硯考 漢字用とかな用の墨
今回は、かなに漢字用の墨を使うとどうなるかについて考えてみました。
漢字用として古梅園の紅花墨(三星)、かな用として古梅園のかな用櫻形を使用しました。
これら二つの墨の大きな違いは価格を別とすると、原料となる煤粒子の違いです。一般にかな用の油煙墨漢字用に比べて微粒子で、さらっとしてのびが良いという特徴があります。漢字用は粒子はそれほど細かくなく粘性も高い傾向があります。
漢字用の墨がかなで使えないということはありません。その差はどこにあるのでしょうか。ここでは字形よりも線