[2023年2月8日水曜日]知らない方がいいことは確かにあった

　知らな方がいいこと。
　それは、確かにあった。
　今の私達にとって、それは英語だ。
　もし、それを知っていたら……。
　あのバカッ速い、ユーロビートの速度。
　それには、気づけなかっただろう。



肯定
　よく言うよな。
　知らない方がいいこともある、って。
　冗談だと思ってたけど、今になって気づいたよ。
　知らない方がいいことは。
　確かにあった、『デッカード文法』。


テツガクちゃん
　あります、知らなくていいこと！

　私も肯定さんも。
　英語なんてチンプンカンプンで。
　今も変わらず、ちちんぷいぷいで。
　どこまでも意味が飛んでいきます。

　そんな私達だから。
　統べるように滑っていける。
　そんな『気持ちの速度』を感じる、ユーロビート。


肯定
　そう、洋楽を聴く時。
　僕らは全く歌詞を理解していない。
　言葉とは違う世界にいる。

　音楽的な感覚もない。
　メロディーとかもよくわからない。

　だから、マジに夢中に。
　超・ワガママなラインが暴走していく。
　全てを統べるように滑る好奇心。
　その後ろを想像力が追いかける。


テツガクちゃん
　『Dance To The Music』

　控えめな立ち上がりからの。
　ザッツ、ワット、シーン？
　そこから始まる魔法の呪文。
　オールワールド、ダンス、トゥー、ザ、ミュージック。
　それが止めを刺したら、踊り出す呪文は。
　ラブ、ユー、ベイベーでニューヨーク、サニー？

　全く知らない言語で走る。
　イケイケなメロディーに。
　私のテキトウさが全快です。

　滑る好奇心に加速する想像力。
　その速度は無知無恥です。

　全く知らないから、感じる速度。
　通じてしまうから、見える世界。
　まさに、ホラーの伝染力です。


肯定
　『赤毛のケリー』を聴けば。
　工芸品をつくる街が見える。
　それが見えるのは、歌詞の中にいるから。

　だけど、その外にいたら。
　知ることもわかることもなく。
　ただただ、感じるだけの速度。

　その制限のない速度が。
　ラジオスターの悲劇を。
　ラジオスターの喜劇に歪めていく。

　歌詞を追ったら。
　気づけもしなかった、反撃の感情に。
　ビデオスターの悲劇、ネットスターの悲劇。
　繰り返す時代って幻想は、ラジオスターの帰還。


テツガクちゃん
　知らないことですから。
　恥もありません。
　ですから、テキトウに決められます。

　そして、不思議なことに。
　感じ取ってしまった、感情の印象は。
　いつかの答え合わせで。
　いいラインに乗せているって。
　遅れて追いついてくる、怪奇現象。

　知らない方がいいこと。
　それは、確かにあります。

　無知無恥だから。
　果てしなく伸びる気持ち。
　その速度は、静止したバラバラの光を。
　繋げながら同時に動かしていく今です。

　もし、恥を知っていたら。
　掛け算の音速や静止した光速に。
　気を使ってしまうでしょう。

　ですが、遠慮することはありません。
　知らないことは、いっぱいあります。
　知っていること以上に溢れています。

　あなたの我がままが。
　統べるように滑っていく、未知のフロンティアは。
　飛び越えてしまった、ゴミ箱の向こう側。
　忌々しいスターダストのこの世の果てに。

　常識からアンダーステアの今は。
　確かにあります。
　未来と言わず今に。

　全てがただのピエロで。
　全てのITをインテグラに変えてしまう。
　そういう力は、あなたの我がままの中に。




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それでは、また次の機会にお会いしましょう。

知らない方がいいことは確かにあった