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琵琶湖の魚たちと(5)いさざ

琵琶湖の魚、つぎはイサザです。漢字では魦・鱊・𩶗などと書くようです。とにかく小さくて可愛い魚。

最初のお料理です。「ビシソワーズ、イサザの唐揚げを添えて」

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送っていただく魚種を見て、まず最初に思いついたのがこの料理。

淡い白~ベージュがかった可憐なイサザをスープに浮かべるとしたら、同じく白を基調としたビシソワーズかなぁ、と。

・ジャガイモとタマネギを薄切りにして軽く炒め、スープを入れて煮る。
・柔らかくなったら取り出し、ミキサーにかける。
・冷めたら牛乳で伸ばす。
・イサザは塩でもんでヌメリをとる。水けをきって、粉をつけて唐揚げに。
・ビシソワーズを皿にそそぎ、イサザの唐揚げを盛り付ける。

いわゆるジャガイモの冷製スープなので、ジャガイモとタマネギを軽く炒めた後スープで煮て、牛乳で伸ばすだけ。ただし、使うスープについては一瞬迷いが生じたんですよね。
淡水魚にあわせるので、動物系よりは魚介系スープなんだけど、これを鰹と昆布で取った出汁で良いのか??と・・・。
まぁ、結局少し和テイストに振りたかったので鰹昆布出汁にしました。美味しかったのでよかったけど。たとえば椎茸の戻し汁みたいな植物性の出汁でも良かったかな。
もう一つ迷ったのは、イサザを片栗粉で唐揚げにするのか、小麦粉にするのか、はたまた素揚げにするのか。結局片栗粉にしましたが、ビシソワーズにも澱粉感があるので、もう少し粉を薄くはたくくらいにしても良かったかな、と思いました。
ま、写真撮った後は美味い美味いですぐ無くなりましたけどねw。

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ちなみに盛り付けのポイント。器が深すぎるとイサザの唐揚げが沈んでうまく盛り付けできないので、浅めの器が良いでしょう。白い磁器だとビシソワーズが映えないので、今回は青っぽい和の器で。飾りにはチャービル(セルフィーユ)を乗せてみました。

そしてもうひとつ。「イサザの煮こごり」

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・ヌメリをとったイサザを用意。
・小鍋に醤油、みりん、砂糖(いわゆる割り下)をいれ火をつける。
・割り下が沸騰したらイサザを入れ、火が通るまで煮る。
・煮えたら冷まし、冷蔵庫で一晩冷やす。

彼の地の食べ方「イサザのじゅんじゅん」をやろうかと思ったけど、一度に沢山は食べれないと思い、醤油酒みりんで火を通して一晩冷蔵庫へ。

するとなんと!次の日に煮こごりになっていました。
汁気を少なめに煮たのでのでゼリー部分が少なかったのですが、しっかり煮凝りになってます。
スプーンでパクッと食べるとイサザの風味がしっかり出ていてめっちゃ美味し!作る段階で味を薄めにして、ポン酢をかけてもよいかもしれません。
冷酒もいいですが熱燗もぴったりだと思います!

繊細な味わいのイサザ。その繊細さを究極に純粋に味わうのであれば、頭を落としたり腹を少し押して腸を抜いたほうが良いかもしれません。が、この小さいカラダから一個一個腸を抜くのはさすがに現実的ではないですね。

ちなみにもう一つやりたかった料理があったのですが、それは秘密です(^^)。またいつかの機会に。

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