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「えどがわ楽市」の作り方 コンセプトを尖らせると事故ってしまう話編

イベントをやりたいと思ったときどんなコンセプトにするのかが一番最初に来ると思います。

そこでちょっと待った!

個人でイベントを始める場合「他にはない尖ったコンセプトを前面に出したイベントがいい」とは一概には言い切れないと思っています。
まずはリスクを少なく(予算少な目で)1,000人程度が集まる普通のイベントを開催することがおすすめです。

世の中の有名なイベントは魅力溢れるコンセプトがたくさんです。
だからといって同じように魅力的で尖ったコンセプトにする前に少しだけ考えたいことがあります。

「えどがわ楽市」はワタシ個人で動き出して極小企業の弊社がメインの協賛に入っているイベントです。
イベントときいて思い浮かぶような大きなものとでは予算が全く違います。

というワケで、ここでは予算があまりないのにコンセプトを尖らせすぎると事故ってしまうというお話をしたいと思います。


尖らせすぎることによるデメリットとは?

低予算かつコンセプトを尖らせすぎると起こるデメリットというのがあってそれが下記。

告知に予算をかけるのが必須になる

尖ったコンセプトが好きな人は少数で、それを発掘するためには予算がかかります。
たとえば「サウナ好きのためのイベントをやります!1万人集めました!」というイベントがあるとします。
サウナ好きというのは割合で言うとすごく多いというワケではありません。

例えばサウナ好きの人が10人に1人だとすると、サウナが好きでもそのイベントのサウナコンテンツが気にいらないと来ようとは思いません。また、行きやすい場所でないとやはり足が遠のきます。

すべての条件を満たしてイベントに来る人は「サウナ好き」の10人に1人からさらに減っていきます。
それが50人に1人だとすると、1万人集めるのに500万人に告知をする必要があります。
告知をたくさんの人にするということは予算がたくさんかかります。

つまりサウナ好きでなおかつその他の諸条件が重なり合う人しか来ないので、すべての条件が合う人は中々おらず、イベント自体を知ってもらうにはたくさんの予算がかかるわけです。

尖ったコンセプト以外の人が来なくなる

サウナ好きの人集まれ!とやると、なんとなくお祭りが好きな人や暇だから…というような人は来にくくなります。

ターゲットではないと認識されると足が向かないどころか、イベント自体なかったものにされてしまいます。
告知のメディアが限られるということも。

尖ったコンセプトは世界観を作るのに予算がかかる

サウナのイベントで1万人を集める場合、サウナというのがテーマになるのでそれに伴った出店者や飲食店、装飾、設備などが必要になります。

しかも「サウナ好き」の人しか来ないので世界観のハードルが高く難易度も上がります。
それを作ろうとなると数100万円では到底無理で、もっともっと予算がかかってきます。

以上のことを踏まえると、予算が少ない人はコンセプトを前面に押し出してそれ以外の人が来ないようなイベントはお勧めできないと思っています。

でも!やりたいことをやるためには

でも!普通のイベントなんてやる意味ないよ!というのもわかります。

そこでワタシのおすすめは普通のイベントに自分のやりたいコンセプトを紛れ込ませるということです。
(ここでいう普通のイベントとは、コンセプトを特に前面に出さずいい感じの飲食店舗があるお祭りのこと)

あくまで建付けは普通のイベントです。その一角に自分がやりたいコンセプトをたっぷり詰めたコーナーを作りましょう。

そうすることのメリットとして、なんとなく暇な人やお祭りが好きな人、おいしいものが食べたい人まで取り込むことができます。

上記のサウナイベントだと複数ある輪っかが重なりあった人しか来なかったのに対し、この方式だとどの輪っかが気になってもイベントに人が来てくれます。

ただ、この方法にはデメリットと条件があります。

デメリット
コンセプトに合わない(興味がない)お客さんも数多く来るということ。
そうすると本当にそのコンセプトがすごく好きな人の満足度を高くするのが難しくなってしまいます。

条件
渋谷や代々木などのイベントのメッカではこの方法は通用しません。
尖って面白いイベントがたくさんの中で普通のイベントをやると埋もれてしまって大失敗になります。
なのである程度人口があり、ライバルが少ないところでやる必要があります。
1,000人規模程度であれば口コミやポスティングなどのアナログ作戦が有効になってくるので地元でやるのがおすすめです。

1,000人規模でアナログ作戦が有効なお話についてはターゲットとPR編を参照!

ただワタシはそれでいいと思っていて、最初から完璧なイベントは難しいので比較的集客がしやすいこの方法をおすすめしています。

むしろ普通のイベントを作ってある程度集客などができるようになってから真のやりたいイベントをやるのがいいかもしれません。(ワタシはこの方式)

以上がコンセプトを尖らせすぎると事故ってしまうかもしれないお話でした。


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