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[2021年8月9日月曜日]神と心、同じ『シン』でも正反対な存在

 絶対的な唯一の神、曖昧な無二の心。
 どちらも、同じ『シン』だけど。
 その性質は全く違う。
 私達は、そんな二つの『シン』。
 その狭間に生きている、中間色な人。

テツガクちゃん
 気づいてしまいました! 私!
 私達は、二つの『シン』という。
 ほんの少し、不可思議な世界に生きていることに。

 神と心は、同じ『シン』です。
 ですが、その性質は正反対です。
 神はどこから見ても神。
 一方、心というのは一つの形がありません。

 絶対的な神様が創ったという。
 人の身体という『シン』。
 絶対的は違う、曖昧な性質の心という『シン』。

 同じだけど、ほんの少し違う。
 その狭間の世界。
 これは、とても面白そうです!


肯定
 たしかに、同じ『シン』だけど。
 ほんの少し違うね。

 ガクちゃんは。
 心という曖昧な方の『シン』を信じている?


テツガクちゃん
 もちろん、信じていますよ。
 きっと、『存在と同時に存在しない』という視点で見ても。
 より存在側に近いですよね?


肯定
 そうだね。
 僕も信じているし。
 ガクちゃんが言うように、存在側だね。

 でも、近過ぎるのが問題でね。
 心という曖昧な『シン』。
 それは人ですら、持っていないモノなんじゃないかな。

 医学が発展しても、心の治療は難しい。
 ロボットの分野でも、心を創れるのかは疑問。

 治したり、新しく創れそうにない心。
 物には宿らないんじゃないか、と考えられる心。

 そんな心は。
 人にすらないんじゃないか、って。


テツガクちゃん
 ちょっと待ってください!
 肯定さん、それでは存在側ではなくて。
 限りなく、存在しない側ではありませんか?


肯定
 いえいえ、ここからが大切なんですよ。
 その近過ぎるがゆえの錯覚がね。

 ロボットや物に宿らない、とされている心。
 それは、人にもないのかもしれない。

 既に僕達が。
 心という幻想の世界に生きるロボットで。
 そのロボットの自分達が。
 違うロボットを作ろうとしていたり。

 だから、心を創れないし、治せない。

 心という世界。
 そんな近過ぎる存在を。
 自分が持っていると錯覚しているから。
 
 もちろん、心はあるんだよ。
 ただ、手の中じゃない。
 僕達が心の中に生きている。
 手の中にいるのは、僕達の方かもしれない。 


テツガクちゃん
 ……なるほど、そういう考えですか。
 それは……とても面白そうな錯覚ですね!
 
 心が自分のものだと思っていたら。
 自分達が心の中に生きている。

 距離が近過ぎるために。
 見えてしまう錯覚ですね!


肯定
 まあ、そんな空想的な物語の欠片かな。
 でも、面白そうだよね。
 
 物質世界に生きている、と思いきや。
 心という幻が見せる。
 空想の世界に生きているのが事実だったり。

 絶対的な存在、神様という概念。
 その神様と同じ『シン』でも。
 一つの形がない、曖昧な心。

 真実、神実、心実。
 様々な『シンジツ』を信じる、事実の信実の物語とかね。


テツガクちゃん
 凄く面白そうです!

 『シン』が溢れて。
 津々と面白そうな香りがします!
 
 私達が生きている世界は。
 どちらなのでしょうか?

 絶対的な神話の世界か。
 曖昧な心という幻想の世界か。

 それとも全く新しい。
 別の『シン』の世界でしょうか?

 ハッキリと一つの形がある身体。
 曖昧で形がなく、人それぞれ違う形の心。

 肉体という現、精神という幻。
 その中間に生きる、中間色の人。

 人の間、その狭間を歩く。
 あなたは、これから何を描くのでしょうか?
 あなたが描く、津々な『唯一無二』の最速神話。
 その速度を楽しみにしてます。


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それでは、また次の機会にお会いしましょう。


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