朗報🗞「まだまだ究極のモノづくりは続く」の話

今更だが、アメリカのGE（ゼネラル・エレクトリック）の航空機ビジネス「Power by the Hour」(エンジンを稼働時間単価で貸し出すビジネスモデル)に、

"未来の製造業の姿"をみた気がした✈

GE航空機ビジネスはこれだ👇

　製品のサービス化が、広く知られるようになったのは、英Rolls Royceや米GEが始めた旅客機用ジェットエンジンをサービスとして提供するビジネスモデルだ。「Power by the Hour」と呼ばれ、エンジンを稼働時間単価で貸し出す。Power by the Hourでは、１機当たり数百のセンサーによって収集した稼働状況や温度、燃料消費量などのデータに基づき、全世界で稼働しているエンジンを24時間監視する。故障の予兆が見つかれば早期に対処する。これにより、エンジンのユーザーである航空会社は、急なトラブルに起因する飛行スケジュールの変更を減らせ、予定外の支出を避けられる。エンジンメーカーとしても、データに基づいて早期対処ができるだけでなく、データを解析することで、エンジンの改善や新製品の開発につなげられる。収集したデータを元に新しいサービスの開発の可能性も出てくる。実際GEでは、データの解析結果から、燃料消費率の向上策や、飛行機の制御方法などをアドバイスするサービスを提供している

私は、技術が急速に進化したこの十数年間、金属加工から医療機器組み立て、射出成形、レンズプレス成形などなど日本や海外で多くのモノづくりに携わってきた🤖

その中で製造業に対してものすごく、

疑問というか、矛盾を感じていたのだ。

毎日汗水流して改善を重ね、日本製品の品質をこれでもかと言うほど上げた結果、

車でも、白物家電でもなんでも全然故障しない・・・

故障しないから買い換えなくても良い・・・

これ何かがおかしくないか・・・？

モノを売ってなんぼの製造業にあって、製品が壊れないから長く使える・・・顧客にとっては良いが、モノが売れないと自分たちが困るだろ( ;∀;)

これはどこか警察の存在価値に似ているような気がする。

警察は犯罪者がいるから必要だ。その中で警察の仕事は、犯罪を撲滅する事だし、それが目的だし、みんなの理想なのだが、その目標のために頑張れば頑張るだけ犯罪は減る。ただ、減ると警察自分たちの仕事も減る。

これに近いような・・・

ただ、警察は公務員で国から保障されているから最悪警察がなくなっても他の仕事が与えられ給料も困らない。

しかし、民間の我々は製品が売れないと利益がないので自分たちの給料やボーナスが下がる。それだけでなく、雇用さえ危ない( ﾟДﾟ)

良いものを作ろうと努力すればするだけ、自分たちで自分たちの首を絞めている。

すごく矛盾してないか？

こんな疑問を持っていたわけだが、

それを最新の技術によって見事に解決したのが冒頭の航空機ビジネスだ！

「Power by the Hour」(エンジンを稼働時間単価で貸し出すビジネスモデル)

これまでエンジンというハードを売っていたものを、モノのインターネットであるInternet of Things(IoT)を利用してエンジンの稼働状況をリアルタイムでモニタリングし、使用した分だけ料金をもらうビジネスへ転換。

これによって品質の良いエンジンを、限られた需要の中で売るという矛盾したノルマから解放されるとともに、

モノづくり技術者は心おきなく、究極の性能を目指し、品質の良い製品を作りたいという

”本来あるべき志”

で仕事に打ち込めるビジネス環境が整った。

これは航空機エンジンだけの話ではないのではないだろうか。

日本の自動車産業でも遠くない将来やってくるのではないかと思う。

車は性能が良くなりすぎた。

各個人で持つにはもうこれ以上の品質はいらない。というかこれ以上の品質があっては買い換えなくなるから、自動車メーカーがやっていけなくなる。

今はまだ発展途上国などによって新規顧客の需要も増えつづけているから良いが、10年、20年先は全くわからない。

おそらくハードとして自動車を売る時代が終わる🚙

自動車は移動の手段という目的にそって、電車やバスのように私たちは使った分（移動した分）だけ料金を払うようになるのだろう。

もちろん今の電車やバスとは違い、自動車がAIやIotに繋がり、自動で料金計算され、キャッシュレスで料金を払うのだろうけども。。。

いずれにしても、私の中ですっとモヤモヤしていた

「ハード製品の品質向上」と「販売の拡大」と言う

どこか矛盾するビジネスモデルの出口が見えたことはとても大きい。

これからも人間の究極への探求は続く！

そう感じる出来事だった。