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バンコク生活徒然

満員電車が苦手である。

バンコクに暮らしているが、今は会社勤めをしていないという事もあり、とにかく満員電車を避けるようにしている。

電車に限った話では無い。満員バス、満員ソンテウの類も苦手であった。

昨日など、チットローム近辺に用事があったものだから、夕方頃にオンヌット駅からBTSに乗車した。

電車の方向としては、上りになるわけで通勤客などはいない状態で、車内はガラガラだろうと踏んでいた。

ところが、意外にも車内は混んでいた。18時過ぎだっただろうか。オンヌットからBTSに乗り、プラカノン、トンロー、エカマイ、、、とどんどん人が乗ってきた。

通勤客だろうか、分からないが私の読みは完全に外れてしまった。アソーク駅を過ぎたあたりで車内はギュウギュウ詰めに近い状態になっていた。

タイで働く時に毎日、満員電車に乗らねばならないとしたら大変だろうと思う。

以前に、ラマ9世駅付近にあった会社に勤めた時は地下鉄に乗るのが日常であった。やはり、朝夕の満員電車は避けられなかった。

以前はフアランポーン駅が地下鉄の終着駅だったので、フアランポーン駅か、サームヤーン駅付近でアパートを借りようかと思った。始発になる駅の近くから地下鉄に乗るようにすれば、朝も座っていけるだろうし、帰りも逆方向になるのでラマ9駅から乗ればアソーク駅までは混んでいるだろうが、そこから先は空いているだろうと予想できた。

そんなことを考えてアパート探しをしたけれども、サームヤーン駅の周りというのは夜になるとちょっと寂しくなるというか、辺りが真っ暗になってしまい、もしかしたら治安の悪いエリアなのかも?などと一人考えて、結句、アパート探しだけをして終わった。

フアランポーンの周りはいわゆる中華街になるが、バンコクの中華街に住んだことがあるという人を寡聞にして知らない。

中華街は憧れでもあった。怪しげな裏路地が満載であって、一度足を踏み入れたら、2度と抜け出せなくなるような底なし沼のような魅力というのだろうか、大変な猥雑さが中華街にはある。

中華街を歩いていると麝香の匂いと、人の汗の臭いが入り混じったような妖艶とも言える匂いに圧倒される。

人熱の瘴気にあたると言ったら言い過ぎかもしれないが、それくらいバンコクの中華街は怪しさ満点の魅力があった。

あの街で生まれて、育ち、商売を営んでいる人たちはどんな人生を送っているのだろう。路上で客の顔の産毛を糸を使って剃る人がいた。客の顔は糸で生じた摩擦で赤く染まっていた。

一方では、器用に片方の鼻をつまんで、ピューっと手鼻をかむ婆アや爺いの姿もある。

老若男女が逞しく生きている。そういう印象がある。

しかし、流石にそういう魅力的な街であっても、長期契約のアパートを探して暮らすのは躊躇われた。

海外にいて思うのは筆者についていうと、日本人のいない所謂ローカルのエリアに幾度も住んだことがあるけれども、やはり、利便性でいうと日本人が多いエリアの方が良いということに気がついてしまった。

一度など、プラカノンのローカルアパートに暮らしたら、隣人のギャースカ喚く、怒鳴る音が聞こえてきて、かなり近所迷惑に感じることがあった。

もちろん、日本人にも近所迷惑をする人はいるだろうけれども、総じて、ある一定の常識というのを弁えている人が日本人には多いだろうから、やはり、日本人が多く住むアパートに住んだ方が良いということになる。

生活習慣も似ているだろうから、例えば、料理を作る際の匂いの問題にも悩まされなくて済む。

以前、日本人も外国人もごっちゃに住むアパートで暮らした時には、換気扇からだろうか、隣人が何処ぞのエスニック料理を作っていたのか、途轍もない悪臭が部屋の中に入ってきてしまい、大変に閉口したが、如何様にも手の打ちようが無かったことを覚えている。

海外生活をする上で冒険を求めるステージがあるとすれば、私はそのステージを超えてしまい、出来るだけ楽に快適にコスパよく暮らせれば何処でも構わないという気でいる。

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