構図を学ぶということ - 「写真で構図をとる練習」について考えてみる - vol.1

● 私が構図の練習を始めたきっかけ

 自分の不得意な部分、それはときに自分で気づけないことがあります。
 美術の予備校時代、先生から
「〇〇(私の名前)は構図を取るのが下手なんだよなぁ🤔」
と言われたのを機に、構図の練習がてら始めたのが「写真」 でした。
先生から"写真を撮って構図をとる練習をすること"を勧められ、そこから構図の世界にのめり込むようになります。
 ちなみに当時は予備校に入学してから3年目の現役受験生。そして予備校入学当初から「絵は構図が8割」と教わってきた自分にとってはさらにショッキングな告白。それ以来、通学時や散歩・その他の外出時でも気になるものを見つけては足を止め、スマホを取り出し写真を撮り続けました。
 今でもその延長線で写真を撮っていて、今では生活の一部となっています。

● カメラ機材は何を使う?

 私が構図の練習として写真を撮る時に使うのは、携帯用のスマートフォンです。
 一眼レフはもちろん、その専門的知識も持ち合わせておらず「ザ・写真専用のカメラ機材」というのを持っていません。なので専門カメラを使いこなす方々がカッコよくて眩しく見えるんだ…というのはここだけの話ですが、スマホ撮影もなかなかに愉しんでいます。

 さて、私が現在プライベートや制作の取材用として使うカメラ機材は、高校時代に普段使いで持ち歩いていた「iPhone 6」と、携帯用として使っている「iPhone11 Pro」、そして最近購入しました、現代だからこそ生まれた商品と言えます「VLOGCAM ZV-1F」です。
 スマホではなく専用のカメラ機材を揃えようかと考えた時期もありましたが、自分の用途に合わせて選んだ結果、現在の持ち物に落ち着きました。
 どのカメラも奥が深いもので、自称「永遠の初心者」。撮り方や編集のコツには毎回のように学びや発見があります。
 用途に合わせて自分が使いたいと思うものを使うのが、カメラを愉しむプロになるための一番の近道なのかなと思います。
 メインのカメラをスマホではなく専用のものを選ぶ方は、ぜひGoogleやYouTubeなどネットで「カメラ 種類」で検索して調べてみてください。カメラに詳しい方たちがいろんな情報を載せていますので。また、YouTubeで調べるとプロのカメラマンが実物を持って紹介している動画もあるので、量感や大きさのイメージも掴みやすいかと思います。

 では、少し話を戻して私が専用のカメラを検討していた頃、よく検索していたワードや方法を共有します。プロカメラマンではないので恐縮ですが、はじめの一歩としてカメラの世界のイメージを掴みやすいかと思います。これからカメラを選ぶ方のヒントになったら嬉しいです。

・「カメラ 種類」で検索してみる
・「Canon Sony 特徴 違い」で検索してみる
(メーカーごとに得意な機能があるのでそれを比較して使ってみたいものを選ぶ、という方法)
・「Sony(メーカー名) カメラ」などで検索してみる
(メーカーの公式サイトで商品ページを漁り、まずはどんな機能のカメラが世の中にはあるのか…というのを体感してカメラのイメージを広げてみる)

私がカメラを検討していた頃に検索していたワードと方法

 一例で並べるとこんな感じでしょうか。
 「まぁこんな感じかなぁ」くらいのだいたいのイメージを掴んだ上で「カメラ おすすめ」で検索すると選びやすいかも。
 そしてしっかり、今の自分に必要なスペックを抑えつつ選びましょう。
 私の場合は「あれもこれもいいな!」と迷って時間がかかってしまいました。どんな使い方ができるのか妄想を始めたらつい楽しくなっちゃって自分に必要な用途をちゃんと絞り切れていなかった…というオチです。けれどそんな私でも我に帰って持ち物が落ち着いたので、ぜひ吟味する時間も楽しんで。
 ついつい欲張っちゃう方は「ハードルは低く」、いやいやどうせね…と控え気味の方は「たかが道具、されど道具」を自分に囁きながら、お気に入りのカメラを選んであげてください。

 また、どんな用途で使うかある程度決まっているようであれば、その目的に合ったカメラに選択肢を絞れます。「とりあえずスマホもカメラも使いたいけどどう使い分ければいいか分からない」という方は、「スマホを補うカメラを選ぶ」という感覚で探してみるのもいいかもしれません。

・スマホのバッテリー消耗を抑えたい方
 ⇨専門的すぎないスタンダードなカメラを選ぶ

・スマホにはない機能を使って撮りたい
 ⇨特徴のあるカメラを選ぶ

「スマホを補うカメラを選ぶ」ときの考え方の例


 制作のモチベーションを上げたいとき、カメラ選びに煮詰まったとき、カメラの実例をみたいときは「動画スキル」や「カメラワーク スキル」などで検索すると、撮影の裏側はもちろんカメラの魅力をより実感すること間違いなしです。

 私がカメラの楽しさにハマるきっかけとなったのはinstagramでした(時代を感じるセリフですね…)。私が instagramを始めて間もない頃から影響を受けている方たちのアカウントを勝手ながらぜひご紹介させてください。(個人的なファンが熱く語る…みたいになってしまいますがご容赦くださいませ!)

・Ayane Motomitsu さん ( @ ayane7628 )
旅先やカメラワークの紹介動画などを投稿されています。色鮮やかな表現が魅力的で、ワクワクさせてくれる作画づくりに私自身の世界の見方が変わりました。


・Tomokazu Yamada さん ( @ tomoymd )
一度は彼のCMや映画を見たことがあるはず…そんな映像監督のお仕事もされている方のポートフォリオを覗いている感覚になるアカウントです。普段隠れている心の芯の部分に問いかけるような作画と視点に心惹かれてしまいます。


・保井 崇志 さん @_tuck4
まるで時間が止まったかのような「その瞬間」を切りとる作画に目を奪われます。忙しない時の流れの中で作品として取り扱われる空間からは、確かな生命力と静かに漂う威厳を感じ取られ、気づいたら息を呑んでしまう視点が魅力的です。


・Zach King さん ( @ zachking )
カメラだからこそ出来る表現とCG、まるでショートコントのようなストーリー性に目が離せないカメラワーク。視点や錯覚の面白さに気づかされました。虜になること間違いなしです。

SNSがやめられない…というのはこういうことを言うのだなぁ、と何度思ったことでしょうか。
上手に付き合えば学びの場にもなるのがSNSの良さの一つですね。

● 撮り溜めた写真を振り返る

 さて、スマホは手軽にアルバムをスクロールして写真を眺めることが出来るので、管理もしやすいです。「構図」という視点で今まで撮った写真を振り返ると、さまざまなことに気がつけます。

・自分はどんなことに関心を持って写真を撮ってきたのか
・自分は自分の目で何を観てきたのか
・何が撮りたかったのか
・どう見せたかったのか
・撮った写真は意図がしっかり伝わる撮り方だったか

など。自分の変化を見ることでモチベーションアップにも繋がります。
良い写真、惜しい写真、思い出せない写真、色々あって毎度振り返る気力は湧かないなぁ…なんていうこともあるかもしれませんが(私のように…)、一度に全てを振り返るのではなく、例えば一つ、絞って向き合ってみるだけでも変わってきますので、レッツチャレンジ。💪
自分で撮った写真が一番「すぐに調達できる判断材料」だと思うのでぜひ。(念押し 笑)

またポートフォリオとしてinstagramを活用するのも良いかもしれません。自分に合った楽しみ方が見つかるといいですね。

● 注意すること

 余談ですが、誰かと散歩するときはその人との時間を一番に優先しましょう。
 なぜそんな話をするかというと、反面教師のお話です。
 癖とは恐ろしいもので、以前私は妹との散歩中に自分が気になるものを見つけては足を止めてカメラをパシャパシャパシャ。なかなか前に進まなくて散歩にならず、妹を二度三度困らせたことがありました。
 妹は散歩をしながら考え事をしたり私と話をしたりしたかったのに思っていた散歩にならず…いやはや実に困っちゃう姉です。
 カメラ仲間だったりカメラ目的の散歩でしたら良いのですが、散歩の前提が同じかどうかお互いの確認が必要です。限度には要注意。夢中になりたいときは一人で。その人と歩くから撮れる景色もあるはずです。
 今はその時の反省を胸に刻んで、妹との散歩時間を有意義に(?)過ごしています。言い訳みたいでお恥ずかしいですがそれ以来、時間と写真についてより意識するようになり写真の質も上がった気がします。
 皆さまも私みたいにならないよう「今、大切にすることは何か」に気をつけながら、好きこそものの上手なれ、素敵な写真ライフをお過ごしください。

● ちりも積もればなんとやら

さて。「カメラいじり」ならぬ「構図いじり」を始めて、はや9年。何がどう繋がるか…人生は分からないものですね。
 私はあれから、自身で撮りためた写真を素材にローカルメディアとしてのポストカード発信を始めることとなりました。きっかけとなったのは「リノベーションスクール@ちば 2023」という、本格的なローカルメディアづくりのワークショップです。
 これからは写真の構図だけでは事は進みません…。時間も労力も資金も必要で、それらを整えてあげることもメディアの基盤となっていきます。こうやって意気込みだけはいいのですが、そう簡単にはゆかず問題解決にはエネルギーが伴う一方です。
 それでも出来ることから一歩ずつ、写真が活き活きと届けられるようにこれからも貪欲に学び、みんなで心豊かな暮らしが出来るような活動が出来たらいいなと思います。

 では春の香りを愉しみつつ、良い新年度を🌸


ABOUT ME

郁 (Kaoru)
1998年生まれ 千葉市 出身

美大受験を2浪まで経験しました。
残念ながら合格には至らず、21歳から教養学部の大学に進学。
主に人類学など人の歴史や文化・芸術など、社会環境について学びました。

2020
・コワーキングスペース&シェアキッチンを運営している施設で、
 店舗スタッフとして勤務

2021
・東京藝術大学 美術学部 へ「科目等履修生」として一年在籍
2023
・千葉市主催「リノベーションスクール@ちば 2023」へ参加
・山形県金山市とソトコト主催
  「カネヤマノジカン デザインスクール」へ参加

現在駆け出しではありますが、画家/イラストレーター、クリエイターとして制作活動をしています。

制作の様子やお知らせは、「instagram」と「X」より発信しています。

好きな食べ物は、かぼちゃ。
「超」がつくほどのマイペースです。

どうぞ温かく見守っていただけますと幸いです。


この記事について

投稿日:2024.04.03 (水)
更新日:2024.04.25(木)

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