[2021年5月4日火曜日]為しても成らぬ、為さねど成らぬ何事も

　『為せば成る、為さねば成らぬ何事も、成らぬは人の為さぬなりけり』
　このステキな言葉が努力が足りない。
　そう迫るのなら、その後ろを見てくださいな。
　『為しても成らぬ、為さねど成らぬ何事も、為せぬのは人の成りけり』
　という愉快な言葉が笑っています。

肯定
　『為せば成る、為さねば成らぬ何事も、成らぬは人の為さぬなりけり』
　それは、上杉鷹山さんの言葉らしい。
　本当にそんな人がいたのか。
　それは、知らないけど。

テツガクちゃん
　私も知りませんが。
　なんとなく、ステーキな言葉ですね。
　
　やってみれば、できるかもしれない。
　という感じの意味でしょうか？

　ですが、不思議と。
　それとは、少し違う景色。
　それを覗いている、肯定さんに。

　気づいてしまいました！　私！

肯定
　気づかれてしまいましたか。
　それならば、明かすのが忍びの務め。

　今の僕に見えるのは。
　『為しても成らぬ、為さねど成らぬ何事も、為せぬのは人の成りけり』
　こんな景色。

テツガクちゃん
　随分と面白い、そんな不可思議と。
　居心地のいい、そんな本心がお茶をしていますね。

　きっと、この心境は……。
　成果など永遠に得られぬ幻。
　その幻を努力という幻で掴もうとするのは。
　とても面白い伝説。　

　幻は掴むより、描いてしまえ、ホトトギス。

　つまりは、全てのことは諦めましょう。
　なぜなら、未完で終わる物語。
　完成など『存在と同時に存在しない』。

　ですから、永遠に笑い続けましょう。
　雨の中、愚か者のふりをして。

　という感じでしょうか？

肯定
　さすが、ガクちゃん。
　忍びの姿もお見通しだね。

　少し考えれば、気づく。
　そもそも、『成る』という完成した成果がない以上。
　何を為しても掴めないことに。

　完成がない運命を。
　愚か者のように自由に笑い飛ばして。
　新しい幻を描く。

　そんな意味が忍んでいたのさ。
　あの上杉鷹山さんもステキだけど。
　
　今の僕の目の前に広がる景色。
　それを本心で表せば、こんな感じ。

　
テツガクちゃん
　素直に正直な本心で。
　とてもステーキですね。
　余計なこともトタン屋根に投げられそうです。

　どうにもならないことは。
　どうにでもなっていいこと、です。
　
　それよりも。
　夜の扉の先に待っている。
　その景色の方が大切です。

　『為せば成る、為さねば成らぬ何事も、成らぬは人の為さぬなりけり』
　このステキな言葉が。
　あなたに努力が足りない。
　そう迫る時は、後ろを見てくださいな。

　『為しても成らぬ、為さねど成らぬ何事も、為せぬのは人の成りけり』
　という愉快な言葉が笑っています。
　そもそも、成るということ自体が幻ですよ、と。

　完成など存在しない。
　永遠に未完の物語が存在する。
　『存在と同時に存在しない』、不可思議な今、この瞬間が。
　果てしなく広がる、この世界。
　
　成るという幻が欲しいのなら。
　それを描いてしまえ、ホトトギス。

　そう笑い飛ばす、愚か者には。
　成るのではなく、為すしかありません。

　あなたもどうですか？
　一緒に笑い飛ばしてみませんか？

　　

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それでは、また次の機会にお会いしましょう。

為しても成らぬ、為さねど成らぬ何事も