[2021年8月4日水曜日]人生が悪路だから

 寛容さが失われた。
 そう呟く心情ほど寛容さの欠片もない。
 人生が悪路だから走れないんじゃない。
 全てを無視しても、走りたい何かがないから。
 走れず、つまんないんだ。

否定
 人生は舗装された道路じゃない。
 でこぼこ、ぬかるみ、勾配に陥没。
 いろいろありの何でもあり。

 掟破りの地元走りも溝落しも。
 やりたいようにできる。

 いつの時代だって。


フィロソフィー
 きっと、そうなのでしょう。
 ですが、聞こえてくる声は。
 そんな印象とは対照的ですね。

 今は、昔よりも。
 寛容さが失われているそうです。


否定
 面白いことを言うよね。
 たぶん、そんなことを言ってしまう。
 その心情こそ、寛容さの欠片もないのさ。

 今が狭くなったんじゃない。
 自分達が大きくなり過ぎた。

 舗装された道路しか走れないほどに。


フィロソフィー
 特別、大きくなった覚えはないのですが……。
 もしかしたら、私も気づかぬうちに。
 いろいろ、大きくなり過ぎてしまったのかもしれませんね。


否定
 いや、そう気づいてしまった。
 ソフィーなら、まだ走れるよ。
 悪路の人生の下りもね。

 いいじゃない。
 みんな、自分と同じように。
 言いたいことが山のようにある。
 
 自分にとって都合の悪いことは。
 寛容さがない、つまんない意見と。
 無理やり口を塞ぐことほど。
 退屈でつまんないことも他にない。

 ……いや、あったか。
 本当は、今がつまんないんじゃない。
 今、全てをシカトして。
 夢中になれる、何かがないから。
 つまんないんだ。

 人生が悪路だから。
 走り難いんじゃない。
 悪路でも走りたい、そう思える。
 何かがないから、そこに責任を押し付けるしかない。

 どうでもいいじゃないか?
 数字も誰かも秘密結社『SYAKAI』も。
 そう思える寛容さがあれば。
 全て無視して、もう一度、夢の中へ。
 
 夢中になれる速度は。
 悪路の人生を走る、最速神話。
 つまんない幻も置き去りだぜ。
 
 寛容さが失われた。
 あなたもマジでそう思うのなら。
 そんな全て、シカトして貫いて。

 本当は、何でもありなんだよ。
 いつの時代だって。
 ただ、許される理由、認められる何か。
 それらを必死に探している。

 それじゃ、つまんないわな。


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それでは、また次の機会にお会いしましょう。




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