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最近ちょっと気になる表現(注意しましょう/しっかり)

こんにちは!テキスパートの今野です。

タイトルの通り、昔から見かける

  • しっかり

  • 注意しましょう

という2つの表現がどうにも悪い意味で気になってしまい、記事を編集するときはいつも消したり、別の表現に直したりしています。


注意しましょう

例えば以下のような形でよく使われているのを目にします。


寒い季節は空気が乾燥し風邪を引きやすくなるので注意しましょう


動画編集をしている時、パソコンのエラーなどが原因でそれまで作業していたデータが突然消えてしまうことがあるので注意しましょう


賃貸物件を社宅として契約する際は、履歴事項全部証明書や決算書類など、個人で契約する際とは異なる書類の提出を求められることがあるので注意しましょう

これらは全て、何かを言っているようで何も言っていません

読者的には
「うん、注意すべきなのは分かった。で、具体的に何をすればいいの?」
となります。

「注意すべき」と読者に警告するのであれば、具体的なアクションまで明示するのが発信者の義務ではないでしょうか。


寒い季節は空気が乾燥し風邪を引きやすくなるので、手洗い・うがいを徹底したり、室内では加湿器を使うなどして注意しましょう


動画編集をしている時、パソコンのエラーなどが原因でそれまで作業していたデータが突然消えてしまうことがあるので、データは数分間に一回程度はセーブする癖をつけましょう

③賃貸物件を社宅として契約する際は、履歴事項全部証明書や決算書類など、個人で契約する際とは異なる書類の提出を求められることがあるので、契約前に提出が必要な書類が何か不動産会社に確認しておきましょう

しっかり

これも基本的な同じです。ただ使うだけでは何も言っていないに等しい。


運転免許証の試験は実技と筆記が両方あるため、しっかり準備しましょう。


企業の中途採用の面接では、その会社への志望動機だけでなく前職で行ってきた仕事の内容なども聞かれるためしっかりと対策をしておきましょう。

度々見られる「しっかり」の使い方です。
これも「注意しましょう」と同じく具体的なアクションが書かれていません。


運転免許証は実技と筆記が両方あります。特に実技で分からないことがあれば教官に必ず質問して、教科書には載っていない運転時のコツや注意点を聞いておきましょう。


企業の中途採用の面接では、その会社への志望動機だけでなく前職で行ってきた仕事の内容なども聞かれます。中途採用の面接で聞かれるであろう質問はある程度調べておき、何を聞かれても答えられるように準備しておきましょう

読者が求めているのは「注意すべき/しっかりやるべし」といった精神論ではなく、「具体的にどう行動すべきか」です。

これらの表現は便利です。

「しっかりやりましょう」
「注意しましょう」
とだけ書けば、読者が自身で何をすべきかを調べるでしょうから。

ですが、その手間は読者に負わせるのではなく、発信者が負いましょう。
それが記事にアクセスしてくれた読者に対する礼儀であると思います。
(そもそも、そこまで書けていないと今後は読者が集まりもしないと思います)


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