より大地と会話した染色へと変化する。


秋のはじめ
大待宵草がぐんと花を咲かせる。
待っていたかと刈り取り染める。
コブナグサが採れるのもこの頃。
米作りは稲刈りと脱穀。そして新米が食卓にあがる。


冬、またこっくりとした色を染める頃、
何メートルも積もった雪の上を歩き
ヤシャブシを採取する。
服として纏う色として深みと優しさのあるsolosoloの大切にしている色。

こうして一年が巡る。
色と僕たちの暮らしが巡っている。


イソライトかまど と 廃材の薪

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薪で染料を煮出し染めるのに欠かせないかまど。
アトリエや自宅をリノベーションしているのでかまども作るかどうか考えた。
古いかまどもあげるよと声をかけられることもあった。
そんな中、日本で唯一まだ生産されているかまどに出会う。
毎日火を焚き、毎日一緒に働いてくれる相棒はプロに任せることにした。
宅配業者に運ばれて、200キロのイソライトかまどがアトリエに到着し、友人に手伝ってもらい、設置。
築90年の土蔵をリノベーションしたアトリエに最初からいたかのように馴染んだ時、嬉しかった。

薪は廃棄される予定の木材を使う。
火力が必要なので針葉樹が好ましい。
エネルギーの循環の意味合いで廃材を使うが、
色にはどんな影響があるのかとよく聞かれる。

こちらへ移住して
薪風呂に入らせてもらった時
身体が芯から温まった。
ガスや灯油に頼らずに
芯から温まる薪の存在を
有意義に使えるならばと
染料を煮出す時は
薪にしようと決めた。

作品の色にこれがどういう効果があるのか。
目に見えない心地良さがあると信じている。



渓流釣り

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一年のうち
3/1から9/30までは
渓流へ釣りに行きます。
岩魚を目指し
天候を見ながら
狩を楽しみます。

子供の頃から
友人と釣り堀、父と海へ釣りに行っていました。

まだ雪解け水が冷たい3月から春と夏と秋
自然に溶け込む時間があり、こうして30代も終わりになっても
日々を忘れるくらい夢中になる時間がある。

食卓にあがる岩魚料理は格別だ。
どんな調理法でもすっと馴染み、いつ食べても飽きない。

美味しさでいったら
自分で育てた米を食べることと
自分で釣った天然の岩魚を食べることは
何にも代え難いうまさである。

10月に入ると
それまで釣りを楽しんだお返しに
岩魚が卵を産みやすくする整備をする。

山菜やキノコ採りでも言えることだが、
採るからには
来年、再来年、いやもっとずっと遠く未来も考えて
美味しさも楽しみも続いていくように
できることをやる。

水が綺麗なのは
この山々があるから。
冷たく厳しいのは
たくさんの雪が降る地域だから。
標高が高く、
自然は厳しい。
その中で
自然にお邪魔して楽しむ釣りの時間。

そしてこの非日常の時間が
ものづくりへ還元されていっていると思っています。



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solosolo 染色作家